光リン酸化(読み)コウリンサンカ

化学辞典 第2版 「光リン酸化」の解説

光リン酸化
コウリンサンカ
photophosphorylation


5-(ADP)(Pi)5-(ATP)1954D.I. ArnonA. Frenkel[]()


() 


21NADPf12ATP11a b6(PMS()使)1P700 b6bcS2S2O42CO2H (ATP synthase)pHATPATPase[]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「光リン酸化」の意味・わかりやすい解説

光リン酸化
こうリンさんか
photophosphorylation

光合成の明反応の一部として行われるアデノシン三リン酸 ATPの生成。光による葉緑素の励起と水の光分解によって生じた水素あるいは電子が,葉緑体中の電子伝達系を流れるに伴って,その際の酸化反応の自由エネルギーの放出によって,アデノシン二リン酸+無機リン酸→ATPのリン酸化が進行する。葉緑素の励起による系は光化学系Iによって行われ,電子がまたもとの葉緑素に戻ってくるので循環的光リン酸化といい,水の光分解による水素の利用は光化学系 IIによって行われ,非循環的光リン酸化という。光リン酸化で生じた ATPは,暗反応でのカルビン回路の駆動に用いられる。

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百科事典マイペディア 「光リン酸化」の意味・わかりやすい解説

光リン(燐)酸化【こうりんさんか】

光合成

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世界大百科事典(旧版)内の光リン酸化の言及

【光合成】より

…自然状態では,植物によって吸収された太陽光(赤外域を除く)のうち,光合成によって化学エネルギーとして蓄えられるのは1%程度で,1年間に地球上で光合成により固定される炭素量は約2×1011tと推定され,陸上植物による固定量と水中の藻類による固定量の比は約1:9といわれる。 緑色植物の光合成は(1)初期光化学反応,(2)O2発生反応,(3)電子伝達反応,(4)光リン酸化反応,(5)CO2固定反応から成り立っている(図1)。(1)~(4)が古典的には明反応light reactionと呼ばれていた系で,葉緑体のチラコイド膜に局在し,(5)はストロマに局在する。…

【光合成】より

…自然状態では,植物によって吸収された太陽光(赤外域を除く)のうち,光合成によって化学エネルギーとして蓄えられるのは1%程度で,1年間に地球上で光合成により固定される炭素量は約2×1011tと推定され,陸上植物による固定量と水中の藻類による固定量の比は約1:9といわれる。 緑色植物の光合成は(1)初期光化学反応,(2)O2発生反応,(3)電子伝達反応,(4)光リン酸化反応,(5)CO2固定反応から成り立っている(図1)。(1)~(4)が古典的には明反応light reactionと呼ばれていた系で,葉緑体のチラコイド膜に局在し,(5)はストロマに局在する。…

※「光リン酸化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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