デジタル大辞泉 「出所」の意味・読み・例文・類語 しゅっ‐しょ【出所/出処】 ﹇名﹈(スル) 1 物事の出てきたところ。出どころ。﹁―不明の情報﹂﹁資金の―を究明する﹂ 2 生まれたところ。出生地。 3 ︵出所︶事務所・研究所など、所と呼ばれるところに出勤すること。﹁定刻に―する﹂ 4 ︵出所︶刑期を終えて刑務所を出ること。﹁仮釈放で―する﹂ 5 ︵出処︶官に仕えることと民間にいること。去就。 [類語]出典・ソース/出勤・出社・登庁 で‐どころ︻出所/出▽処︼ 1物事が出てきたもとの所。しゅっしょ。﹁うわさの―﹂ 2 出るべき場所・場面。﹁ここらが主役の―だ﹂ 3 出口。﹁袋小路で、他の道路への―はない﹂ [類語]出典・ソース・出場所・出自 で‐どこ【出▽所/出▽処】 「でどころ」に同じ。「資金の―を問う」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「出所」の意味・読み・例文・類語 しゅっ‐しょ【出所・出処】 (一)〘 名詞 〙 (二)① ( 特に﹁出処﹂の字を用いる。﹁処﹂はとどまり居るの意 ) 出て仕えることと退いて民間にいること。仕官と在野。 (一)[初出の実例]﹁巻是何軸、曰未レ審二其人生縁出処之因一﹂(出典‥仏乗禅師東帰集︵1335頃︶丘侍者雪夜軸序) (二)[その他の文献]︹晉書‐夏統伝︺ (三)② 事の発生した所。物が出てきた所。でどころ。出自。 (一)[初出の実例]﹁箱根の別当に契約せし故、太刀のしゅっしょをも隠し﹂(出典‥寛永版曾我物語︵南北朝頃︶一〇) (二)[その他の文献]︹滄浪詩話‐詩法︺ (四)③ 生まれた所。出生地。また、生まれた境遇。でどころ。出自。 (一)[初出の実例]﹁古仏にあらざる自己は、古仏の出処をしるべからず﹂(出典‥正法眼蔵︵1231‐53︶古仏心) (二)﹁其女子の出所(シュッショ)は何国(いづく)ぞ﹂(出典‥読本・英草紙︵1749︶五) (五)④ ことばの生まれた由来、よりどころなど。 (一)[初出の実例]﹁早離速離 出所をいまだ知らず。但盛衰記には何ともなく詳にかけり﹂(出典‥太平記鈔︵1596‐1624頃︶一八) (六)⑤ ( 出所 ) 刑を終わって、刑務所から出ること。 (一)[初出の実例]﹁これが彼が刑務所にいるとき、いつもあれこれと想像していた出所の日だった﹂(出典‥真空地帯︵1952︶︿野間宏﹀一) (七)⑥ 研究所など、﹁所﹂と付く場所に出勤すること。⇔退所 で‐どころ︻出所・出処︼ (一)〘 名詞 〙 (二)① 物事の出てきたもとの所。出た場所。しゅっしょ。︹文明本節用集︵室町中︶︺ (一)[初出の実例]﹁遣ひ捨し金銀の出所(デドコロ)なく﹂(出典‥浮世草子・日本永代蔵︵1688︶一) (三)② 出るところ。出るべき場所や場合。また、出るべきおおやけの場所。 (一)[初出の実例]﹁出所(デドコロ)へつれて出て、くびになはをかけふか﹂(出典‥浄瑠璃・卯月の紅葉︵1706頃︶上) (四)③ 外へ出るところ。出口。 でん‐ど︻出所︼ (一)〘 名詞 〙 ( ﹁でどころ︵出所︶﹂の意 ) (二)① 多くの人が出ている所。公衆の見る所。晴れの場所。人なか。 (一)[初出の実例]﹁井のうち気にてでんどをしらぬ心もし侍る﹂(出典‥俳諧・山の井︵1648︶春) (三)② 最後に出るべき所。公儀。おおやけ。法廷。奉行所。 (一)[初出の実例]﹁かう巧んだことなればでんどへ出てもをれが負﹂(出典‥浄瑠璃・曾根崎心中︵1703︶) で‐どこ【出所・出処】 〘 名詞 〙 =でどころ(出所)[初出の実例]「伯父御でもいたぶらねへきゃア、出所(デドコ)がねへはな」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三) で‐と︻出所・出処︼ (一)〘 名詞 〙 山や谷の、奥に対して里に近い方。山や沢の入り口。また、出入り口やその辺り。東北地方でいう。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例