古語拾遺(読み)コゴシュウイ

デジタル大辞泉 「古語拾遺」の意味・読み・例文・類語

こごしゅうい〔コゴシフヰ〕【古語拾遺】

 
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精選版 日本国語大辞典 「古語拾遺」の意味・読み・例文・類語

こごしゅういコゴシフヰ【古語拾遺】

 

(一)()
 

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改訂新版 世界大百科事典 「古語拾遺」の意味・わかりやすい解説

古語拾遺 (こごしゅうい)


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百科事典マイペディア 「古語拾遺」の意味・わかりやすい解説

古語拾遺【こごしゅうい】

斎部広成(いんべのひろなり)著の歴史書。1巻。807年成立。朝廷の祭祀をつかさどっていた忌部(いんべ)(斎部)氏は大化改新後中臣(なかとみ)氏に押されて勢いが振るわなかったため,衰運回復を図って天地開闢(かいびゃく)から天平(てんぴょう)年間までの祖先の功業を記した。正史に漏れた記事を含み,古代史研究上貴重。→忌部氏
→関連項目斎部広成大国主神内蔵寮三蔵(歴史)先代旧事本紀

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「古語拾遺」の意味・わかりやすい解説

古語拾遺
こごしゅうい

古代の氏族である斎部(いんべ)氏の由緒を記した歴史書。斎部広成(ひろなり)の撰述(せんじゅつ)で、807年(大同2)に成立。祭祀(さいし)を担当した斎部氏が、同様の職掌に携わっていて勢いを強めた中臣(なかとみ)氏に対抗して、正史に漏れている同氏の伝承を書き記したもの。本書は、正確にいうと、斎部氏によって提出された愁訴(しゅうそ)状であって、『古語拾遺』は後人による命名。伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉(いざなみ)の二神の国生みと、神々の誕生神話から筆をおこし、757年(天平宝字1)の時代までのことが記述されており、斎部氏の氏族伝承をはじめ、記紀に並ぶ古代史の貴重な文献である。

[佐伯有清]

『安田尚道・秋本吉徳校註『古語拾遺・高橋氏文』(1976・現代思潮社・新撰日本古典文庫)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古語拾遺」の意味・わかりやすい解説

古語拾遺
こごしゅうい

 
 () 12 (807)  (729749) 1118 () 使  

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「古語拾遺」の解説

古語拾遺
こごしゅうい

斎部広成(いんべのひろなり)が807年(大同2)に著した歴史書。斎部氏は中臣氏と並び古くから朝廷の祭祀を管掌してきたが,大化の改新以降,中臣氏からでた藤原氏が政界で有力になるにしたがい,神祇関係の要職は中臣氏が独占するようになった。広成はこのような状態を嘆き,806年に幣帛使(へいはくし)の任命を中臣氏と争ったのを機に,斎部氏の立場からの史書を編み,平城天皇に献上した。神代から文武朝までの記事とそれ以降の補足的記述からなり,「日本書紀」「古事記」に漏れた伝承が少なくなく,日本の神話や古代史研究上の重要史料である。「群書類従」「岩波文庫」所収。ドイツ語訳や英語訳もある。

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旺文社日本史事典 三訂版 「古語拾遺」の解説

古語拾遺
こごしゅうい

平安初期,斎部広成 (いんべのひろなり) 撰の歴史書
807年成立。1巻。朝廷の祭祀に携わっていた斎部(忌部)氏が藤原(中臣)氏に圧倒されたため,それに対抗して神代以来の祖先の功績を主張したもの。正史にもれた同氏の古伝承を編集。

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世界大百科事典(旧版)内の古語拾遺の言及

【斎部広成】より

…生没年不詳。後に《古語拾遺》とよばれる1巻の上表文を平城天皇に提出した807年(大同2),〈齢,既に八十を逾(こ)ゆ〉とみずから書いているので,720年代後半の生れとみられる。位は翌年に従五位下。…

【氏文】より



【神道】より

…《古事記》や《日本書紀》の神話は,たしかに神道的な諸観念をよくあらわしているが,神々の祭りに際して,記紀の神話が教典として読誦されるようなことはなかった。《古語拾遺》や《風土記》も教典とされ,中世では《先代旧事本紀》も重んぜられた。しかし,それらは古典に対する知識を持つ神官の間で尊重されただけで,庶民が記紀の神話を教典として読んだわけではない。…

※「古語拾遺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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