デジタル大辞泉 「回帰係数」の意味・読み・例文・類語 かいき‐けいすう〔クワイキ‐〕【回帰係数】 回帰分析において、座標平面上で回帰式で表される直線の傾き。原因となる変数x︵説明変数︶と結果となる変数y︵目的変数︶の平均的な関係を、一次式y=ax+bで表したときの、係数aをさす。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「回帰係数」の意味・わかりやすい解説 回帰係数かいきけいすうregression coefficient 所得と消費、全国の自動車保有台数と自動車事故件数というように、相互に原因と結果の関係にある量の間の平均的な関係︵原因となるものが2個以上のこともある︶を表そうとするものが回帰方程式であるが、その原因となる変数︵説明変数︶にかかる定数のこと。たとえば、ある家計の所得をx、消費をyとするとき、両変数の間にはa、bを定数として、一般に y=a+bx という関係があると考えられる。そこで、異なったいくつか︵通常、10や20くらいは必要である︶の家計について、所得xと消費yのデータを集め、それらのデータ間の関係をもっともよく表すように定数a、bの値を定める。そのようにして得られた定数bの値が回帰係数である。 調査されたデータと、それらから求められた定数a、bをもつ直線を同じグラフの上に描くと、後者の直線︵これは回帰直線とよばれる︶は、データから得られる点の動きを追うように、それらの中央部を通るように描けるが、回帰係数の値は、その直線の傾きを示す。 ﹇高島 忠﹈ [参照項目] | 回帰分析 | 最小二乗法 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例