デジタル大辞泉 「回」の意味・読み・例文・類語 かい【回】[漢字項目] ﹇音﹈カイ︵クヮイ︶︵漢︶ エ︵ヱ︶︵呉︶ ﹇訓﹈まわる まわす めぐる かえる ﹇学習漢字﹈2年 ︿カイ﹀ 1 ぐるりとまわる。﹁回転・回避/迂回・周回・巡回・旋回・転回﹂ 2 順に送る。﹁回状・回送・回読・回覧﹂ 3 元の状態に戻る。戻す。かえす。﹁回帰・回収・回春・回答・回復/奪回・撤回・挽回﹂ 4 前の事を振り返る。﹁回顧・回想﹂ 5 度。度数。﹁回数/今回・初回・数回・前回・毎回﹂ 6 イスラム。﹁回教﹂ 7 ︵﹁蛔(かい)﹂の代用字︶体内に寄生する虫。﹁回虫﹂ ︿エ﹀まわす。めぐる。めぐらす。﹁回向・回心﹂ [補説]﹁囘﹂は﹁回﹂の古字。 ﹇難読﹈浦(うら)回(み)・回(フイ)回(フイ)教(きょう) かい︹クワイ︺︻回︼ ﹇名﹈ 1 ある事柄を繰り返すときの、ひと区切り。回数。﹁回を重ねる﹂ 2 野球で、イニング。﹁早い回﹂ ﹇接尾﹈助数詞。数または順序を表す語に付いて、度数または順序を表すのに用いる。﹁七回裏﹂﹁次回﹂ わ【▽回/▽曲】 山裾・川・海岸などの曲がりくねった所。「かわわ(川曲)」「うらわ(浦回)」など、多く複合語として用いられる。「あはれしや野焼にもれし峰の―のむら草がくれ雉きぎす鳴くなり」〈永久百首〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「回」の意味・読み・例文・類語 もとおしもとほし【回】 (一)〘 名詞 〙 ( 動詞﹁もとおす︵回︶﹂の連用形の名詞化 ) (二)① もとおすこと。めぐらすこと。 (三)② めぐり。まわり。︹新撰字鏡︵898‐901頃︶︺ (一)[初出の実例]﹁礼記には、辺邑と云は九州の外を云、縁はもとをし也﹂(出典‥清原宣賢式目抄︵1534︶三二条) (四)③ =もとおり︵回︶③ (一)[初出の実例]﹁御狩場のま白の鷹のもとをしはうき世にめぐるしわざ成けり︿藤原家良﹀﹂(出典‥新撰六帖題和歌︵1244頃︶二) (五)④ ( ﹁もとおし︵回︶の袍﹂の略 ) =ほうえき︵縫腋︶の袍 (一)[初出の実例]﹁ゑりもとをしに、かはをのたち﹂(出典‥とはずがたり︵14C前︶三) かいクヮイ︻回︼ (一)[1] 〘 名詞 〙 一定の事柄を継続、反復して行なう時、それを区切った一つのまとまり。﹁回を重ねる﹂ (一)[初出の実例]﹁王の他船を借んことを請けるが、この回の利なきを以て信用せられず﹂(出典‥西国立志編︵1870‐71︶︿中村正直訳﹀七) (二)[2] 〘 接尾語 〙 数または順序に関する語に付いて、回数を表わすのにいう。 (一)[初出の実例]﹁其後帝王廿五代、星霜三百余回(さんびゃくよクヮイ)也﹂(出典‥金刀比羅本保元︵1220頃か︶上) (二)[その他の文献]︹杜甫‐将赴成都草堂途中先寄厳鄭公詩︺ わ︻回・曲︼ (一)〘 名詞 〙 山裾・川・海岸などのまがりくねったあたり。他の語の下に付けて用いることもある。﹁浦回(うらわ)﹂﹁川曲(かわわ)﹂など。 (一)[初出の実例]﹁あはれしや焼野にもれし峯のわの村草がくれ雉なく也︿源顕仲﹀﹂(出典‥永久百首︵1116︶春) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例