デジタル大辞泉 「因循」の意味・読み・例文・類語 いん‐じゅん【因循】 ﹇名・形動﹈(スル) 1 古い習慣や方法などに従うばかりで、それを一向に改めようとしないこと。また、そのさま。 ﹁―な財産家であろうと思うて軽蔑したのは﹂︿鉄腸・南洋の大波瀾﹀ 2 思い切りが悪く、ぐずぐずしていること。引っ込み思案なさま。 ﹁なにを―しておるか。勉強して神(しん)速(そく)にせい﹂︿魯文・安愚楽鍋﹀ [類語]︵2︶うじうじ・もじもじ・いじいじ・くよくよ・ぐじぐじ・ぐずぐず・うろうろ・うろちょろ・どぎまぎ・おたおた・まごまご・どぎどぎ・そわそわ・もぞもぞ・未練がましい・名残惜しい・惜しい・もったいない・あたら・残念・残り惜しい・残り多い・口惜しい・惜しむ・心残り・物惜しみ・未練・愛惜・痛惜・後ろ髪・後を引く・去り難い・しつこい・執念深い・ねちっこい・ねつい・ねちねち・悪あがき・うだうだ・断腸の思い・負け惜しみ・こだわる・尾を引く・執拗・恋(れん)恋(れん)・惜しげ・思い残す・たゆたう・思い迷う・忍びない・ちゃかちゃか・そそくさ・あたふた・うそうそ・ふらふら・よたよた・ちょこまか・ふわふわ・おどおど・せかせか・びくびく・きょときょと・こせこせ・ぐらぐら・せわしい・倉皇・せっかち・あくせく・気ぜわしい・軽佻浮薄・浮薄・闇(やみ)雲(くも)・性急・右往左往・軽挙妄動・後先なし・うわずる・うわつく・うろたえる・心急(せ)く 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「因循」の意味・読み・例文・類語 いん‐じゅん【因循】 (一)〘 名詞 〙 ( ﹁じゅん﹂は﹁循﹂の呉音。漢音で﹁いんしゅん﹂とも )( ﹁因﹂はよる、﹁循﹂は従うの意 ) (二)① ( ━する ) 何事も古いならわし、方法などに従って、改めようとしないこと。旧例にこだわって改革をしないこと。既成のものによりかかること。 (一)[初出の実例]﹁詔曰︿略﹀難波御宇、始顕二大化之称一。爾来因循歴レ世、至レ今是用﹂(出典‥日本後紀‐弘仁元年︵810︶九月丙辰) (二)[その他の文献]︹淮南子‐原道訓︺ (三)② ( 形動ナリ・タリ ) すすんで事をなそうとしないこと。消極的で、ぐずぐずしているさま。 (一)[初出の実例]﹁不レ覚因循一月過﹂(出典‥東海一漚別集︵1375頃︶長寿寺殿忌日焼香) (二)﹁かへらん心をわすれて、因循(インジュン)として立しに﹂(出典‥浮世草子・近代艷隠者︵1686︶一) (三)[その他の文献]︹顔氏家訓‐勉学︺ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「因循」の読み・字形・画数・意味 【因循】いんじゆん ぐずぐずする。ためらう。旧習による。︹史記、太史公自序︺家は無爲、~其のは無を以て本と爲し、因循を以て用と爲す。 字通﹁因﹂の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報