文学座(読み)ブンガクザ

デジタル大辞泉 「文学座」の意味・読み・例文・類語

ぶんがく‐ざ【文学座】

昭和12年(1937)岸田国士岩田豊雄久保田万太郎を幹事に結成された劇団。政治性を排し、芸術至上主義的な姿勢をとった。第二次大戦後は森本薫の「女の一生」などの創作劇から翻訳劇まで上演し、杉村春子を中心として活動を続ける。

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精選版 日本国語大辞典 「文学座」の意味・読み・例文・類語

ぶんがく‐ざ【文学座】

 

(一)
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「文学座」の意味・わかりやすい解説

文学座
ぶんがくざ


193510()379()()()31()()()()1945()()19633811956退()29退11鹿()()14()()80退924974西()()()()



 1992 19951999 19982001

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百科事典マイペディア 「文学座」の意味・わかりやすい解説

文学座【ぶんがくざ】

 
1937︿
 

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改訂新版 世界大百科事典 「文学座」の意味・わかりやすい解説

文学座 (ぶんがくざ)

第2次大戦後の日本における代表的な新劇団の一つ。1937年,岸田国士(くにお),久保田万太郎,岩田豊雄を発起人として,友田恭助・田村秋子夫妻(しかし同年,友田は戦死し田村も身をひいた),杉村春子,中村伸郎,宮口精二,三津田健らによって創立された。政治性を排した〈娯楽としての演劇〉を目ざし,戦中も弾圧を免れた唯一の新劇団として活動を続けた。戦後は49年に芥川比呂志(1920-81)らも加わり,〈フランス演劇研究会〉〈アトリエ公演〉で内外の新しい演劇を紹介・上演する一方,森本薫《女の一生》,T.ウィリアムズ《欲望という名の電車》,シェークスピア《ハムレット》などの上演で地歩を固め,昭和20年代,30年代を通じ,新劇界の中枢的劇団として多くの人々に親しまれた。なかでも劇団の中心的存在である杉村春子(1909-97)主演の《女の一生》は,700回以上も上演を重ねている。1960年代以降は脱退者が相次ぎ,63年に脱退した芥川比呂志は,福田恒存(つねあり)らと劇団雲を結成,これはさらに75年に再分裂して,芥川,岸田今日子,仲谷昇らは演劇集団円を結成している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「文学座」の意味・わかりやすい解説

文学座
ぶんがくざ

 
 193793退245447496328退鹿  

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世界大百科事典(旧版)内の文学座の言及

【岸田国士】より

…それらは日本語で書かれた,西欧的意味でもっとも洗練された作品である。他方築地小劇場と対立する立場に立って新劇運動にも加わり,《現代演劇論》(1936)に収められるエッセーを著したばかりでなく,37年には文学座を創設した。またベストセラーとなった《暖流》(1938)のほか《由利旗江》(1929‐30),《双面神》(1936)など社会的視野をもった独特な新聞小説も書いている。…

【劇団】より

…しかし,29年(昭和4),前年来の中心的メンバーであった小山内薫の急死を契機に築地小劇場は分裂,解散した。以後の戦前新劇は,〈新築地劇団〉〈新協劇団〉〈築地座〉の3劇団を中核に展開したが,40年夏に,左翼的傾向を持つ新築地劇団,新協劇団は強制解散を命じられ,築地座の発展である〈文学座〉(1937創立)のみが戦時中の活動を許され,42年には佐々木隆らにより〈文化座〉が結成された。 45年の敗戦後は,前記2劇団のほか,戦時中に弾圧されていた新劇人たちが一斉に戦前新劇を復興させる旺盛な劇団活動を展開した。…

【新劇】より

…また同じころ(1931‐36),金杉惇郎・長岡輝子夫妻の主宰する〈テアトル・コメディ〉もフランス近代心理劇を上演し,飯沢匡(1909‐94)らの劇作家を生みだした。 築地座は1936年2月に解散にいたるが,それが母体となって翌37年9月,〈文学座〉が結成される。この文学座は,戦前の日本新劇史における一方の潮流の到達点であるが,当時の政治状況下にあって,新協劇団や新築地劇団のような直接的な反体制的活動は行わずに,もっぱら市民生活者の心情を心理主義的写実性によって描くことにより,単独劇団としては唯一,弾圧を免れ,戦時中もその活動を許されていたのであった。…

【フランス演劇】より

…なお,19世紀の作品では,《シラノ・ド・ベルジュラック》(辰野隆・鈴木信太郎訳ほか)はよく親しまれた作品であり,例外的な存在となっている。また,20世紀の作家については,その時々の新風の紹介ということもあって,岩田豊雄らによる文学座での両大戦間近代劇の上演,芥川比呂志,加藤道夫らによる戦後演劇(サルトル,カミュ,アヌイ)の実験的紹介・上演から,劇団四季のジロードゥー,アヌイの上演に至る系譜を形づくっており,それは政治あるいはイデオロギー偏重の新劇界で,〈文学的〉という名の下での脱政治・脱イデオロギー的選択に照応している。逆に,俳優座衛星劇団の若手演劇人たちがサルトルにひかれたのは当然であった。…

※「文学座」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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