柔道(読み)ジュウドウ

デジタル大辞泉 「柔道」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐どう〔ジウダウ〕【柔道】

日本古来の柔術諸流派をもとに、明治15年(1882)嘉納治五郎によって創始された格闘技。心身を鍛練修養し、青少年の教育に貢献することを目的とした。技は、投げ技・固め技・当て身技の3部門から成る。第二次大戦後、スポーツとして世界的に普及。
[類語]柔術柔ら

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精選版 日本国語大辞典 「柔道」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐どうジウダウ【柔道】

 

(一)  
(二) 
(一)[](退1797)
(三) 使
(一)[](1904)
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「柔道」の意味・わかりやすい解説

柔道
じゅうどう


使()

 2019121

沿革


188215()()16()()()()()()

 ()()()()()()()()1877()18281879()1881()18881882()()()

 ()1887189542()()1920984013190740()20()()()()

 使使()()()調

 18831618871911441931652012244

 1949241948European Judo UnionEJU1951International Judo FederationIJF195219641992

 2019121

柔道の技

投げ技、固め技、当身技の3部門からなっている。以下は主な技の説明である。

[竹内善徳・村田直樹 2019年1月21日]

投げ技

姿()

 123

1
(1) ()()

(2) 

(3) 

2
(1)() 

(2) ()

(3) 

(4) 

(5) 

(6) 

3
(1)() 

(2) 

(3)() 

(4) 

(5)() 

(6)() 

(7) 

(8) 

(9)() 

 ()()515

 2019121
固め技

123

1
(1)() 

(2) ()

(3)() 

(4) 

(5) 

2
(1) 

(2) 

(3) ()

3
(1) ()()

(2) 

(3) 

 2019121
当身技

相手の生理的弱点(急所)を手、足、頭などで突く、打つ、蹴(け)るなどして制する技である。突き技、打ち技、蹴り技の三つがある。突き技としては、拳(こぶし)当て、指頭(しとう)当て、肘当てなどがあり、打ち技としては、拳当て、手刀当て、肘当てなどがあり、蹴り技としては、膝(ひざ)当て、踵(かかと)当て、足刀当てなどがある。

 投げ技と固め技は乱取り技といわれ、乱取り(自由練習)や試合に使用されている。当身技は危険なので、乱取りや試合で使用することは禁止されており、もっぱら形において練習されている。

[竹内善徳・村田直樹 2019年1月21日]

柔道の基本

柔道の技を練習する場合にまずたいせつなことは、基本を身につけることである。技の基本のうちとくに投げ技の基本は、嘉納治五郎の創意工夫によって、姿勢、組み方、移動の仕方、体さばき、崩し、作り、掛け、受身など、合理的・科学的に確立された。柔道は「礼に始まり礼に終わる」といわれるように礼法をたいせつにしている。立礼と座礼があり、正しく行わねばならない。姿勢は自然体を基本とし、自然体には、自然本体、右自然体、左自然体がある。組み方は相手に技を掛けるのに効果的な組み方をよしとする。体を有効に動かして、移動したり、体をさばいたりして相手を不安定な体勢にし(崩し)、自分は技を掛けやすい体勢にし(作り)、その体勢でもっとも適切な技を合理的に、速く、力強く一気に掛けて(掛け)、相手を投げるようにする。投げられる者に対しても、自分の身体を安全に取り扱う方法である受身が考えられ、これを十分に練習して身につける必要がある。なお、受身には、倒れる方向によって後方受身、側方受身、前方受身、前方回転受身などがある。

[竹内善徳・村田直樹 2019年1月21日]

練習法




 152015

 

 ()

 2019121

試合




 60667381901001007

 485257637078787

 15201517

 2019121
ルール



 23.643204

1 3020

2 2510

3 20

4 (1)(2)(3)(4)(5)(1)3(2)

 12

 

1

2

3

4

 2019121

段級


188316()18651937西()

 2019121

国際情勢


196439Anthonius J. Geesink193420102002018

 2019121

197619791979199419992001

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改訂新版 世界大百科事典 「柔道」の意味・わかりやすい解説

柔道 (じゅうどう)




16

 退

187782

 39519208401914

 ︿︿︿使︿︿︿1883879798191112303139

 1883192430148

219505819491923278

 2194852International Judo FederationIJF156

 644180922007199

3

 1 姿2 3 

 姿︿姿姿︿



 1 152 153 204 155 216 759217 2820

 

1 60kg66kg73kg81kg90kg100kg100kg848kg52kg57kg63kg70kg78kg78kg8

2 14.55m89.1m5502.73m190cm3

3 320

4 123.6m︿

5 ︿︿︿23025︿2︿20︿︿︿︿︿

 ︿25︿20︿15︿10︿

1883西2


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百科事典マイペディア 「柔道」の意味・わかりやすい解説

柔道【じゅうどう】

 
()18821911219511949AJJF1952IJF1956196419681972198019927201272362441234011100kg100kg90kg202078kg20002004200878kg19922000200848kg19922008221()()3509.1m320︿︿︿︿︿︿10151998
199619881984  

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「柔道」の意味・わかりやすい解説

柔道
じゅうどう

 
18823192040192219491952 1964 19921051 9.1m2  

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知恵蔵 「柔道」の解説

柔道

嘉納治五郎が古来の柔術を改良し、1882年に創設した講道館を中心に発展させた。嘉納はその根本原理を「心身の力を最も善く使用する道」(精力善用)と説き、「己を完成し、世を補益すること」(自他共栄)を柔道修行の目的とした。1964年の東京大会で五輪正式競技となる。国際柔道連盟(I JF:International Judo Federation)加盟は、2006年8月現在195カ国・地域。試合は2人の競技者が約9m四方の畳の上で、投げ技、固め技によって勝敗を競う。IJFが定める技は投げ技が66本(手技16、足技21、腰技10、真捨て身技5、横捨て身技14)、固め技は29本(抑え込み技9、関節技9、絞め技11)。勝敗を決める技の判定基準は(1)一本、(2)技あり、(3)有効、(4)効果の4段階で、技あり2回で一本となる。反則を犯すと指導が審判から言い渡される。その度合いによって(1)効果、(2)有効、(3)技あり、と同等のポイントが順に相手に与えられ、最後は反則負けとなる。試合時間は5分間。一本勝ちはその時点で試合が終了する。両者のポイントが並んだ場合はどちらかがポイントをあげるまで試合を続行するゴールデンスコア方式の延長戦(最長5分間)が、03年から採用された。延長戦でも勝敗が決まらなかった場合判定となる。大半の試合は体重別で実施され、男子は60kg、66kg、73kg、81kg、90kg、100kg、100kg超、女子は48kg、52kg、57kg、63kg、70kg、78kg、78kg超の各7階級と無差別級。IJFは1997年、一方の選手が青色の柔道着を着用するカラー柔道着の採用を決定したが、国内大会などでは伝統の白い柔道着のみが使用されている。女子柔道は92年バルセロナ大会から五輪正式種目に。欧米に比べて強化が遅れた感のあった日本だが、84年に日本女子初の世界チャンピオン(52kg級)になった山口香、世界選手権で前人未到の6連覇を果たした48kg級の谷(旧姓・田村)亮子らの活躍で人気競技になった。講道館内規では、女子の帯は真ん中に白い線を入れると定められている。

(安藤嘉浩 朝日新聞記者 / 2007年)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「柔道」の解説

柔道
じゅうどう

徒手の格闘法。日本古来の力競べや相撲として育ってきたものが,武士の戦場で必要とする組討(くみうち)の術に発達し,江戸時代には柔術・柔(やわら)とよばれて,無手または短い武器で防御・攻撃する武芸として修練され,多くの達人を出した。おもな流派には,竹内(たけのうち)流・関口流・渋川流・起倒(きとう)流・小栗流・楊心(ようしん)流・天神真楊流などがある。明治期となり,嘉納治五郎が天神真楊流の福田八之助に入門し,この流儀の得意とする固め技・当身技(あてみわざ)を学び,ついで飯久保恒年(つねとし)について起倒流の投げ技の長所をとりいれ,1882年(明治15)講道館を開いて普及に努めた。明治末年からは中学校で学校教育にとりいれられ広まっていった。第2次大戦後の占領下,柔道が軍国主義と結びついたとの理由で学校教育では禁止されたが,いち早くスポーツとしての国際性が認められ,男子柔道は1964年(昭和39)の東京オリンピックから正式種目となり,80年には女子柔道の世界選手権大会が開かれた。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

日本文化いろは事典 「柔道」の解説

柔道

 
 姿  

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