デジタル大辞泉 「紙花」の意味・読み・例文・類語 かみ‐ばな【紙花/紙纏=頭】 1︵紙花︶紙製の造花。特に、葬儀に用いるもの。死(しか)花(ば)花(な)。地(じ)取(ど)り。野(のは)花(な)。紙(しべ)幣(い)。 2 ︵紙纏頭︶遊里などで、遊女などに祝儀として与える白紙。後日、現金に換える。 ﹁ひらり―七、九寸、木枕に打ち敷いて﹂︿浄・阿波鳴渡﹀ し‐か︹‐クワ︺︻紙花︼ 紙で作った花。特に、葬儀に用いる造花。かみばな。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「紙花」の意味・読み・例文・類語 かみ‐ばな【紙花】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 紙で花の形に造ったもの。紙製の造花。特に、葬儀に用いるものをいう。死花(しか)。紙幣(しへい)。しか。 (三)② ( 紙纏頭 ) 遊里で、客が祝儀(しゅうぎ)として遊女や遣手などに与えた小菊(こぎく)という懐紙で、あとで現金と替えたもの。古くは、紙に目録をしるし、その金額を支払うしくみになっていたが、後には簡略となり、白紙だけを包んで与えた。通常は小菊一枚が一分(ぶ)、一帖︵四八枚︶が一二両として支払った。纏頭(はな)。 (一)[初出の実例]﹁いつやらの紙花も、おもひの外におそなはり、めんぼくない﹂(出典‥浄瑠璃・心中二枚絵草紙︵1706頃︶中) し‐か‥クヮ︻紙花︼ (一)〘 名詞 〙 紙で造った花。特に葬儀の時に用いる造花。かみばな。死花。 (一)[初出の実例]﹁凡国忌斎会五位一人。六位已下一人。史生一人向レ寺。率二諸司史生四人一行レ事。冬月用二紙花一。︿略﹀余月採二時花一供レ之﹂(出典‥延喜式︵927︶一三) (二)[その他の文献]︹水滸伝︺ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例