脱皮(読み)ダッピ(英語表記)ecdysis
molt

デジタル大辞泉 「脱皮」の意味・読み・例文・類語

だっ‐ぴ【脱皮】

[名](スル)
昆虫類爬虫はちゅう類などが、成長のため古くなった外皮を脱ぎ捨てること。
古い考え方や習慣から抜け出して新しい方向に進むこと。「旧弊からの脱皮を図る」
[類語]もぬけ抜け殻蛹化ようか羽化

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精選版 日本国語大辞典 「脱皮」の意味・読み・例文・類語

だっ‐ぴ【脱皮】

 

(一)  
(二) ()()
(一)[](13941428)
(三) 
(一)[] (1942︿)
 

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改訂新版 世界大百科事典 「脱皮」の意味・わかりやすい解説

脱皮 (だっぴ)
ecdysis
molt


4

 420111

 apolysiscuticulin

 

 Y

 chalk

 soft shell crab使121323

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「脱皮」の意味・わかりやすい解説

脱皮
だっぴ

節足動物あるいは線虫のような硬いクチクラをもつ動物が、成長のため古いクチクラを全身同時に脱ぎ捨てることをいう。脊椎(せきつい)動物のヘビやカエルなどの皮膚の更新、鳥の換羽も脱皮とみなされている。昆虫の多くは成虫になるとそれ以上脱皮をしないが、シミのような無翅(むし)昆虫、甲殻類では成虫になっても脱皮を続ける。昆虫の脱皮では、まず分裂により細胞を増した表皮細胞層とその上にあった古いクチクラが分離する。表皮細胞層の上には新しい上クチクラ層がつくられる。古いクチクラのうち下側の原クチクラは消化吸収され、かわりに新しい上クチクラと表皮層の間に新たな原クチクラ層ができる。やがて古い上クチクラが脱ぎ捨てられ脱皮が完了するとともに、新しい表皮は伸展し虫体は大きくなる。このあと、新しいクチクラはふたたび硬くなり、虫の外側を保護するようになる。昆虫の脱皮には前胸腺(せん)ホルモンが、甲殻類ではY器官のホルモンが、脊椎動物の脱皮には甲状腺ホルモンが関係する。

[竹内重夫]

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百科事典マイペディア 「脱皮」の意味・わかりやすい解説

脱皮【だっぴ】

 
()45()1Y
 

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「脱皮」の意味・わかりやすい解説

脱皮
だっぴ
ecdysis; molt

 
571  

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世界大百科事典(旧版)内の脱皮の言及

【エクジソン】より


464

【カニ(蟹)】より


2550100

【クチクラ】より

…体環節や脚などでは,クチクラは板状の硬皮板となっているが,硬皮板間は膜状であるために折り曲げることができる。クチクラは無制限に膨張できないので,成長に伴って一定時期ごとに旧皮を脱いで,新しいより表面積の大きいクチクラを形成する(脱皮)。なお,昆虫の気管や前・後腸は表皮の陥入によってできているので同じ構造をもつし,頭部では内骨格を形成している。…

【昆虫】より

…ただし外骨格は成長を阻止するという欠点がある。そのため周期的に脱皮せねばならないのが節足動物の宿命であり,脱皮の失敗および脱皮前後の無防備状態は,彼らの死因のかなりの比率を占める。 昆虫はこの外骨格を異節化によってさらに進化させた。…

【変態】より

…幼生の尾部は幼生が岩などの基盤に付着後,速いものでは数分以内に吸収され,続いて脊索,神経,筋肉などほとんどの幼生器官は退化してしまう。変態はしばしば脱皮を伴い,とくに節足動物では顕著で,甲殻類では脱皮ごとに体制が変化することもある。短尾目十脚類(カニ)では,ノープリウス→プロトゾエア(孵化)→ゾエア→メタゾエア→メガロパと異なる5段階の幼生をへて幼ガニとなるが,各段階のうちでも数回の脱皮を繰り返す。…

※「脱皮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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