視程(読み)シテイ(英語表記)visibility

翻訳|visibility

デジタル大辞泉 「視程」の意味・読み・例文・類語

し‐てい【視程】

大気の混濁の度合いを表す尺度の一。肉眼で目標物を見分けることのできる最大距離で、0(50メートル未満)~9(50キロ以上)の階級に分ける。

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精選版 日本国語大辞典 「視程」の意味・読み・例文・類語

し‐てい【視程】

  1. 〘 名詞 〙 大気の混濁の程度を表わす尺度の一つ。肉眼によって目標を見分けることのできる最大距離をいうもので、その距離にしたがい、〇~九の階級に分けてこれを示す。視程〇は五〇メートル以下の場合、視程九は五〇キロメートル以上の場合をいう。
    1. [初出の実例]「もう遠くの方は視程が利かなくなった」(出典:鶴(1952)〈長谷川四郎〉八)

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改訂新版 世界大百科事典 「視程」の意味・わかりやすい解説

視程 (してい)
visibility


0.55

 km1010.10.20.5125102050100km使

 

 50km

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「視程」の意味・わかりやすい解説

視程
してい


501

 使使

 10010

 0.55便

 251001001020


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百科事典マイペディア 「視程」の意味・わかりやすい解説

視程【してい】

大気の混濁の程度を表す量で,目視観測で適当な目標が肉眼によって認め得る最大距離をいう。道路,鉄道,海上,飛行機などでの交通の安全に重要。安定な大気中(たとえば早朝の大気)ではほこりや微小水滴が地面付近の空気中によどむため視程が悪い。シベリア寒気団のように水蒸気が比較的少なく下層が不安定で風が強い気団中は視程はよく,比較的安定で湿った小笠原気団の中では視程は悪い。春先に揚子江気団が運んでくる黄砂のために視程が悪くなることが多い。視程は距離で表すのが最もよいが,適当な目標物が得られないことが多いので,0(0〜50m)〜9(50km以上)の10段階の視程階級を定め,目測によってこれを決定している。
→関連項目煙霧気象観測航空気象

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「視程」の意味・わかりやすい解説

視程
してい
visibility

水平方向における見通せる距離。方向によって見通せる距離が異なる場合は,最小の距離をいう。視程観測では,目標物を決めておくことが多い。たとえば距離のわかっている樹木や建物を使用する。目標物の大きさは,視角で 0.5°以上 5°未満が標準である。また,夜間に,かりに明るさを昼間と同じとした場合に,目標を識別できる最大距離を夜間視程という。視程は大気の混濁の程度を表す尺度として,古くから観測に用いられている。大気中に霧や細塵があると目標物からの光がさえぎられ,またそれらの粒子からの反射光も目標物と周囲の対照を悪くするため視程が悪くなる。通常単位は kmで表されるが,適当な目標物がない場合には距離をそのまま表すことができないため,0(50m未満)から 9(50km以上)までの視程階級がよく用いられる。

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