出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
頭血腫(ずけっしゅ)ともいい、分娩(ぶんべん)時におこる新生児の骨膜下血腫で、新生児が狭い産道を通過するときに強い圧迫を受けて頭蓋(とうがい)の変形をきたし、骨膜と頭蓋骨の間に血腫を生ずる場合をいう。表面上は単なるこぶと同じであるが、頭血腫ではその範囲が縫合線を越えることがなく、このことにより産瘤(さんりゅう)、皮下血腫、帽状腱(けん)膜下血腫と区別される。約1か月程度で吸収されるが、ときに吸収されずに広範な石灰化を残す場合もある。
[加川瑞夫]
…治療の必要はない。 産瘤は似たような症状を呈する頭血腫cephalhematomaと区別しなければならない。頭血腫は頭の頂上で少し外側にできるこぶのようなふくらみで,頭の骨とそれを包む骨膜との間に起こった出血が原因である。…
※「頭血腫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」