「リポビタンD炎上」背後に"男らしさ"の負の遺産 "女人禁制"からの急な方向転換が原因か【前編】
![リポビタンD](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/8/c/570/img_8cb56e005e1617f6b63176000863f215566939.jpg)
電車内に掲載されていた大正製薬「リポビタンD」の広告(編集部撮影)
最近、ひっそり変化していた「リポビタンD」
﹁ファイト、一発!﹂
筋肉隆々の男2人が、この言葉を叫びながら﹁リポビタンD﹂という大正製薬の栄養ドリンクを飲むテレビCMが、ここ10年近く放映されなくなったことに、お気づきだっただろうか?
﹁危機一髪シリーズ﹂と題して、勝野洋、真田広之、渡辺裕之、宍戸開、滝川英治、ケイン・コスギ、山口達也など、日本版﹃エクスペンダブルズ﹄とでもいうべき、芸能界屈指のマッチョマンたちが2人1組のバディを組んだ同商品のCMは、ときに崖をよじ登り、あるときは縄の切れた吊り橋をひとりで食い止め、さらに激流の中で岩にしがみついて﹁ファイトー!﹂と叫び、もうひとりが手を差し出して﹁一発!﹂と叫び、最後は仲良く同商品を飲む。
﹁飲む順番が逆だろ﹂というツッコミも定番だが、リポビタンDといえば、このような﹁男らしい﹂CMでおなじみだった。
それが、昨今の時代背景を反映してか、2010年代の後半からは大谷翔平やリーチ・マイケルと堀江翔太、八村塁など人気アスリートたちが練習するCMへと変わる。
そして、ついに今年の6月からは妻夫木聡と木南晴夏が広告に起用されるようになり、一気に﹁さわやか﹂なイメージとなった。これまで同商品のCMに女性アスリートは出演してきたものの、女優がメインに据えられたのは初めてのことである。
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