有馬トモユキ

#4. 身近なインフォグラフィックに触れよう

ウェブやスマートデバイスの普及にともなう「科学と芸術の融合」がもたらす環境の変化は、デザインをどう変えたのか。最先端の話題を紐解きながら、ゼロからデザインを定義する革新的なコラム連載第4回!

テレビのデザインは侮れない


  

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画像1 「アルドノア・ゼロ」の1画面

 


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画像2 EU離脱の賛成/反対を示すBBCのデザイン

 

インフォグラフィック集団としてのThe New York Times

ここ数年注目しているのが、こうしたウェブや映像で示されるインタラクティブ(動的)なインフォグラフィックである。現在才能豊かなウェブデザイナーたちがどこにいる、と聞かれれば、それはGoogleやFacebookのようなウェブサービスを基調とした企業はもちろんだが、私はひとつに「ニューヨークタイムスのグラフィックチーム」を推したい。彼らは私が知る限り品質・量・そしてメディア企業の使命である速報性のすべてを兼ね備えているインフォグラフィックの集団である。

このページは2014年に引退したメジャーリーグのデレク・ジーターがどれだけのスイングを苦節を伴いながら重ねてきたかを如実に示している(ぜひスクロールしてご覧いただきたい)。おそらくイームズ夫妻の映像作品「パワーズ・オブ・テン」をモチーフとしているが、テキストによる速報だけでは、そして動画だけでも伝えきれない表現があることを私たちに教えてくれる。実感を伴いながらメッセージを、ときには一人の選手の偉大さを伝える。これがインフォグラフィックの醍醐味である。

画像3 デレク・ジーターのスイングのインフォグラフィック

 

1201595112Twitter@nytgraphics
図像4 ニューヨークタイムスのインデックス

THE BEATLES 50

NHK141km

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