ジャバル・シャンマル王国

ジャバル・シャンマル首長国

إمارة جبل شمر

←

1836年 - 1921年

→ → →

（1920年までの国旗）	（1920年以降の国旗）

1873年時点の領土

公用語	アラビア語 オスマン語 ペルシア語
首都	ハーイル
首長 1836年 - 1848年 アブドゥッラー1世 1921年 - 1921年 ムハンマド2世 人口 1921年 200,000人 変遷 成立 1836年 滅亡 1921年11月2日

ジャバル・シャンマル首長国またはハーイル首長国は、1836年から1921年まであったアラブ部族の国家。首都はハーイルにあった。

この国はラシード家の君主制によって統治され、今日のサウジアラビア、イラク、ヨルダンの一部を含んでいた。

歴史

ハーイル一帯の豪族だったアブドゥッラー・ビン・アリー・アッ＝ラシードはファイサル・ビン・トゥルキー・アール＝サウードの首長即位への功によって1834年ハーイル総督に列せられたが、ムハンマド・アリー朝の侵攻によってファイサルが追放される事態になった。これを奇貨としてアブドゥッラー1836年に自ら首長に即位してネジュド首長国︵第二次サウード王国︶から自立、1891年に至ってサウード家をリヤドからクウェートに追放しオスマン帝国の後ろ楯とメッカ巡礼の中継地であるが故の経済力を背景にアラビア半島内陸部を支配した。

しかし19世紀後半からのオスマン帝国の衰退でジャバル・シャンマル王国の優位にも翳りを見せ、1902年にはサウード家復興を掲げたアブドゥルアズィーズ・イブン・サウードがリヤドを奪還。首長アブドゥルアズィーズ・ビン・ムトイブ・アッ＝ラシード自らサウード家追討に向かうも1906年にラウダト・ムハンナーで敗死。これを切っ掛けとして衰勢は明らかとなり、1921年にサウード家に降伏して滅亡した。