経済成長により、中国やインドでは毎年数多くの車や工場施設、そして家庭が2万トン以上の煤塵やメタンガスを排出し、そしてそれによって暗く色のついた雲が形成されるようになった。この雲は「the Asian brown cloud(アジア褐色雲)」とよばれ、世界トップクラスの汚染を象徴するものとなった。そして、米気象学者による新たな研究結果によれば、これらの汚染は排出国のみならず、遠く離れた米国の気候にまで影響を及ぼすことが明らかになった(Science、本家/.)。 中国は2000年から2006年の間に、アジア褐色雲の原因となる炭素エアロゾルの排出量を倍増させた。その結果、雲は大幅に厚くなった。これまでの研究では、このような雲の層が厚くなると地球に届く太陽光の量が減少し、地上の温度が下がることは分かっていたのだが、新たな研究では、夏季モンスーンの風を弱める役割を持ち、モンスーンの発生時期や場所を