TÀR/アメリカ/2022年 © 2022 FOCUS FEATURES LLC. 2023年3月に行われた米アカデミー賞では下馬評通りに『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)が圧倒的な存在感を発揮し、これをもって2022年の賞レースを巡る喧騒もひと段落した感がある。しかし日本では、受賞こそならなかったものの、米アカデミー賞にノミネートされた重要作が満を持しての公開を控えている。トッド・フィールド監督、ケイト・ブランシェット主演の『TAR/ター』(2023年5月12日公開)である。 女性のオーケストラ指揮者を主人公とする『TAR/ター』こそは、社会的に成功を収めた女性が抱える闇光を野心的なタッチで描く真に重要な作品であり、本作が16年振り3作目の監督作でありながらその全ての作品においてアカデミー賞ノミネートを果たしているトッド・フィールド監督の才能が如何なく発揮
映画TOP 映画ニュース・読みもの TAR/ター 衝撃作『TAR/ター』で奇跡の復活を遂げた“幻の名匠”トッド・フィールド、16年間の空白を語る【宇野維正の「映画のことは監督に訊け」】 インタビュー 2023/5/13 17:30 衝撃作『TAR/ター』で奇跡の復活を遂げた“幻の名匠”トッド・フィールド、16年間の空白を語る【宇野維正の「映画のことは監督に訊け」】 インタビューの冒頭でそのままトッド・フィールド監督に伝えた「『TAR/ター』はこの10年間で作られたアメリカ映画の中で最も重要な作品の一つ」という言葉になんの誇張もない。数か月前に初めて『TAR/ター』を観た時の衝撃はまだ身体の芯にしっかり残っていて、それは今後も作品を観返すたびにフレッシュなものとして蘇ってくるだろう。前回のパク・チャヌク監督に続いて、結果的に2回連続で外国人監督へのインタビュー、それも今回は対面取材ではなくZ
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