![カズオ・イシグロ語る「感情優先社会」の危うさ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/41bad6c6976896e67e8467f7d6e6cf588f9b890f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2F9%2F1200w%2Fimg_59de01483e31ba28d6ce5336fe200f2f88657.jpg)
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メモによって一軍定着 かつて私が著した『野村ノート』(小学館)は、50年にわたる野球界での生活の中で蓄積してきた私なりの考えを1冊にまとめたものだ。実はこの本のベースとなったのが、現役時代から私が毎日のようにつけてきたいくつもの「メモ」である。 京都の峰山高校から契約金なしのテスト生として南海ホークスに入団したのが1954(昭和29)年のこと。プロ1年目は代打などで9試合に出場したものの11打席ノーヒットに終わり、2年目も一軍に上がれないままファーム暮らしで終わってしまった。 「来年こそクビになるのでは?」そんな不安をつねに抱えていたが、努力だけは怠らなかった。試行錯誤を続けながらほかの選手の3倍、いや4倍は努力していたと思う。その結果、私はプロ3年目にしてようやく一軍に定着することができた。 私がメモを取るようになったのはちょうどこの頃のことだ。 メモを取るようになったのは誰かの助言など
2021年7月、湘南モノレール(大船駅―湘南江の島駅間6.6km)は全線開通50周年を迎えた。これとは別に、かつて大船駅を起点とするもう1つのモノレールがあったことをご存知だろうか。大船駅とドリームランド駅(横浜市戸塚区俣野町)間5.3kmを結んだドリームランドモノレールである。 同モノレールは、1964年8月に開園した遊園地「横浜ドリームランド」の来場者輸送を目的として1966年5月に開通したが、そのわずか1年半後の1967年9月に運行休止し、その後、何度も運行再開の構想があったものの実現することなく廃止に至った路線だった。 昨今、メーカーの品質不正問題が取り沙汰されているが、車両の設計ミスや検査不備が主な原因といわれたドリームランドモノレール運行休止の経緯を、あらためて当時の記録などを基に検証する。 なぜモノレール計画が? そもそもなぜ、この地にモノレールが敷設されたのかといえば、横浜
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筆者は、近所の学校のグラウンドや、町の軟式野球場で行われている小学生の野球の試合を時折、観に行く。小学生の野球競技人口は激減しているので最近、試合数はかなり減っている印象がある。 試合前の練習を見れば、そのチームが強いか弱いかはすぐにわかる。弱いチームはキャッチボールやノックでもボールが手につかないし、低学年と思しき小さな子も参加している。女子選手がいるのは最近では当たり前で、女子のほうが上手なことも多い。 弱いチームを「足でかき回す」戦い方 試合が始まると、強いチームはすぐに出塁する。出塁すると、走者は監督の「いけ!」の指示でどんどん走る。捕手は二塁に送球するが、アウトになることはない。それどころか二塁手が後逸して走者がそのまま帰ってくることもある。 投手は走者が出ると、ただでさえも悪い制球がさらに悪くなり、歩かせることも多い。ゴロを打たせても野手がちゃんと捕球できず、どんどん走者が塁に
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アイメン・アファウイはウーバーイーツのバッグを背負い、パリのレピュブリック広場から自転車をこぎ出す前に、いちばん早いルートをスマートフォンで調べた。時は金なりだ。そして18歳の移民であるアファウイには、まさにその金が必要だ。 「食わなきゃいけないから、この仕事をしている」。その日最初の配達を数分早く行えるルートを見つけると、アファウイは言った。「盗みをしたり、通りで物乞いをするよりましだ」 アファウイは労働許可証を持っていない。その日の賃金の半分より少し多い額が彼の取り分となり、残りはウーバーイーツのアカウントを持っているフランス人の配達員に支払う。 フランス人の配達員は、ウーバーイーツの賃金(配達1回当たり3.5ユーロに、距離に応じた料金が加算される)が安すぎるので、自分では配達をせずにアファウイに下請けに出している。アファウイはチュニジアからフランスに来て、廃棄された車の中にここ1カ月
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