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日本オラクルは2024年7月9日、事業戦略説明会を開き、2025年度の重点施策として「日本のためのクラウド提供」「顧客のためのAI(人工知能)推進」の2つを掲げた。2つとも2024年度と同じ。三澤智光社長は「今年は本格的に普及させる年だ」と語った。 「続VMware」を支援 第1の重点施策である「日本のためのクラウド提供」では、具体的な強化点としてレガシーシステムのモダナイゼーション、顧客専用のクラウド提供などを挙げた。 近年はシステムの障害やマルウエア被害などが続き、レジリエンスの向上が求められている。半面、規模が大きく重要なシステムほど安定運用を重視し「塩漬け」にされる傾向がある。三澤社長はシステム障害やセキュリティーインシデントなどは「パッチを適用していれば多くは未然に防げる」と指摘。レガシーシステムの塩漬け状態を解消することが重要だとした。 具体例として、建機大手の日立建機が基幹シ
通信キャリアが販売するスマートフォンに対し、メーカーが直販またはオープンマーケットで販売するスマホを一般的に「SIMフリーモデル」と呼ぶ。しかし2024年7月時点では、国内で購入できるスマホは全てSIMフリーである。2021年10月以降、キャリアが販売する端末のSIMロックが原則として禁止されたためだ。 キャリアのスマホとSIMフリースマホは、ハードウエアの仕様にも差がないことが多い。例えば米Apple(アップル)の「iPhone」は、キャリアでも直販のアップルストアでも同じものを購入できる。どちらで買うと得か悩む人もいるだろう。そこで今回はiPhoneと米Google(グーグル)の「Google Pixel」の販売チャネル別の価格をそれぞれ調べることにした。 iPhoneの新規契約はアップルストアに割安感 iPhoneはNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリ
静岡県焼津市内の大崩海岸の上部に生じた斜面崩壊。県道416号静岡焼津線の旧道が土砂に埋まっている。2024年7月3日に撮影(写真:静岡県) 静岡県焼津市の大崩海岸上部の斜面が崩壊し、県道416号静岡焼津線の旧道が土砂に埋まった。県は、新道として造った背後の浜当目トンネルの安全性にも影響が及んでいる可能性を考慮して、県道の同トンネルを含む約1.2kmの区間を2024年7月2日から通行止めとしている。
Microsoft Wordに企業版のCopilot for Microsoft 365を追加すると、生成AIを使って文書の下書きを作成できる。実際に作成する手順を紹介しよう。 なお、本連載ではMicrosoft 365 Business Standardのプランに、Copilot for Microsoft 365を追加して動作を確認している。OSやOffice、アプリ、Edgeのバージョンによっては、ここで説明する機能が使えなかったり、画面が異なったりする場合がある。 「白紙の文書」からCopilotで文書の下書きを作成する Wordでは、Copilotを使って新規文書の下書きを作成したり、ファイルから文書を作成したりすることができる。なお、AIによって生成された文書の内容に間違いが含まれている可能性もある。そのまま使用せずに、必ず確認して間違いは修正するようにしよう。 Wordで「フ
出版大手のKADOKAWAが大規模なサイバー攻撃を受けた。ランサムウエアによって複数サーバーのデータが暗号化。子会社のドワンゴが運営する「ニコニコ動画」などがサービス停止に追い込まれた。KADOKAWAの業務サーバーも使えなくなり、業務に影響が出た。取引先や従業員の情報漏洩も確認されている。 KADOKAWAへの大規模なサイバー攻撃が分かったのは、2024年6月8日土曜日の午前3時30分ごろ。グループ内の複数サーバーにアクセスできない障害が発生していることが検知された。 子会社のドワンゴが運営する動画配信サービス「ニコニコ動画」「ニコニコ生放送」をはじめとする一連の「ニコニコ」サービスのほか、チケット販売の「ドワンゴチケット」などが提供不能になった。 8日午前8時ごろには、不具合の原因がランサムウエアを含むサイバー攻撃であることを確認。グループ企業のデータセンター内におけるサーバー間通信の
野村総合研究所(NRI)とBIPROGY(旧日本ユニシス)は銀行向けの勘定系システム事業で業務提携している。NRIが自社ブランドの勘定系システムを初めて投入することで、両社の間に隙間風が吹きそうに思えるが、実はそうでもない。同事業を巡って、両社に「すみ分け」があるからだ。 「構想としてはずっと(持っており)やりたかった」。1年半ほど前、NRIが自社ブランドで勘定系システムを展開することを発表したタイミングで、同社の担当者は日経クロステックの取材にこう語っていた。 NRIが2024年7月に投入するのが「NRI BaaS/CORE」。これはクラウド型の軽量勘定系システムという位置付けで、デジタル専業銀行のほか、銀行サービスの提供を目指す異業種企業の採用も見込む。アプリケーションはBIPROGYのオープン勘定系パッケージの「BANKSTAR」を活用し、動作プラットフォームは事業規模やニーズに応じ
経済産業省と情報処理推進機構(IPA)は2024年7月8日、「デジタルスキル標準(DSS)」を改訂し、バージョン1.2として公開した。DSSを構成する文書のうち、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する人材に必要なスキルを定義した「DX推進スキル標準」に生成AI(人工知能)に関する記述などが加わった。 バージョン1.2について「生成AIを活用する、および生成AIを組み込んだ製品・サービスを開発する提供する観点から、DX推進スキル標準を改訂した」とIPAは説明する。「新技術に触れた上で、インパクトやリスクを見極める」など生成AIを含む新技術の向き合い方や行動の起こし方を盛り込んだ。 その上で「DXを推進する人材が生成AIの技術要素、関連する法律などを理解し、組織・企業の目的の実現や課題解決に寄与する」など、生成AIを活用したり、開発・提供したりする観点から実施すべきアクションの記載
財布や鍵などの貴重品は、紛失するとかなり困ったことになる。そうならないために、位置情報を追跡できる紛失防止タグを活用しよう。 これらはかばんに入れたり、アクセサリーで取り付けたりして使う。紛失タグを装着した貴重品が手元から離れると、スマホに通知が表示され、紛失したことに気付く。通知に気付かなかったとしても、紛失防止タグを最後に発見した位置をアプリで把握できるため追跡しやすい。拾った人に、自分の連絡先を通知できる製品もある(図1)。
マイナビが2024年6月21日に発表した調査では、2025年3月に卒業を見込んでいる全国の大学生・大学院生3244人のうち、80.8%が既に内々定を得ているという。同調査によると、74.3%が「納得できる就職活動ができている」と回答した。 筆者は2024年4月、日経BPに入社した1年目の記者だ。納得感を得られる経験はそれぞれだろうが、インターンシップの存在は大きいのではないか。筆者も2022年9月に経験した。インターンシップは、採用活動が本格化する1年前に開催されることが多い。筆者は10社以上のインターンシップに応募した。応募の際に提出するエントリーシート(ES)でよく聞かれた項目が、「学生時代に力を入れたこと」だ。就活生の間では「ガクチカ」と呼ばれる。 ガクチカを書くのにはかなり時間を要したものだ。ところが近い将来、ガクチカの作成に苦労する就活生はいなくなるかもしれない。生成AI(人工知
渋谷二丁目17地区市街地再開発組合とその参加組合員である東急は2024年7月8日、大型複合施設「渋谷アクシュ」(SHIBUYA AXSH)を開業した。オフィスや飲食店、ギャラリーなどで構成する。オフィス中心だった渋谷駅東口エリアで、にぎわいを生み出す。同時に歩行者ネットワークの要として、東口の新しいアイコンとなることを目指す。総事業費は約275億円。 開業に先立ち、同年7月4日にメディア向けの内覧会が開かれた。再開発が進む渋谷駅周辺に立つ真新しい高層ビル群の中でも、結節点をイメージしたという「X(クロス)」をかたどった外装デザインが目を引く。 東急によると立地の良さなどが評価され、開業前にオフィス入居率100%を達成。渋谷駅前のオフィス需要の高さがうかがえる。 青山通り(国道246号)から見た「渋谷アクシュ」の外観(中央のビル)。「X」をかたどった外装デザインが特徴。2024年7月4日時点
「AIエージェントはRAG(Retrieval Augmented Generation、検索拡張生成)の次のトレンドだ」。こう話すのは、KDDIアジャイル開発センター(KAG)の御田稔氏だ。同氏は、日本のAmazon Web Services(AWS)のユーザー会であるJAWS-UG(AWS User Group – Japan)が2024年6月18日に開催したイベントを主催。このイベントに、生成AI(人工知能)開発で注目が集まる米Anthropic(アンソロピック)の社員を招いた。 JAWS-UGではAWSのユーザーが有志で集まり、定期的に勉強会を開催している。今回のイベントには、対面とオンライン合計で284人が参加。イベント冒頭、アンソロピックでHead of Technical Education & Enablementを務めるMaggie Vo氏がプレゼンした。Vo氏が所属する
日本気象協会(JWA)と筑波大学は、熱帯・亜熱帯域の情報を用いた日本域における1ヶ月以上先の長期の気象予測手法を新たに開発し、気温などの予測誤差を従来比で20~40%改善することに成功した(図1)。この手法を用いて2023年の月次気温予測を実施したところ、3月の極端な高温や、夏季の記録的な猛暑といった特異な天候も、1年以上前から傾向を予測できたという。 2023年の東日本における月平均気温の予測結果を比較した。赤色の従来手法による予測結果に対し、青色の新手法による予測結果は、黒色の実観測データに近づいている。一方で、月によっては1.5度程度の誤差が生じている点が課題だという(出所:日本気象協会) こうした長期気象予測の結果は、商品の需要予測などに応用できる。例えば、月平均気温が1度変わると、夏季のビール出荷量が約70万~80万ケースほど変化し、アイスクリームや日焼け止めなどの売り上げも10
トラブル対策で万全を期すなら、OSを出荷状態に戻す回復ドライブとは別に、個人データの救出やバックアップのための外付けストレージが必要になる。これは少々面倒だ。「トラブルに備える外付けストレージ」は1つにまとめたい。大容量の外付けSSDやHDDなどを使えばこれが可能(図1)。パーティション(論理ドライブ)を2つ作って、回復ドライブとデータ用ドライブにする作戦だ。 図1 回復ドライブは外付けのSSDやHDDでも作れる。大容量ストレージの場合、余った領域に別のパーティション(論理ドライブ)を作れば、回復ドライブと個人データのバックアップ先・救出先を兼ねた最強の外付けストレージを作れる
横浜市の音楽施設「Kアリーナ横浜」と横浜駅方面をつなぐ歩道橋に設計ミスがあった問題で、橋台の張り出し部の鉄筋が必要量の半分程度しかないことが分かった。設計したJR東日本コンサルタンツの照査体制に不備があったことも判明した。同社が日経クロステックの取材に応じ、ミスの原因を明らかにした。
外資系の大手ITベンダーが提供するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)はここに来て生成AI(人工知能)を使った機能の提供を相次いで始めている。生成AIを使った要約機能をSaaSの標準機能に組み込んだり、対話型UI(ユーザーインターフェース)の提供を始めたりしている。 こうしたSaaSの動きは「生成AIを業務アプリケーションにどのように適用するのか」と悩んでいる企業の参考になりそうだ。外資系ベンダーが提供するSaaSを通じて、生成AIの業務利用の実態を伝える。3回目の今回はワークフロー管理機能SaaSの米ServiceNow(サービスナウ)の戦略を見ていく。 「生成AI(人工知能)を利用することで、当社のサービスの付加価値が付いている。米ServiceNow(サービスナウ)のSaaSは業務とシステムをつなぐワークフロー管理機能を提供する。ここに生成AIを組み合わせることで大きなメリッ
生成AI(人工知能)のブームで、大規模言語モデル(LLM)を巡る競争が非常に激しくなっている。一方で、LLMを活用したビジネスの開拓はまだこれからという状況でもある。KDDI傘下となった新興のAI関連企業であるELYZA(イライザ)の取り組みから、生成AIの進化の現状とビジネスの方向性を確認してみよう。 日本語で「GPT-4」を超えるLLMを開発 現在は、いわゆる「生成AI」ブームのまっただ中にあるといって間違いないだろう。その火付け役となった「ChatGPT」を提供する米OpenAI(オープンAI)や米Google(グーグル)などAI技術に直接関係する企業だけでなく、ありとあらゆる企業が生成AIに関する取り組みを打ち出してアピールしている。この様子からも、ブームの過熱ぶりを見て取ることができる。 その生成AIに必要不可欠なのがLLMである。LLMの開発を巡ってはオープンAIやグーグルなど
情報システム部門の責任者には成果を出すリーダーシップが求められる。そのための12の行動を書籍『SEを極める50の鉄則』から紹介する。行動の前に、何を大事にするのか、仕事の価値観を持つ必要がある。 2000年に初版を発行したロングセラー『SEを極める50の鉄則』(日経BP)がこのほど日経文庫に収められた。著者の馬場史郎氏は同書で「リーダーシップを身に付けるための12の行動」を説明している。IT企業のSEマネジャー、つまり顧客向けに情報システムを提案・開発・運用するエンジニアを部下に持つ人を対象にしたものだが、ITを使って自社の業務改革やシステム構築を担う情報システム部門のマネジャーにも役立つので読み直してみる。 ・独りでぶらっとお客様を訪問する 「お客様」は情報システム部門からすると、システムを使う社内やグループ企業の業務部門を指す。電子商取引システムなどもあるから実際の顧客も含む。社外の不
三菱UFJフィナンシャル・グループがシステム関連の新会社を設立する方向で調整していることが2024年7月5日までに日経FinTechの取材で分かった。日本IBMが支援するシステム共同化に参加する地方銀行が利用するメインフレームなどのシステムリソースをまとめて調達し、コストを抑える。 三菱UFJは日経FinTechに対して「地域金融機関のシステム共同化に関して、日本IBMと共に検討していることは事実だ」とコメントした。 地銀と日本IBMは、「共同化の共同化」という構想を推進している。日本IBMが支援する複数のシステム共同化陣営をまたいで、データセンターやメインフレームといったシステム基盤を共同利用する枠組みだ。単一の勘定系アプリケーションを陣営ごとに利用するマルチバンク対応も進めている。 新会社は「共同化の共同化」で重要な役割を担う。メインフレームなどのシステムリソースを調達して、地銀に提供
プログラムコードを書いてくれる生成AI(人工知能)の登場で、ソフトウエア開発の生産性は大きく向上した。その象徴となるサービスが、米ギットハブの「GitHub Copilot」だ。コードを途中まで書くと続きを書いてくれる。開発の生産性向上を重んじる企業では、使っていないほうが珍しいくらいのメジャーなサービスになった。
限られた時間内でプログラミングの問題を解くスピードや正確さを競うのが「競技プログラミング」だ。参加者が問題の解答となるコードを提出すると、正解かどうかがテストケースにより自動で判定される。 競技プログラミングのサービスでは、コンテストで良い成績を取り続けるとレーティング(ランク)が上がる仕組みになっていることが多い。 例えば「AtCoder」という競技プログラミングサービスでは、レーティングを色で表現する。「水色(Bランク)」であればかなり優秀で、そこから上は「青色(Aランク)」「黄色(Sランク)」「だいだい色(SSランク)」「赤色(SSSランク)」になっている。 赤色は全体の1%未満しかいないエリートだ。赤色のレーティングを持つ人を指す「レッドコーダー」という言葉を聞いたことがある人もいるだろう。 競技プログラミングは基本的には趣味として楽しむゲームだが、実益もある。競技プログラミングの
つい最近、「その仕事はITと同じくらい皆がやりたがらない」という発言を聞いて驚きました。そこまでITは嫌われているのかと――。 本連載の担当編集者からこう言われ、考え込んだ。編集者は地方自治体が取り組む、あるテーマの勉強会に出ていた。解決が難しいこともあり、自治体職員によってはその仕事が自分に回ってこないように祈っているという。勉強会に出ていた自治体職員が、その仕事の嫌われぶりを説明するため、ITを引き合いに出したのが冒頭の発言だった。 中央官庁においても似た雰囲気がある。私は会計検査院にほぼ40年勤め、中央官庁も含め、国の機関が調達・運用する情報システムの会計検査も長年担当してきた。残念ながら中央官庁のITに関係する業務に多くのキャリア官僚は関わりたがらない。おそらくITはいわゆる「現業」という意識がある。中央官庁にCIO(最高情報責任者)が置かれるようになったが、私の現役時代、システム
江崎グリコは2024年7月3日、システム障害によって出荷を停止している一部冷蔵品について、7月16日から順次出荷を再開すると発表した。対象となる商品は「BifiX ヨーグルト」や「幼児のみもの」の各種、一口サイズの「ちょこっとプッチンプリン」などに加えて、キリンビバレッジから販売を受託している「無添加野菜 48種の濃い野菜 100% 1000ミリリットル」などだ。 「アーモンド効果」や「グリコ牛乳」など一部商品の出荷は6月25日に再開した。それでも通常サイズの「プッチンプリン」などは、いまだに出荷を再開できていない。 江崎グリコ広報担当者は「社内では全面再開のめどが立ったが、詳細な回答は差し控える」としつつ、「ステップ・バイ・ステップで再開する」とした。 安定供給を優先し、対象品目数を拡大しながら全面再開につなげる方針だ。
「IT業界に30年以上いますが、手を抜こう、サボろうという人に会ったことがありません。誰もが顧客のために寝食を忘れて働いていますし、勤務先のためにも頑張ります」。 5年前、NPO法人IT勉強宴会の佐野初夫理事長にこう言われた。IT勉強宴会は主にデータモデリングという業務システム設計手法を学び合う場である。平日であれば午後7時くらいから、週末であれば午後1時くらいから勉強する。午後9時近くになると居酒屋に場所を移して2次会を始め、議論するといった勉強会だ。 関連記事: 飲みながら学ぶ、業務システム設計 記者の仕事を長年してきたためか、冒頭の発言を聞いて「本当か」と言いたくなったものの、聞き返さなかった。同時に「真面目に仕事をするのは素晴らしいが技術者は応分の見返りを得ているのか」とも思った。見返りとは収入であったり妥当な労働環境であったり顧客あるいは雇用主からの感謝であったりする。中でも大き
2024年5月、富士スピードウェイ(静岡県小山町)での24時間耐久レースでトヨタ自動車の液体水素エンジン車が幾つかの新技術を搭載して、2年目の大きな進化を見せたのはリポートした通り。トヨタの水素エンジン車としては、2021年から4年連続の24時間耐久レースへのエントリーとなった。その狙いは、あくまでもカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ、CN)で高効率な水素エンジン車を市場に投入することである。 水素エンジン車開発の進捗状況を探るため、筆者は富士スピードウェイのレース会場でトヨタのキーパーソンを直撃した。耐久レース用の水素エンジン開発を担当するトヨタGAZOO Racing Company GRパワトレ開発部主査の⼩川輝⽒だ。同氏は市販予定の水素エンジンの開発も兼務している。話を聞いていくと、驚きの開発実態が判明した。 熱効率は良くないが、「ストイキ」燃焼を有力視している――。一
富士通は2024年7月から企業向けに特化した生成AI(人工知能)サービス「エンタープライズ生成AIフレームワーク」を提供する。同社のAIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi」の1つと位置付ける。 生成AI関連事業を巡っては、NTTグループやNECなど競合の国内大手も2024年春以降に展開を進めており、日の丸LLM戦線がにわかに激しくなってきた。そんな中、富士通が自社サービスの独自技術としてアピールするのは「ナレッジグラフ拡張RAG(Retrieval Augmented Generation、検索拡張生成)」と呼ぶ技術だ。 大規模なデータを正確に参照できないという通常のRAGにおける弱点を克服し、企業内での生成AIの使い勝手を高められるとの触れ込みである。競争が激化する生成AIビジネスにおいて富士通が浮上する切り札となるか。 ナレッジグラフとRAGを組み合わせる ナレッジグラフ
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