「インターネット」という言葉を使うことも少なくなった。皆、「ネット」という。ネットというだけで、それはTCP/IPプロトコルを使うインターネットのことを意味するようになった。 インターネットは米高等研究計画局(ARPA:現在は防衛高等研究計画局[DARPA])の資金で作られた、大学や研究機関の持つコンピューターをつなぐネットワークとして始まった。パケット伝送という柔軟性と融通性に富む情報伝達方式を採用したおかげで、どんどん拡大し、1990年代前半には一般の接続と商業利用が可能になった。そこから後はご存知の通り——今は巨大なクラウドの計算リソースからスマートフォンに至るまでのあらゆる情報機器が接続され、相互に通信を行うようになった。IoT(Internet of Things)が進展すれば、身の回りのすべての事物にチップが埋め込まれ、ネットに接続するようになるだろう。 人類史上未曾有の過剰な
関数型言語とオブジェクト指向は相容れない,という説をよく聞く。たしかに「オブジェクトは状態を持つ」「関数型プログラミングでは,できるだけ破壊的代入を行わない」とすれば,二つの概念は矛盾しているようにも思われる。また,技術的観点以外にも,「とかくシンプルさを好む多くの関数型言語プログラマが,何かと物事を複雑にする(と思われている)オブジェクト指向を嫌っている」という面があるかもしれない。 しかし,個人の好き嫌いはさておき,実際問題として,関数型言語とオブジェクト指向は大いに関係がある。むしろ,基礎理論については,ほとんど同じコミュニティの人たちが取り組んでいる,と言ってもいい。例えば,以下のような研究が,1980年代から現在に至るまで行われている。 関数型言語のモデルであるλ計算という体系において,オブジェクトを表現する研究(参考リンクなど) λ計算にならい,(プロトタイプベースの)オブジェ
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