能力・成果主義と年功序列。IT人材にとって、どちらの人事評価制度の給与水準が高いのだろうか――。この実態を把握するのに役立つ調査結果を、経済産業省と情報処理推進機構︵IPA︶が2017年8月21日に公表した。 経産省とIPAが実施した調査は、﹁IT関連産業の給与等に関する実態調査﹂。IT関連企業368社とIT関連企業に勤務する個人5000人の回答を基に、IT関連企業の給与や人事評価制度の状況を分析したものである。 経産省はまず企業に対し、給与水準に対する﹁年功﹂の影響度を尋ね、﹁非常に大きい﹂または﹁大きい﹂と回答した企業を﹁年功型﹂、﹁小さい﹂と回答した企業を﹁中間型﹂、﹁まったくない﹂と回答した企業を﹁能力・成果重視型﹂と分類。その上で、これら三つのタイプごとに25歳、35歳、45歳、55歳時点の年収水準を比較している。 結果はどうか。能力・成果重視型と年功型の年収水準の推移を見てみよ