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やる気の出し方
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(注1)本記事では、ゼルダの伝説 Tears of the Kingdomのラストバトルを全てネタバレします。クリアした人だけ読んで下さい。まだクリアしてない人は、感動を奪いたくないので、引き返して下さい。 (注2)本記事は、以下のTotK批評記事のネタバレ部分のみ切り出した形式のものです。 両方お読み頂くと、より理解が深まると思います。 軽く↑の記事で説明した前提だけ共有しておくと、私は「BotW以前の3Dゼルダが大好きだった、BotWはちょっと自分の期待と違う方向に行ってしまった」と思っていたプレイヤーでした。 では、ここに残っているのはゼルダTotKをクリアした人だけだと思って、存分にネタバレを含めて解説していきます。 遥か空中で「私にできることがある」と直感した唯一無二の体験Tears of the Kingdomのラストバトルの最終盤の黒龍戦。 魔王ガノンドロフが秘石を飲み込んで
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ネタバレまったく関係ない超序盤のところだけで魅力をお伝えすると、音楽も良いです。ゲーム内時間に合わせていくつかのトラックが同期的に再生されており、違和感なく一つの音楽として重なっていくような部分にもこだわりを感じました。 これは超序盤で「シグナルスコープ」っていう装備を使って、ラジオのチャンネル合わせみたいなことをやるんだけど、かなり音楽的なテーマが感じられますね。これ絶対に惑星直列させて音楽を完成させるのが何かしら絡んでくる予感がするよね。 pic.twitter.com/7j6LMLVSDD — じーくどらむす/岩本翔 (@geekdrums) April 10, 2023 それ以外のことは何も言えないのでプレイしてください。 ではネタバレ区間に入ります。 ルールとしてのSF表現Outer Wildsの魅力とは何と言ってもSF的な世界観の奥深さだが、実際の所、これがSFとして「精緻か」
基本的にネタバレなしで、最後だけちょっとネタバレあり(手前で予告します)という構成にします。 公式サイトからわかる情報では (公式の情報も見ないでやりたいという人は注意) 士官学校の教師として担任する学級を選び、生徒たちを育て、導いていく第一部。 そして士官学校での日々から五年後、三国が相争う戦争を、三国それぞれの立場で描く第二部。 激動の時代を生きる若者たちの成長と共に、フォドラ全土を巻き込む戦乱のきっかけから結末までを、二部構成の物語として描きます。 https://www.nintendo.co.jp/switch/anvya/pc/introduction/index.htmlというわけで、作りからして興味を惹かれる構成になっています。 私はファイアーエムブレムは「覚醒」しかプレイしたことなくて、にわかの部類ですが、風花雪月はやたらとコアゲーマーからの評価が高く、気になっていました
私はかねてより「音楽とゲームの融合」を目指してゲーム開発を行ってきました。先日公開した作品「Same Game, Different Music」では、古典的なパズルゲームである「さめがめ」をプレイするだけで、ブロックを消す順番とスコアに応じて毎回違った音楽が生成・展開されます。 【新作公開】「Same Game, Different Music」を公開しました。「さめがめ」という古典的なパズルゲームの音楽的再解釈を行ったもので、ブロックを消す順番とスコアに応じて毎回違った音楽が生成・展開されていきます。https://t.co/Kj1nzlhcGq pic.twitter.com/s1NtA79Z6V — じーくどらむす/岩本翔 (@geekdrums) December 11, 2022
「渋谷PARCOさんのカルチャーイベント「P.O.N.D.」にゲームクリエイターを送り込もうと思っているんですが、じーくさんを紹介していいですか?」と、IGNの今井さんからお話を頂いたのは今年の6月頃でした。 「PARCOに自分のゲームを展示できる……?」 と、一瞬ワクワクしたものの、まぁ9割5分流れる話だろうと思って正直真に受けてませんでした。 でも「PARCOのカルチャーイベント担当者」というおよそ自分の人生と関わりがミリも生まれ無さそうな人に対して、私のゲームが数分であれプレゼンされて「ふーん、こんな変な事やってる人がいるんですね、それで?」くらいの認知をもらえるならそれだけでも嬉しいかな、程度の気持ちでホイホイとお答えしたのが、全ての始まりでした。 AIが生成した「渋谷PARCOのカルチャーイベント担当スタッフ」のイメージそして気がついたら、本当に渋谷PARCOで自作ゲームを展示す
「月曜日のたわわ」をめぐる以下の記事を発端として、Twitter上ではフェミニストとオタク(と大雑把に分類しますが)の対立が起こりました。 私も月曜日のたわわの読者の一人として、これが社会からどのような判定が下されるのか、興味深く見守っていました。賛否ともにできる範囲でいろんな意見に目を通して、大きく違和感を抱いたことがあります。それは、 なぜ、共通の敵である「性犯罪者」という存在を脇目に、「フェミニストVSオタク」あるいは「女VS男」が対立しているように見えるのか、ということです。というわけで、以下のツイートが本ブログの結論になります。
観測した範囲でも、「よく言ってくれた」という人もいれば、「政治的な主張にゲームを利用しているのはどっちだ」といった反論もあります。 私の感想としては以下のようにツイートしました。(ツリーに続きあり) これか、、 個人的には、楽しむ=開催支持、という受け止め方はあんまりできないなぁ。でも、政治家の方で勝手に「感動したから支持したんでしょ」と扱われることには断固「違えよ!」と言いたい。でもそれが難しいと「楽しむのもダメ」になるのかな。 https://t.co/7SXeFEhbM6 — じーくどらむす/岩本翔 (@geekdrums) July 25, 2021 しかしこの記事に対しても、「自分達の気持ちを素直に吐露したら分断と言われるのか」的な(※だいぶボカしています)反論が出ていて、かつ、最後に「建設的な意見が増えてほしい」としつつも、この記事内ではその事例が提示されていないので、結局この
コロナワクチンは科学的に見れば見るほど、効くって言うのがデマだってわかります。ワクチン全てを否定してるわけではなく、ワクチン打たなくてもいい病気にワクチン打て打てって言っている状況が怖いだけなんです。https://t.co/rlSIaLMLZH — the Lab.,Inc. (@thelabinc1) July 8, 2021 この方は「科学的に見て」「ワクチン打てと言われるのが怖い」と申しております。読んでみた所、この方は少なくとも確信犯的あるいは短絡的な反ワクチンというわけではなく、自分なりに色々調べた上で、「反ワクチンの方が科学的に正しそう」という感触を得ているようでした。 本稿はそうした「ワクチンを打とうかどうか自分で考えて、どちらの情報を信じてよいかわからず悩んでいる」方に向けて書きます。 私自身は明日、接種を予定しており、基本的には多くの方にワクチンを打って欲しいという立場
子供の頃は、世界はとても公正で、価値のある競争に溢れているように見えていた。 テストの点数を競ったり、人と協力して生産的な活動をしていれば、それがいつか社会に価値を生み出すことに利用されるはずだという、無邪気な期待があった。 少なくとも新卒で初任給を得る時点まではこれは正しかった。しかしなぜか、社会人を経験していくごとに、この世界はどこかがおかしい、何なら完全に狂っているような気がしてくる。 社会のためになるような事をしてもお金にならず、しかし一方で、おおよそ社会に与える影響は害の方が大きいような仕事が大金を生み出していたりする。一体自分は何によって対価を得ていて、何に対価を払っているのか、全くわからないのだ。 ここから私自身の経験を少しだけ共有するが、過去に勤めた会社を批判する意図はない。むしろ、そうした経験は実にありふれているのに、「意味のない仕事でお金を稼いでいてつらい」なんていう感
私の大好きな数学者の名言で、「音楽は感性の数学であり、数学は理性の音楽である」という言葉があります。 数を原理とするピタゴラス教団がピタゴラス音律を作り出し、そこから純正律という整数比率によるハーモニーを重視した音律が作られたことからも、音楽と数学の関係性は深いと言えるでしょう。 しかし、 実際に数学を多少わかって、音楽を多少嗜んでいる方であれば、音楽で使われる様々な単位への違和感を感じたことがあるのではないでしょうか。 とにかく既存の音楽理論や音楽文化が、「12音種」「7幹音」「5線譜」「1から数える」すべてが噛み合っていない感じがすごい。この噛み合ってない上で究極の覚えゲーを重ねがけして理論作り上げてんのヤバい。 — じーくどらむす/岩本翔 (@geekdrums) July 12, 2020 音楽を取り巻く数への違和感まずこの「12音階」(ド~シまで、#、♭も含めた1オクターブ以内の
香川県によるゲーム依存症対策に違和感を覚える方が多くいらっしゃいますが、パブリックコメントのような形で意見を伝えるためには、論点を正しく整理する必要があります。 ちなみに、このパブリックコメントですが、ゲーム事業者であれば香川県民でなくとも提出可能だそうです。 というわけで、ゲーム製作者は他人事ではありません。 ここでは、本条例に関する議論の土台を整理し、論理的に本条例案の問題点を指摘することで、パブリックコメントを送る方々にとって参考にして頂きやすい資料を目指します。 また、社会がゲーム依存に対処する手段として、行政ではなくゲーム製作者としての研究や開発、ゲーマーとしての意識を含めた対案を示します。条例による制度化、という強い規制に対しては最大限に慎重であるべきです。 以下、論理的になるよう意識して書いておりますので、読みにくい部分もあるかもしれませんが、この問題を放っておけない人は、ど
こんにちは。テトリスエフェクトの回し者です。 まず、テトリスエフェクトをほとんど知らない人に向けて。 簡単に言うと「音楽とエフェクトなどの演出に凝りまくったテトリス(VRで遊ぶことも可能)」です。 どんなふうに凝っているかというと、ただ背景やBGMが豪華という話ではなく、テトリミノの回転やドロップ、ライン消去といったすべての動作に音楽的な効果音がついて、プレイヤーが音楽と世界を作り出しているような体験ができ、さらに、テトリスを進めることでその音楽や背景が連動して発展して最後にはなんか凄いことになる、というテトリスです。 ご覧の通り、各紙でBest Game of 2018やサウンド関連の賞を数々受賞しており、トレイラーからもその凄さ、気持ちよさが伝わってくるのではないでしょうか。 ここまで読んで「へー!やってみよ!」と思った方は以下何も読まずにテトリスエフェクトを買いに行っていただいて構い
geekdrumsと申します。インタラクティブミュージックの連載でこのnoteをフォロー頂いている方が多いかと思いますが、実はそれと比べるとあまりバズってないゲームデザインの連載も書いていました。 たしかに本業はプログラマーだし専門は音楽なんですが、コミケで2度も「ゲームデザインの魔導書」という同人誌を頒布するなど、ゲームデザインの研究活動も同人レベルで行ってたりします。 この同人誌に執筆したのが、表題にあるゲームデザイン理論「ワンダルクス」です(魔導書という体裁のため、魔法の名前っぽくしています)。 既に01号のワンダールクスの記事は無料公開してたり、また日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)の夏季研究大会で発表したりなど、少しずつ公開しており、各所で反響を頂いておりました。しかし、これらは少し古かったりアクセスが良くなかったりしてたので、改めてnoteにまとめて広く普及させた
動的な音楽演出「インタラクティブミュージック」オタクのgeekdrumsと申します。オタク視点から見たディズニーランドの音楽演出、とくにエレクトリカルパレードで感動したので語彙力が尽きるまで解説しようと思います。 こちらの記事が含まれる、インタラクティブミュージックの連載はこちら。 どの記事も単体でお読みいただけます。 ゲームでは「フィールドで音楽が鳴ってる」って当たり前すぎるんですが、現実世界でそのような体験ってなかなか無いですよね。自分がゲームのそういった演出の話をすると、よく「ディズニーランドの音響もすごい」という話を聞くので、前から気になってました。 ただ、行った人に「エレクトリカルパレードの音楽演出ってどうなってるんですか?」と聞いても、あんまり具体的に答えてくれる人はいなくて、皆さん「なんかちゃんと合ってますよ」みたいな曖昧な回答しか得られず、まぁ「ゲームみたいに動的に変化する
CEDEC2018の次の講演がなかなか面白かった。 意識の統合情報理論 | CEDEC2018 https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5ae163a207655 このセッションを聞いて思いついたゲームの「面白さ」に関する仮説を提示してみる。大まかには以下のツイートで綴った内容となる。 「意識」とは何か「意識とは何か?」「脳と意識の関係は?」「AIに意識はあるのか?」 という哲学的な問いがあるわけだが、そういう話じゃなくて 「人間は意識を持つ」 を出発点として、 「意識の性質とは何か?」 を探り出し、その性質から脳の意識やAIの意識について統一的に語れるような基盤を作ろう、というのがこの「意識の統合情報理論」であるらしい。 それが「数学的に定義されている」という事が最も興味を惹かれた部分だ。 自分はこれでも数学科を卒業しているので、その価
「風ノ旅ビト」のアートはなぜこんなにも美しいのでしょうか。 私は、アートの言葉ではうまく語れませんが、その理由をゲームデザインの観点から説明できると思っています。 それは「想像を膨らませていない」から。 え、逆じゃないの?世界について想像がふくらむデザインが良いんじゃないの?と思うかもしれませんが、その理由を解説します。 アニメーションなどと違って、ゲームでは「プレイヤーが何をすべきか、何ができるかを想像させないといけない」という話です。 ちなみに、なぜ2018年の今更になって風ノ旅ビトを語るのかというと、CEDEC2018のセッションについての以下のツイートが発端です。 「風ノ旅ビト」はシステムからアートが導かれたとてもアーティスティックで雰囲気を感じるだけでも楽しいゲームなので、アートからコンセプトを固めたように感じるかもしれませんが、実は逆ですよ、という話があります。 この講演におい
ゲーム音楽を彩る「インタラクティブミュージック」の進化の歴史 参考資料集 ゲームメーカーズスクランブルというイベントで登壇した際の資料です。 記事と動画が公開されました。 スライド 講演者https://twitter.com/geekdrums 研究資料 Ludo Musica III(3/31まで!) 前置き インタラクティブミュージックの個人史 1980年頃「ゼビウス」「ディグダグ」の楽曲を手掛けた慶野由利子氏が語るナムコサウンド。トークイベント「The Art Of Video Game」をレポート 1990年代 200
全世界70億人のゼルダファンの皆様、 そしてその9割を占めると言われる60億人超のゼルダ音楽ファンの皆様へ。 四月にはゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのサントラが発売される。 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』オリジナルサウンドトラック発売決定! https://topics.nintendo.co.jp/c/article/a0d07f85-1b5c-11e8-a129-063b7ac45a6d.html 突然だが……サントラというものが何かご存知だろうか? サントラ、正式名所オリジナルサウンドトラックとはゲームの中に出てくる音楽を音楽単体で抜き出して商品にした上で、なぜか知らんがゲーム本編と変わらん価格で売りつけるというえげつない商売のことだ。しかし、これを60億人が買いたがる。ありがとう任天堂。 サントラに入っていないものご存知の通りサントラにゲームは入ってない。 ハイラル
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