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やる気の出し方
note.com/j1n1
今、世界的にゲームメディアが死につつある。 確かに、以前から衰退はしていた。特に、2023年にはFandom WikiによってGameSpotやGiant Bombといったサイトが買収された途端、40〜50人がレイオフならびに何らかの影響があったと報道された。VICE、Destructoid、The Escapist、Dot Esportsなどでもレイオフがあった。いずれも海外では大きな影響力を持つゲームメディアであるにもかかわらず、明白に経済状況は悪化していた。 そこに来て、とんでもないニュースが出てきた。そう、GameIndustrybiz、Eurogamer、Rock Paper Shotgun、VG247、Dicebreakerなどが連結したGamer Networkが、IGN Entertainment(Ziff Davis)によってまるっと買収され、しかも既にレイオフが進んでい
1月19日、ポケットペアから発売されたゲーム『パルワールド』。発売から4日で販売本数500万本を突破するなど、インディーゲームの規模としては前代未聞のヒットを記録しており、ソーシャルメディアや動画配信サイトなどでも多数シェアされている。 もっとも、『パルワールド』のヒットは必ずしも歓迎されていない。その理由はゲームの参考画像を見れば一発でわかる。そう、明らかに「ポケットモンスター」シリーズに登場する「ポケモン」を意識したデザインの「パル」と呼ばれるモンスターが世界を闊歩していて、それどころか、この「パル」たちをただ戦闘のみならず肉体労働に酷使したり、他人にうっぱらうなどのブラックユーモアも盛り込まれているのである。 開発したポケットペアは公言していないが、本作は明らかに「ポケモン」を意識した上で、それも風刺的に扱っている。これに対して、一部のファンは批判的に攻撃し、開発サイドも誹謗中傷にま
先日、友人が『ファイナルファンタジー16』をクリアしたので、感想会を行うことにした。そこで色々と議論したのだが、その中で『FF16』の本質的な問題がゲームデザイン上にあるのではないかと気づいたので記事にしたい。 本題に入る前に、少し『FF16』に対する自分の見解について整理しておく。ざっとソーシャルメディアのポストを確認したところ、『FF16』はかなりの賛否両論だ。ただこの評価は実際のところ「FF」という日本の特にオタク文化と強く根付いたゲームシリーズに対する過度な自意識、およびそれを踏まえたアジテーションによるものが大きい。 筆者なりには、『FF16』は「平均的によくできた大作ゲーム」という評価が妥当ではないかと思う。ストーリーに不満もあるが、アクションの練度や演出の個性には光るものがあり、総合的に「AAA級ゲーム」の平均的なクオリティを維持している。言い換えると、本作で挙げられる不満(
8/11更新:いただいた反応に対する返信をページ下部に追記しました 気付けば、「ローグライク」はメジャーなゲームジャンルとなった。とりわけインディーゲーム文化においてその存在は非常に大きく、インディーゲーム市場を見れば2~3割は「ローグライク」あるいは「ローグライト」的な要素を備えている。 筆者個人の考えとして、ローグライクは恐らく世界で最も美しいゲームデザインの一つだ。美しい、つまり完成されている。種々のルールがことごとくシナジーを生み出し、プレイヤーのゲームプレイの中に面白いを無数に生成し続ける。 だが言い換えればそれは、うかつに手を加えるとたちまち崩壊するゲームデザインとも言える。残念ながら、現代インディーゲームシーンで濫用される「ローグライク」あるいは「ローグライト」には、ローグライクというゲームジャンルが本来備える魅力や価値というものを全く考慮せず、表面的な理解だけで安易に量産さ
昨年、岩崎夏海氏と稲田豊史氏の共著で出版された「ゲームの歴史」がひどく炎上しておよそ1か月。色々と加熱しすぎていたので触れないでおいたら、今度は「あの本に触れないのは何か理由があるんですか」と勘ぐられ、かといって触れると「炎上に加担するんですか」と怒られ、どうしろと……と言う他ない状態である。 あの本をどう評価するのか、既に連載する「ゲームゼミ月報」にて論じた通りなのだが、筆者がむしろ引っかかっているのは、この本の「炎上」を後々嬉々として報じるメディアほど「ゲームの歴史を語るのは難しい」だとか「不可能なプロジェクトだった」といって、まるで「ゲームの歴史」以前にはゲームの歴史について論じた書籍がなかったかのように報じている点である。 たとえばFLASHが取り上げた直近の記事であれば「すでにコンピューターゲームが誕生してから70年以上経ちました。逆に、本格的にゲームの歴史を網羅した本を作ろうと
「ゲームについて、文化・芸術と等しく学ぶことで、ゲームをより楽しむ」ことをコンセプトとした、ゲームゼミの上級プランです
有料ゲームマガジン「ゲームゼミ」、2021年に配信された記事を収録したアーカイブです。一度購読いただければすべてお読みいただける、お得なマガジンです。
以下、目次。 報告:「文化」として根付いた暴言コメント 定義:何故暴言はダメなのか?どの暴言がダメなのか? 原因:暴言コメントは、コメント欄という公的な空間を、「たまり場」と誤認することで発生する 対策:プライベートからパブリックへ インタラクティブな関係構築の道 報告:「文化」として根付いた暴言「優勝して家に帰り、Twitterや配信アーカイブを見た時、私に対する批判の声が上がっているのを見ました。 表舞台に立つ上で批判は付き物だと分かってはいても、当時の私にはとてもそれがショックでした。 私はゲームの大会で容姿を評価をされに行ったわけではなかったです。」 https://babonyans-akiu.hatenadiary.com/entry/2019/05/21/001946 『スプラトゥーン2』の大会に出場した女性プレイヤーが、容姿に基づく誹謗中傷を配信上のコメントで受けたことを、
わたしはゲームについて文を書くお仕事をしています。 ところで最近、かなりわたしの倫理観を悩ませるお仕事がありました。 最近、誠文堂新光社『子供の科学』という雑誌の4月号に「ゲームクリエイター最前線」というテーマで、トビー・フォックス(UNDERTALE等)やモルデンハウアー兄弟(Cuphead等)、なるさん、こいちさん(天穂のサクナヒメ等)など、カリスマと言える数々のクリエイターの取材をもとに、10ページほど企画と取材、執筆を担当したのです。 『子供の科学』は1924年から創刊され、約100年というとてつもない歴史のがあり、読者層もかなりリテラシーのあるご家庭らしく、2月号では量子コンピューターをテーマにIBMに取材するという、ぶっちゃけ大人でも読解にこまるような、やんごとなき雑誌でございます。もちろんゲームで特集を組んだこともなく、わたしのようなチャランポランなゲームオタクに「書かないか
miHoYoの開発した新作『原神』が、任天堂の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ゼルダBotW)の盗用、パクリではないかと批判されている。 元々作品の詳細が発表された2019年6月頃からその類似点は指摘されていたが、実際に『原神』がリリースされ、そこで「パクリだ」「盗用だ」といった批判が、時に感情的な文脈をもって再燃した。 批判する者の中には日本人のみならず、意外にもmiHoYoの所在する中国からも声があり、2019年のChina Joyでは『原神』ブースでNintendo Switchをわざとらしく掲げて見せたり、Playstation 4を何者かが破壊するといった事件が起きたこともある。 When Mihoyo unveiled Genshin Impact for PS4, many noted the game was inspired by BOTW. Some
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情報を伝える手段としてネットが台頭してからもう何十年も経つ。 例えば、youtube、ニュースサイト、SNSなどの媒体はいずれも、数分のうちに情報が拡散する速さ、スマートフォンやPCからアクセスできる気楽さ、そして何より利用するのにお金がかからないという強味で、情報媒体の勢力図を一気に塗り替えた。さながら、ネアンデルタール人が石を投げ合っていたら、現代人がM-16で銃弾をぶっ放してきたというような理不尽さである。 かくして書籍、新聞、雑誌といった「紙」のメディアはオールド・メディアと呼ばれ、衰退の一途をたどっていく。それはゲーム業界とて例外ではない。むしろ最も顕著に打撃を受けたといってもいい。4gamerなどのニュースサイトが登場したことで昔は何冊もあったゲーム月刊誌は多くが廃刊となり(2020年2月には電撃が休刊に)、書店におけるゲーム攻略本の棚も、後述する「企業系ゲーム攻略サイト」の登
有料ゲームマガジン「ゲームゼミ」、2020年に配信された記事を収録したアーカイブです。一度購読いただければすべてお読みいただける、お得なパ…
https://news.yahoo.co.jp/byline/tokurikimotohiko/20191205-00153652/ 私の所にも「ステマ依頼」と思しき便りが時折届く。「こういった商品があるから宣伝してくれ、ただし宣伝であることを言ってほしくない。だから報酬もこれだけ支払う」といったものが。 こう言うと「こいつもステマを・・・」と邪推されるかもしれないが、一方的に送りつけられたもんを「送られてない」と言うのも無駄なので包み隠さず打ち明ける。打ち明けた上で、全部丁重に断っていると断言する。 以前、PRと全く知らされずに執筆依頼を受けたら後々「騙して悪いが、クライアントがいて・・・」とACさながらに打ち明けられた時もあった。記事はほぼ仕上がっていたがその場で三行半を突きつけた。 何故なら、こんなふざけた話は決して私だけでなく、ある程度フォロワーがいれば、ユーチューバーだろうとブ
ビデオゲームが社会的に批判される上で、大抵つつかれる点が「暴力性」だ。 人を殺す、物を盗む、そういうゲームにおける暴力こそが犯罪を助長し、子供の成長に悪影響を及ぼすのだと、日本でも世界でも批判されてきた。 特に今年の3月には、トランプ大統領が暴力的なゲームが犯罪を起こすと発言し、ホワイトハウスが暴力シーンをまとめた動画を投稿するなどして大きな話題となった。 また昨今ではesportsを取り巻く動きでも、ゲームの暴力が注目されている。オリンピックでesportsを採用する上では暴力的な表現が問題となっているからだ。 だが正直言って、今のビデオゲームにおける「暴力」の議論は、あまりに一面的すぎると私考えている。 グーグルで「ゲーム 暴力」と検索して出てくるのは、まず規制云々の政治的な話題、次に規制への反論としての眉唾な心理学だの調査だのだ。そこに作品個別の、ゲームとしての実在が全くない。 実の
私はそう考えてnoteに問題を指摘する記事を書きました。幸いにも多くの方に読んで頂き、少なからず同意して頂けたことは、本当に心強かったです。 一方で、ここまで反響が大きくなった以上、自分も一人のLJLファンとして、今後LJLの信頼を取り戻すために、自分にできる範囲で行動するつもりです。その進捗状況をこの度はご報告させて頂きます。 大手マスコミによる取材まず、私はメディア各所に連絡を取りました。 Dara選手の引退に際して、2月の事件から5月まで、LJL内部では運営もコミュニティも何も動けませんでした。なので、この問題をより外部の世論に考えてもらう必要があると思いました。 そこで、3日から4日まで、国内外のメディア各所に連絡しました。ただの個人ブログに取り合ってくれると期待していなかったのですが、驚くほど多くの記者から色良い返事を頂けました。また中には、SNSやはてなブックマークでお寄せ頂い
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