日々刻々とビジネスを取り巻く環境が変化し、人びとの価値観が多様化する現在、僕ら編集者にかぎらず、プロフェッショナルたちはこれまで以上に、クライアント「ではなく」、最終顧客、市場を向いて仕事をしなければならない。 上下関係で仕事をするのはラク だからこそ、重要になるのが「クライアントとの関係性」である。なぜなら、彼らは自分と最終顧客、市場との接点だからだ。もしそこに「上下関係」が存在すれば、自分の強みを発揮できず、間違いなく成果に支障をきたす。 これは、僕ら編集者に特に当てはまることかもしれない。クライアントのオウンドメディアにしても、一度立ち上げると、少なくとも2、3年は終わらない長距離走になる。それほどの期間、上下関係で持つはずがないからだ。 しかし、ときに「クライアントが上に立ち、編集者のようなプロフェッショナルは下請けする者」というマインドセットから、自分が依然として抜け出せていない