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qiita.com/YuichiroMinato
はじめに 2008年に起業してからコツコツやっていましたが、2014年くらいから量子コンピュータの研究開発をがんばりました。資金調達もしてある程度技術に目処がついたのと、若者から起業したいという相談をよくもらうので、まとめておきます。 経営は大事 簡単にいうとベンチャーをやろうとしたら技術よりもキャッシュが大事です。なので、財務や経営感覚がついてから技術をつけないと結構大変と思います。特に1年目は慣れない事務に忙殺されますし、二年目以降はキャッシュが厳しくなります。 あとは、最初は経営に夢見て舞い上がりがちなので、その気持ちがおさまって厳しさが一通り身についたところからが本番です。 調達の前に譲渡 2008年から10年くらいはコツコツ会社をやっていた上、そんなに頑張るタイプでもなかったのですが、たまたま2014年からやっていた量子コンピュータのニュースが巷で新聞に載るようになってから、周辺
はじめに この記事は2014年からの量子コンピュータの変遷を記録し、これから2020年を境にいろいろ量子コンピュータに関わる方々の方向性が変わっていくと感じているから備忘録のために書いておきます。 2014年は量子アニーリング、2018年は量子ゲートNISQ MDRというベンチャー企業でblueqatという量子コンピュータ向けのSDKを提供しています。おかげさまでダウンロード数やユーザー数も順調で、仕事も忙しく進めています。あまり情報を公開しないスタンスでしたがほどよく進めています。 弊社の珍しいところは、東京大学・東工大中心のメンバーで進めていましたが、特に大学の研究室をバックグラウンドとしてはおらず、ビジネス視点で常に物事を進めています。そのため大きな利点は方式に捉われずいろんな技術を身につけているところで、普通は量子アニーリングは東工大・東北大、量子ゲートは阪大・京大・東大みたいな棲
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はじめに 六年くらいベンチャーで量子コンピュータをやっていますが、なかなか業界に新規参入者が増えません。理由は、ハードウェアの開発がまだ黎明期なので、あまりアプリケーションのパフォーマンスが出ないからなんですが、それでも量子コンピュータを始めて見たいという人向けのアプリケーションとして機械学習は意外といいのではないかと思った理由を書いて見ます。 量子機械学習とは? 量子コンピュータ上で量子回路を作って、データを入れて学習させるような通常の機械学習と同じようなものですが、利用するのが量子コンピュータというところが違います。 通常の機械学習との違いは? これはずばり、量子回路と呼ばれるものを使うところでしょう。量子回路は0状態で初期化され、そこに量子ゲートというものを置いていき、状態ベクトルと呼ばれるものを操作します。 課題は? それは既存の機械学習よりも優れているという証拠が見つかっていない
0-2.概要 量子アルゴリズムには将来的な誤り訂正が搭載されたときに利用される「汎用アルゴリズム」と、誤り訂正なしで利用される「変分アルゴリズム」があります。 ・汎用アルゴリズム(グローバー、ショア、位相推定、量子フーリエ変換、HHL、QSVMなど) ・変分アルゴリズム(VQE,QAOAなどの量子古典ハイブリッドアルゴリズム) ここでは実用性を重視して、量子古典ハイブリッドアルゴリズムを学びたいと思います。量子古典ハイブリッドアルゴリズムの代表格VQE(Variational Quantum Eigensolver)は、「位相推定」アルゴリズムの代替として2013年に当時ハーバード大学(現在はトロント大学)のアラン・アスプル・グジック教授のチームによって開発されました。 現在の量子コンピュータはエラーが多く、汎用アルゴリズムの多くがそうであるように、長い量子回路を組むとエラーが蓄積し正しい
はじめに 量子コンピュータのハードウェアの発展がめざましいです。これまでGoogleやIBMが中心となってやってきた超伝導方式に加えて、次世代のマシンであるイオントラップマシンがついに発表されました。これまでIonQというベンチャーのマシンは発表されていたのですが、今回情報が解禁になったのは、ハネウェルという米国の超巨大企業の手掛けた極秘のマシンでした。 「Honeywell、「量子ボリューム64」の量子コンピュータを3カ月以内に市場投入」 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2003/04/news084.html#utm_term=share_sp 「ハネウェル、量子コンピューターの性能を5年で10万倍にする計画を発表」 https://japan.cnet.com/article/35150245/ ハネウェルとは? ハネウェルは米国のニュ
はじめに 量子コンピュータ勉強会で、変分アルゴリズムを勉強して2周終わりました。さらに内容をアップデートして、3周目をまとめます。変分アルゴリズムは2020年現在で利用できる量子コンピュータ向けのアルゴリズムを理解する上でとても大事です。ここでは理論から応用までをできるだけ幅広く丁寧にフォローしたいと思います。 変分アルゴリズム#2-1(理論編) 手計算を中心に理論を確認します。主に変分アルゴリズムと呼ばれるVQEとQAOAはほぼ同じ手順で実行をすることが可能です。苦手な方はこの章は飛ばしても結構です。 2-1-1 VQE/QAOAとは? VQE(Variational Quantum Eigensolver)は、2020年現在の量子コンピュータはエラーが多く長い回路の実行が厳しいため従来想定された位相推定アルゴリズムの実行が厳しく、その代替としてエルミート行列の固有値の期待値を求める量子
はじめに 量子コンピュータで経済が動いてきました。全世界で量子コンピュータに対する投資が進み、米国や中国が1000億単位で投資を始めています。ヨーロッパや日本だけでなく、インドやロシアなども1000億近くの金額を投資を始めています。 それに対して、量子コンピュータのプログラマーは不足しています。毎日日本経済新聞に量子コンピュータの話題が乗る一方で、巷の量子プログラマーは不足しており、私たちが日々苦労しながら大量の仕事をさばいています。もうこれ以上捌けないので、是非多くの方に量子プログラマーとして活躍して貰いたいです。 完全に不足している 完全に量子プログラマーは不足しています。 1、そもそも急に流行した 2、日本ではやっている方式がマイクロソフトやAmazonが力を入れる分野とずれている まず量子コンピュータが仕事として成立し始めているのが2018年くらいからなので、そもそも急に来ました。
はじめに 量子コンピュータを学ぶというのは大事ですが、基本的にどの書籍も基礎から学びます。もちろんベストですが、一方でツールは発達し、量子コンピュータや量子計算の教科書は少し古くなりつつあります。 そもそも話題になっている組み合わせ最適化問題などは当初考慮されていない分野なので教科書などに記載はありません。しかし、現実にgoogle社などの先端企業は組合せ最適を取り扱っていますし、大事なテクニックがたくさんあいります。 ここでは、MDR社に参加したい人も含めて、やるべきことをちょっとまとめてみたいと思います。 youtubeでちょっと話し合ったりもしました。 アプリケーションは4種類 アプリケーションは主に4種類あります。 1、組み合わせ最適化問題 2、量子化学計算 3、機械学習 4、暗号 5、その他 現在のコンピュータは様々なアプリがありますが、今の量子コンピュータの分野ではそんなにたく
はじめに 今年は例年以上にいろいろ起きそうなのでまめに筆を進めたいと思います。 量子コンピュータにとって大きな一年 今年2020年は量子コンピュータにとって大きな一年になりそうです。 ・汎用量子コンピュータの新型マシンが続々登場 ・新型サービスが続々登場 ・量子コンピュータに参入するベンチャーや企業が大幅増加 ということで盛り上がること間違いなしです。その中で特に大きなニュースを確認してみたいと思います。 イオントラップ これまでは超電導タイプというマシンが主流でしたが、2020年は大きく変わりそうです。イオントラップマシンというレーザータイプのマシンが登場します。 microsoftやawsなどの各社はすでにイオントラップマシンを次の戦略の柱に位置付けているところからその期待の高さが伺えます。 基本的にイオントラップマシンは超電導量子ビットと大きくは変わりませんので、アプリケーション面で
はじめに いろんな会社からプラットフォームが出てきました。その辺りをまとめてみたいと思います。 2019年12月3日段階の情報です。 プレイヤー プラットフォームプレイヤーは以前と今回の量子コンピュータの流行で大きく変わりました。これまでは、 ・D-Wave ・Rigetti ・IonQ ・IBM などがプラットフォーム提供者でした、そしてこれまでもそうだと思います。しかし、その上にさらにオープンプラットフォームの考え方がかぶさってきて、 ・IBM ・aws ・Microsoft が大きなプラットフォーム提供者という形に変化してきました。 これは、 ・IBM - 自社超電導デバイス+インスブルックイオントラップ ・aws - D-Wave/IonQ/Rigetti ・Microsoft - Honeywell/IonQ/qci超電導 というように、大手のIT企業がハードウェアをまるっと抱え
はじめに 全世界で使われているOpenSSLの開発者は常勤1名のようです。 https://jp.wsj.com/articles/SB10001424052702303433504579501080000871574 人々はソフトウェアの中身が分からなくても使えれば全世界で使われて、有用にビジネスに応用できます。量子コンピュータは量子計算を学ぶのが基本となっていますが、それが変わりつつあります。 社会人にそんな時間はない 量子計算を学ぶのに数年という時間はなく、働き方改革でただでさえ時間が使えず、手っ取り早く使いたいところです。 現在の計算は変分計算が主流のハイブリッド方式 現在の量子コンピュータのアルゴリズムで現場で利用されているのは主にハイブリッド方式でかつ、本来の汎用計算とは異なるものです。現在変分計算のハイブリッドが本当に有用かどうか分からないので、覚えるのは研究者と開発者だけで
はじめに 多くの人が感じていることで、AIの技術の発達によって仕事がだんだんなくなってくるのではと。知識人の中には全然大丈夫とか、人の感性はAIではできないと言いますが日々人間の感性の部分においても自動化が進んでしまっています。 「人間のキャッチコピーをついにAIが凌駕、JPモルガンがAIキャッチコピーを採用することに」 https://gigazine.net/news/20190801-machines-outperform-humans-copywriting/ 実はMDRでも数年前から業務の自動化やマーケティングの自動化を普通のコンピュータの機械学習を通じて行なっており、結果的に人手を大きく削減しながら、成果を伸ばすことに成功しています。数字と計画が妥当ならエラーがなければ効率化はほぼ約束されたようなものです。 当時はまだ人間の仕事を奪うなと現場の反発もありましたが、最近の物流の多
はじめに 量子コンピュータはクラウド経由での利用が多いので、必然的にうちの会社はリモートワークの利用が多くなります。会社としてのしつらえをリモートワークにする以外に、クライアント企業様のデータを扱うに際して社内ではできなかったり、海外の取引が増えていて、必然的に移動が増えるというのがあります。 ただでさえ世界中に量子コンピュータを扱う企業が少ないので自分の会社では移動が多くなり、リモートワーク環境を整える必要が出てきます。 色々意見もあると思うので簡単にまとめてみました。 Slackが全ての中心 MDR社は現在、国内だけでなく世界でもトップベンチャーとして活躍し始めており、毎月のようにみんな海外出張があります。 企業ページも英語ですし、製品も基本的には英語で作っています。会社はメンバーが東京大学出身者が多いので(今は半分くらいは東京工業大学ですが)、東京都文京区本郷にあります。 世界的にも
はじめに 量子コンピュータが急激に発展するにつれて、これまでなかったような概念が情報処理に導入され始めています。特に近年日本でも広がりつつある「量子アニーリング」などの量子効果を活用した新しいマシンの挙動を説明するには、従来のコンピュータのシミュレーションを通じて数値計算的に行うよりも、量子コンピュータ上で振る舞いをダイレクトに記述する方が自然で簡単に思えます。Quantum as Codeという量子効果を明示的にプログラムコードで記述することで、新時代のプログラミングが実現できるという時代が近づいてきています。 Quantum as Codeは量子アニーリングだけではなく、様々な量子効果を量子ゲート方式のコンピュータ上で量子シミュレーションやベクトル操作を通じて再現できます。基本的な量子計算の上で再現できるような量子効果の実装が日々研究開発されています。 ご存知の方はご存知の通り成り上が
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はじめに もともとふつうのベンチャーでしたが、2014年に量子コンピュータにピボットしてからはすくすく会社が育ち、向いてることをするのは大事だなと感じてます。 Qiitaはポエムを書かないといけないらしい(多分)ので。おそらく日本初の量子コンピュータベンチャーとしてまず五年目までに気づいたことを書いてみます。 もともとはデザイン会社 もともとうちの会社はデザイン会社でした。出身が建築事務所だったので、そのまま2009年に独立してデザインをしてました。建築時代はphotoshop+autocadを使っていました。イラレはいまだに苦手です。 前の建築事務所は隈研吾建築事務所というところで、青山の美術館の設計や中国のアリババの社屋のコンペなどを主にしていました。 建築は当時CGパースも仕事がたくさんありましたので、CGのモデリングやレンダリングをやりながら当初は生計を立てていました。ただ、リーマ
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はじめに 量子コンピュータもだいぶ世間に浸透してきて、気軽にアプリケーションを作れるようになってきました(値段すごい高いけど)。今回は以前D-Waveマシンで実装した金融ポートフォリオ最適化問題に関してウェブのインターフェイスと統合して、動かせる量子コンピュータアプリを作って見ました。 過去のデータから資産運用に関して、ある銘柄のリターン(報酬)の期待値と、銘柄同士連動していることを想定しての相関係数からリスクを割り出し、一定のリスクを盛り込んだポートフォリオの銘柄の組合せ方法を量子コンピュータで計算をします。 実際に解いて見た記事は下記から 「D-Waveで金融ポートフォリオ最適化問題を解く」 https://qiita.com/YuichiroMinato/items/c7396b59cb9a19d0e368 今回はインターフェイスを使って、保有銘柄数とリスクの見込みを変更してD-Wa
はじめに 普段量子コンピュータの勉強会をしているのですが、D-Waveを使用した機械学習に関して興味がある方が多いのと、質問が多いのでまず基本的な学習の過程のおさらいとD-Waveを活用してまずは簡単な例題を解いて見たいと思います。 参考資料や記事 これまで様々な問題を検証して記事にしてきました。基本的な用語などは過去の記事から参照してしまっているので、そちらもご覧ください。 イジングモデルや量子アニーリングについては過去の記事 「量子アニーリング、イジングモデルとフレームワーク」 https://qiita.com/YuichiroMinato/items/e6952fec1a9965156873 イジングの解法についてはこちら 「D-Waveのイジングモデル で自然数分割問題を解く」 https://qiita.com/YuichiroMinato/items/27fe5f822781
はじめに 量子コンピュータには多方式の計算方法があります。現在主流のものは超電導量子ビットと呼ばれるコンデンサに近い仕組みを使ったものです。そこで、マイクロソフト社は超電導量子ビットとは全く異なった方式の「トポロジカル量子コンピュータ」と呼ばれる方式を研究開発しています。トポロジカル量子コンピュータは仕組みがわかりづらく情報も少ないので、その辺りの基本をまとめて見たいと思います。 トポロジカル絶縁体 量子物質で電子の状態に幾何学的な性質を持つ特殊な絶縁体です。 下記のように0,1で穴が空いてるか空いてないかを判断する指標をトポロジカル不変量と呼びますが、真空のトポロジカル不変量とトポロジカル絶縁体のトポロジカル不変量が異なるため、どこかで辻褄を合わせる必要があります。その特殊な性質がトポロジカル絶縁体の表面に現れるため、その性質を使った量子計算が考えられています。 トポロジカル超伝導体 強
訂正と更新 お世話になります。だいぶ前にうる覚えで書いたものでしたので、少し訂正をしてきちんと直したいと思います。横線訂正で直してましたが、極端にみづらいので普通に修正しちゃいました。@lucas29liao さんありがとうございました。 はじめに 最近ではビットコインやイーサを始めとする暗号通貨が流行っていて、昔ほど暗号のテーマはタブーではないので、量子コンピュータでの暗号解析の技術について軽く触れたいと思います。最近ではかなり暗号がコモディティ化していてみんな詳しいので、様々な聞いてみんなで議論した話を一部紹介したいと思います。 RSAと楕円曲線暗号、ECDSA(Elliptic Curve Digital Signature Algorithm)とDLP(離散対数問題)について ビットコインで主に使用される暗号形式はECDSAで、公開鍵の生成にSecp256k1と呼ばれる楕円曲線パラ
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