朝5時過ぎ。広島市安佐北区の大学4年、政井和花(のどか)さん(23)は、母が運転する車で薄暗い道を最寄り駅へと急ぐ。「行ってらっしゃい」の声に見送られ、始発に乗り込むとほっと一息つく。 【side―B 母から娘へ】「 休ませないと必死だった 大事なのは娘の思い」はこちらから <関連記事>起立性調節障害の子ども どうサポート 専門家に聞く 広島県呉市にある広島文化学園大までは片道2時間。毎日の通学は大変だが、目標ははっきり見えている。養護教諭か看護師になって、心や体に不調を抱える子どもをケアすること。必要な知識は膨大で、病院や介護施設での実習も増えた。目の回るような毎日は、生きていることを実感させてくれる。 あの頃は違った。高1を3年間やった。「私、学校に行けない時期があったんです」 勉強机のそばには苦しい時間を過ごしたベッドがある(撮影・いずれも高橋洋史) 始まりは中学1年の1学期だった