精神科医がやってしまいがちな﹁ドリフ外来﹂ 以前、尊敬するベテラン心理士からこういわれた。 ﹁精神科医は薬を出すから、いつまで経っても心理療法がうまくならないのよ﹂ 彼女はいつも精神科医に手厳しいが、このコメントもその例に漏れなかった。私は、﹁ですよねえ……﹂と曖昧あいまいに濁すほかなかった。 たしかにその通りだったからだ。﹁では、お薬を調整しておきますね﹂﹁お薬を追加しておきましょう﹂――こういった言葉で、出口の見えない診察室でのやりとりを強制終了する。問題は何も解決していない。 医師として前向きな姿勢を失っていないことを患者に示しつつ、ただ時間稼ぎをしているだけだ。そんなやりとりをこれまで何百回、いや何千回も行ってきたことか。 かつて私は、わが国の精神科医療をこう評したことがある。曰く、﹁ドリフ外来﹂。つまり、﹁夜眠れてるか? 飯食べてるか? 歯磨いたか? じゃ、また来週……﹂といった
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