Otello41887

作曲の経緯


18711874

1879318797稿

185718815稿18861218

舞台構成

全4幕

  • 第1幕 キプロスの港
  • 第2幕 庭園に面する城の一室
  • 第3幕 城の大広間
  • 第4幕 デズデーモナの寝室

編成

主な登場人物

  • オテロ、ムーア人でヴェネツィア領キプロスの総督 (テノール
  • ヤーゴ、オテロの旗手 (バリトン
  • カッシオ、オテロの副官 (テノール)
  • ロデリーゴ、ヴェネツィアの貴族 (テノール)
  • ロドヴィーコ、ヴェネツィアからの使者 (バス
  • モンターノ、キプロスの前総督 (バス)
  • デズデーモナ、オテロの妻 (ソプラノ
  • エミーリア、イヤーゴの妻で、デズデーモナの女中 (メゾソプラノ
  • 合唱

楽器編成

あらすじ

時と場所: 15世紀末、キプロス島の港町

第1幕

激しい嵐。島の住民が待ちわびる中、オテロに率いられた船団が帰還する。敵、トルコ艦隊は海の藻屑になったとの勝利報告に住民は歓喜する。カッシオが副官になったことを妬むヤーゴは一計を案じ、酒に弱いカッシオにワインを無理強いする。カッシオは悪酔いし醜態を演じたばかりか、喧嘩の仲裁に入ったモンターノを傷付ける。騒ぎを聞いたオテロが戻ってくる。彼は即座にカッシオを罷免、群衆に帰宅を命ずる。舞台にはオテロと妻デズデモーナだけが残り、愛情を確かめ合う美しい二重唱が歌われる。

第2幕

副官の座を失ったカッシオに、ヤーゴは「デズデモーナに取成しを頼め」と提案する。オテロが登場。ヤーゴは、庭園でカッシオとデズデモーナが歓談している様子を、さも二人が不貞を働いているかのようにオテロに信じ込ませる。室内に入ってきたデズデモーナはカッシオの赦免を夫に願うが、心中疑念をもつオテロは耳を貸さない。デズデモーナが落としたハンカチは女中エミーリアが拾ったものの、その夫ヤーゴが脅迫の末手中に入れる。ヤーゴとオテロ二人だけが舞台に残り、オテロは「不倫の証拠を見せろ」と迫る。ヤーゴは、「カッシオが夢の中でデズデモーナを求めていた」と作り話をし、また、デズデモーナが愛用していたハンカチ(それはオテロからの彼女への贈り物だった)を、カッシオが持っているのを見た、と吹き込む。激怒したオテロは復讐を誓う。

第3幕




使

第4幕

デズデモーナは床に就く用意をしている。ここ数日の夫の言動から不吉な予感を覚える彼女は「もし死んだら婚礼の衣装で身を包んでほしい」と、女中エミーリアに依頼する。オテロが寝室に現れ、カッシオとの姦通を詰責する。デズデモーナは抗弁も空しくオテロに絞殺される。エミーリアが「カッシオがロデリーゴを殺した」と急を告げに戻ってくるが、デズデモーナが殺されているのを発見、驚いて人々を呼ぶ。エミーリアは「夫ヤーゴが私からハンカチを奪った」と証言、ロデリーゴが死ぬ前に陰謀の全てを白状した、との事実も明らかになる。形勢不利とみたヤーゴは遁走する。いまや全てを悟ったオテロは短刀で自刃し、妻の遺体に最後の接吻を求めつつ息絶えて、幕。

備考


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220




参考文献

  • Julian Budden, "The Operas of Verdi (Volume 3)", Cassell, (ISBN 0-3043-1060-3)
  • Marcello Conati & Mario Medici (Ed.), William Weaver (Tr.), "The Verdi-Boito Correspondence", University of Chicago Press (ISBN 0-2268-5304-7)
  • 永竹由幸「ヴェルディのオペラ――全作品の魅力を探る」 音楽之友社 (ISBN 4-2762-1046-1)
  • 福尾芳昭「二百年の師弟――ヴェルディとシェイクスピア」 音楽之友社 (ISBN 4-2762-1561-7)