タンタル

ハフニウム - タンタル - タングステン Nb Ta Db     周期表
一般特性
名称, 記号, 番号	タンタル, Ta, 73
分類	遷移金属
族, 周期, ブロック	5 (VA), 6 , d
密度, 硬度	16650 kg/m3, 6.5
色	青みを帯びた灰色
原子特性
原子量	180.94788(2) amu
原子半径 （計測値）	145 (200) pm
共有結合半径	138 pm
VDW半径	データなし
電子配置	[Xe]4f14 5d3 6s2
電子殻	2, 8, 18, 32, 11, 2
酸化数（酸化物）	5（酸性酸化物）
結晶構造	体心立方構造
物理特性
相	固体
融点	3290 K (5463 °F)
沸点	5731 K (9856 °F)
モル体積	10.85 ×10-3 m3/mol
気化熱	743 kJ/mol
融解熱	31.6 kJ/mol
蒸気圧	0.776 Pa (3269 K)
音の伝わる速さ	3400 m/s (293.15 K)
その他
クラーク数	0.001 %
電気陰性度	1.5（ポーリング）
比熱容量	140 J/(kg*K)
導電率	7.61 106/m Ω
熱伝導率	57.5 W/(m*K)
第1イオン化エネルギー	761 kJ/mol
第2イオン化エネルギー	1500 kJ/mol
（比較的）安定同位体
同位体 NA 半減期 DM DE MeV DP 179Ta {syn.} 1.82 年 ε 0.110 179Hf 180Ta {syn.} 8.125 時間 ε β+ 0.854 0.708 180Hf 180W 180mTa 0.012% >1.2 E15 年 β- ε IT 0.783 0.929 0.075 180W 180Hf 180Ta 181Ta 99.988% 中性子108個で安定
注記がない限り国際単位系使用及び標準状態下。

タンタル (Tantalum)‥原子番号73の元素。元素記号は Ta。バナジウム族元素の一つ。灰色の金属︵遷移金属︶で、比重は16.65、融点は摂氏 3027℃︵異なる実験値あり︶、沸点は、4100℃︵5534℃という実験値もあり︶。空気中で酸化被膜を作り内部を保護する︵耐食性︶。特にタンタルは耐酸性が強い。王水に不溶。硝酸とフッ化水素の混合溶液には可溶。展性、延性に富み加工し易い。外見は白金に似る。安定な原子価は、+5価。

タンタル石︵コルタン︶ ((Fe,Mn)(Ta,Nb)₂O₆) から得られる。

用途

タンタルは、昔はフィラメントに使用されたが現在は、タングステンに取って代わられた。

最もよく利用されるのは、コンデンサである。タンタルコンデンサは他種のコンデンサに比べて小型で、漏れ電流が少ない上、安定度がよいとされている。パソコンや携帯電話など、小さなエレクトロニクス製品の基板には多量のタンタルコンデンサが実装されている。他に人工骨や歯のインプラント︵フィクスチャー︶の材料にも使われる。

歴史

エーケベリ (A.G.Ekeberg) が1802年に新元素の酸化物を発見。1846年にローゼ(H.Rose)が単体分離。ギリシャ神話のタンタロス (Tantalos) が語源。

タンタルの化合物

• LiTaO₃（タンタル酸リチウム）
• KTaO₃（タンタル酸カリウム）

主な産出国

• オーストラリア
• コンゴ民主共和国
• カナダ
• タイ王国