ブルックリン級軽巡洋艦

ブルックリン級軽巡洋艦(ブルックリンきゅう けいじゅんようかん Brooklyn class Light cruiser)は、アメリカ海軍軽巡洋艦の艦級。1933年 - 1935年海軍計画において7隻が整備され1937年から1938年にかけて竣工した。

ブルックリン級軽巡洋艦
竣工当時のブルックリン級軽巡洋艦「ボイシ」
竣工当時のブルックリン級軽巡洋艦「ボイシ
基本情報
艦種 軽巡洋艦
命名基準 都市名
運用者
建造期間 1937年 - 1938年
就役期間 1938年 - 1992年
計画数 9
建造数 9
前級 オマハ級
次級 セントルイス級
要目
基準排水量 9,700 トン
満載排水量 12,300 トン
全長 608.2 ft (185.4 m)
最大幅 62.0 ft (18.9 m)
吃水
  • 基準:22.6 ft (6.9 m)
  • 満載:23.9 ft (7.3 m)
主缶 バブコック・アンド・ウィルコックス重油専焼水管缶×8基
主機 パーソンズギヤードタービン×4基
推進器 4軸
出力 100,000 hp (75,000 kW)
最大速力 33.6ノット (62.2 km/h)
航続距離 15ノット/10,000海里 (19,000 km)
燃料 重油
乗員 868名
兵装
装甲
  • 舷側:127 mm (5.0 in)
  • 甲板:51 mm (2.0 in)
  • 主砲塔部
  •  前盾:165 mm (6.5 in)
  •  側盾:38 mm (1.5 in)
  •  天蓋:51 mm (2.0 in)
  • 司令塔:125 mm (4.9 in)
搭載機 水上機×4機
特殊装備 カタパルト×2基
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概要

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写真は1943年に撮られた後期型のセントルイス級軽巡洋艦「ヘレナ」。高角砲が連装砲架となっていた。

193010,000193115.2cm129,600193315.2cm1510,000

127mm422

CL-40 - CL-48CL-49CL-50212.7cm38

15.5cm20.3cm20.3cm15.2cm1947退

53

艦形

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写真は1939年に撮られた「ブルックリン」。竣工時の艦容が判る。

Mark 16 15.2cm47213312245211212.7cm2548

武装

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主砲

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ブルックリンの艦首主砲塔。甲板に散らばっているのは15.2cm砲弾の空薬莢。

本級の主砲には新設計の「Mark 16 15.2cm(47口径)速射砲」を採用している。その性能は重量59.0kgの砲弾を仰角47.5度で射程23,881mまで届かせることが出来た。砲架の俯仰能力は設計段階では仰角60度であったが実際には仰角60度・俯角10度である、旋回角度は首尾線方向を0度として左右に150度旋回できたが、実際は上部構造物により射界に制限があった。砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分8 - 10発である。前級では連装砲塔と単装砲架舷側ケースメイト配置の混載であったが、本級において全主砲塔を3連装砲塔に統一した。これにより主要防御長の短縮に繋がり、防御重量の節約となった。

高角砲、その他の備砲

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「フェニックス」の舷側の写真。12.7cm単装高角砲と機関砲の配置が判る写真。

12.7cm2524.43kg858,352m4513,259m150851515 - 2048

防御

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サバンナ」が1943年9月11日、サレルノ上陸作戦時にドイツ空軍誘導爆弾フリッツXを被弾した時の写真。同爆弾を受けたイギリス海軍の「ウォースパイト」は航行不能となったが、本艦は生還できた。

76mm127mm38mm51mm

機関

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本級の機関は高温蒸気を使用するバブコック・アンド・ウィルコックス式重油専焼水管缶を8基とパーソンズ式ギヤード・タービン4基4軸推進で最大出力100,000馬力、速力33.6ノットを発揮した。本級の機関配置は、艦首からボイラー2基をずつ収める第1缶室と第2缶室、水密隔壁を挟んで第3缶室と第4缶室、その背後に第1機械室、第2機械室の順番で配置した。

同型艦

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(一) (USS Brooklyn, CL-40)
1937930194713退1951122

195119O'Higgins02

1992114退1992113

(二) (USS Philadelphia, CL-41)
1937923194723退195119

195119BarrosoC11

1973

(三) (USS Savannah, CL-42)
1938310194723退195931

1960125

(四) (USS Nashville, CL-43)
1938661946624退195119

195119Capitan Prot03

1982520退1983429

(五) (USS Phoenix, CL-46)
1938103194673退195149

195149Diecisiete de Octubre1957General Belgrano

198252

(六) (USS Boise, CL-47)
193882194671退1951111

1951111Nueve de Julio

1978退(General Bergrano)198181983

(七) (USS Honolulu, CL-48)
1938615194723退

19591117(1012)

参考文献

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  • 世界の艦船 2001年1月増刊号 第2次大戦のアメリカ巡洋艦 海人社
  • 世界の艦船 2010年1月増刊号 近代巡洋艦史 海人社

関連項目

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外部リンク

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