リベンジ
概要 編集
英語でリベンジ︵英: revenge︶というのは、アベンジ ︵英: avenge︶という語・概念と対比されて使われている。﹁リベンジ﹂は、あくまで自分に焦点を当てた心情で行われていることを指しており、︵自分のことだけ考えていて︶﹁やられた当人がやりかえす﹂ということであるのに対して、アベンジのほうは、自分にであれ他者にであれ、傷つけることや害をおよぼすような人がいれば、その﹁お返し﹂に傷つけてやること[2]。つまりアベンジというのは、リベンジよりも、もっと広く他者を想うような心のはたらき、いわば﹁公共の正義﹂を重んじるような心に基づいた行為を指す傾向がある。[3]
日本語では︵もともとの英語のように﹁avenge アベンジ﹂との対比まで感じさせるような、かつ短い翻訳語は無いわけであるが︶日本の国語辞書では、英語の1の意味では、復讐や報復や﹁仇討ち︵あだうち︶﹂[4]といった訳語が当てられ、2.の意味に関しては、﹁競技で一度敗れたことのある相手を打ち負かすこと﹂﹁借りを返すこと﹂と説明されている[4]。
漢字表現では﹁雪辱する﹂とか短く﹁雪辱﹂とも。﹁雪辱﹂とは、﹁侮辱﹂された︵はずかしめを受けた︶場合に、そのはずかしめをきれいに拭い去る、ということで、︵﹁恥﹂や﹁面子︵めんつ︶﹂や﹁プライド﹂という感覚が含まれているが︶これも翻訳としては妥当な範囲である。
リベンジの本来の意味は個人的な報復、個人的な仕返しであり、英語を使える日本人は、カタカナで表記する場合でも、その意味通りに使っている。また英語通りに、派生的な意味で、競技やスポーツの文脈でも使っている。両方の意味で使っている。
一般 編集
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文学 編集
リベンジに意識がゆくのは古今東西かわらず、セネカの時代からリベンジを扱った作品がある。
リベンジを題材として扱った演劇作品を英語圏で昔から﹁revenge play リベンジプレイ﹂︵復讐劇︶と言う。
英語圏に限らず、世界各地で復讐をテーマにした作品はあり人気である。たとえばフランスのデュマの作品﹃モンテクリスト伯﹄︵岩窟王︶も、無実で投獄された主人公エドモン・ダンテスの復讐劇である。この作品は刊行当時、ベストセラーになり、現在でも世界各国でリメイクが頻繁に行われている。