国鉄145系電車
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e3/JR_Kumoya145.jpg/220px-JR_Kumoya145.jpg)
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登場の経緯
編集構造
編集車体
編集主要機器
編集クモル145形・クル144形
編集国鉄クモル145形・クル144形電車 | |
---|---|
クモル145(吹田総合車両所京都支所) | |
基本情報 | |
運用者 |
日本国有鉄道 東日本旅客鉄道 西日本旅客鉄道 |
種車 | 101系 |
改造所 | 国鉄長野・鷹取・広島・幡生工場 |
改造年 | 1980年 - 1981年 |
改造数 | 32両 |
主要諸元 | |
編成 | 2両編成 |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 | 直流1,500V |
最高運転速度 | 100 km/h |
設計最高速度 | 100 km/h |
全長 | 17,000 mm |
全幅 | 2,800 mm |
全高 | 4,100 mm |
車体 | 普通鋼 |
主電動機 |
直流直巻電動機 MT46A |
主電動機出力 | 100 kW × 4 |
駆動方式 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
歯車比 | 5.60 |
制御方式 | 永久直列抵抗制御・弱め界磁制御 |
制御装置 | CS49形 |
制動装置 | SEL電磁直通空気ブレーキ |
保安装置 | ATS-B、ATS-SN、ATS-P、ATC-6 |
備考 | 最高速度、主電動機、保安装置はJR東日本所属車のものを掲載 |
クモル145形およびクル144形は、1979年(昭和54年)から1981年(昭和56年)にかけて101系の改造名義により製作された新性能配給電車である。
クモル145形導入の経緯
編集車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモル145-1 | クモハ100-13 | 長野 | 1980年8月22日 | 品川 |
クモル145-2 | クモハ100-24 | 長野 | 1980年9月5日 | 品川 |
クモル145-3 | クモハ101-22 | 鷹取 | 1980年3月24日 | 品川 |
クモル145-4 | クモハ101-12 | 鷹取 | 1980年3月24日 | 品川 |
クモル145-5 | クモハ101-36 | 広島 | 1980年1月9日 | 品川 |
クモル145-6 | クモハ101-64 | 広島 | 1980年3月6日 | 品川 |
クモル145-7 | クモハ101-7 | 広島 | 1980年7月8日 | 品川 |
クモル145-8 | クモハ100-2 | 幡生 | 1980年1月8日 | 品川 |
クモル145-9 | クモハ100-18 | 幡生 | 1980年3月27日 | 品川 |
クモル145-10 | クモハ100-39 | 幡生 | 1980年3月27日 | 品川 |
クモル145-11 | クモハ101-85 | 鷹取 | 1981年3月28日 | 高槻 |
クモル145-12 | モハ101-247 | 広島 | 1981年3月20日 | 高槻 |
クモル145-13 | モハ101-242 | 幡生 | 1981年4月10日 | 高槻 |
クモル145-14 | クモハ100-128 | 鷹取 | 1982年3月31日 | 高槻 |
クモル145-15 | クモハ101-13 | 広島 | 1981年12月16日 | 高槻 |
クモル145-16 | クモハ100-73 | 幡生 | 1981年12月14日 | 高槻 |
車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クル144-1 | モハ101-24 | 長野 | 1980年8月22日 | 品川 |
クル144-2 | モハ101-23 | 長野 | 1980年9月5日 | 品川 |
クル144-3 | クモハ100-22 | 鷹取 | 1980年3月24日 | 品川 |
クル144-4 | クモハ100-12 | 鷹取 | 1980年3月24日 | 品川 |
クル144-5 | モハ100-34 | 広島 | 1980年1月9日 | 品川 |
クル144-6 | モハ100-58 | 広島 | 1980年3月6日 | 品川 |
クル144-7 | モハ100-7 | 広島 | 1980年7月8日 | 品川 |
クル144-8 | モハ101-2 | 幡生 | 1980年1月9日 | 品川 |
クル144-9 | モハ101-30 | 幡生 | 1980年3月27日 | 品川 |
クル144-10 | モハ101-46 | 幡生 | 1980年3月27日 | 品川 |
クル144-11 | モハ100-79 | 鷹取 | 1981年3月28日 | 高槻 |
クル144-12 | モハ100-241 | 広島 | 1981年3月20日 | 高槻 |
クル144-13 | モハ100-235 | 幡生 | 1981年4月10日 | 高槻 |
クル144-14 | モハ101-122 | 鷹取 | 1982年3月31日 | 高槻 |
クル144-15 | クハ101-32 | 広島 | 1981年12月16日 | 高槻 |
クル144-16 | クハ101-33 | 幡生 | 1981年12月14日 | 高槻 |
クモル145形の構造
編集クモル145形の改造車
編集クモル145形1000番台
編集車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモル145-1014 | クモル145-14 | 吹田 | 1999年3月23日 | 吹田 |
クモル145-1015 | クモル145-15 | 吹田 | 1998年10月10日 | 吹田 |
クモル145-1016 | クモル145-16 | 吹田 | 1999年1月8日 | 吹田 |
クモル145形の運用
編集国鉄時代のクモル145形
編集JR東日本のクモル145形
編集JR東日本では首都圏向けの10編成が継承された。その後は道路事情の改善やダイヤの過密化などによって車両基地と車両工場との間の部品輸送がトラックへ移行したことにより、1993年度から廃車が開始され、2002年度までに9編成が廃車となった[17]。
最後まで残ったのは東京総合車両センター(旧山手電車区)所属のクモル145-8・クル144-8の2両で、末期はあおり戸を外して各駅のバリアフリー化に伴うエスカレーター搬入輸送に用いられていたが、2008年(平成20年)6月に廃車されたことでJR東日本では全廃された[17]。
JR西日本のクモル145形
編集クモヤ145形
編集クモヤ145形とは国鉄が1980年(昭和55年)から製造した直流電化区間用の牽引車である。主に車両基地内の入換やマヤ34形客車(軌道試験車)の牽引(マヤ検)に使用される。
クモヤ145形導入の経緯
編集クモヤ145形の構造
編集クモヤ145形の番台区分
編集クモヤ145形0番台
編集1980年から1981年(昭和56年)にかけて9両が改造製作された。車内には前位側に機器室と資材置場が置かれ、後位側には控室がある。控室には6人分のロングシートが左右両側にあり、合計12名分が設置されている[7]。番号の新旧対照は次のとおり。
車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモヤ145-1 | モハ101-221 | 郡山 | 1980年7月31日 | 高槻 |
クモヤ145-2 | モハ100-215 | 郡山 | 1980年10月31日 | 森ノ宮 |
クモヤ145-3 | クモハ101-16 | 郡山 | 1981年2月27日 | 高槻 |
クモヤ145-4 | クモハ101-14 | 広島 | 1980年12月19日 | 高槻 |
クモヤ145-5 | モハ100-25 | 広島 | 1981年2月26日 | 高槻 |
クモヤ145-6 | モハ101-195 | 広島 | 1981年4月27日 | 淀川 |
クモヤ145-7 | モハ101-51 | 郡山 | 1980年12月18日 | 高槻 |
クモヤ145-8 | クモハ100-40 | 幡生 | 1981年2月24日 | 高槻 |
クモヤ145-9 | モハ100-189 | 幡生 | 1981年3月20日 | 明石 |
後に50番台へ2両が改造されている。2001年(平成13年)までに廃車または1000番台に改造され、廃区分番台となった。
クモヤ145形100番台
編集車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモヤ145-101 | モハ100-50 | 郡山 | 1982年3月20日 | 新前橋 |
クモヤ145-102 | モハ101-164 | 吹田 | 1982年3月31日 | 宮原 |
クモヤ145-103 | モハ100-18 | 広島 | 1982年4月30日 | 岡山 |
クモヤ145-104 | モハ101-148 | 幡生 | 1982年4月30日 | 高槻 |
クモヤ145-105 | クモハ100-97 | 幡生 | 1982年5月31日 | 出雲 |
クモヤ145-106 | クモハ100-82 | 小倉 | 1982年4月30日 | 日根野 |
クモヤ145-107 | クモハ101-98 | 郡山 | 1982年11月16日 | 新前橋 |
クモヤ145-108 | クモハ101-144 | 吹田 | 1983年2月1日 | 網干 |
クモヤ145-109 | クモハ101-151 | 幡生 | 1983年2月22日 | 明石 |
クモヤ145-110 | モハ100-161 | 幡生 | 1983年1月22日 | 田町 |
クモヤ145-111 | モハ100-151 | 幡生 | 1983年1月22日 | 田町 |
クモヤ145-112 | モハ101-156 | 広島 | 1983年2月1日 | 広島 |
クモヤ145-113 | モハ100-90 | 郡山 | 1983年3月15日 | 陸前原ノ町 |
クモヤ145-114 | モハ101-214 | 幡生 | 1984年1月12日 | 田町 |
クモヤ145-115 | クモハ101-146 | 郡山 | 1983年11月25日 | 武蔵小金井 |
クモヤ145-116 | モハ100-136 | 郡山 | 1984年6月5日 | 中野 |
クモヤ145-117 | クモハ101-196 | 長野 | 1984年7月20日 | 三鷹 |
クモヤ145-118 | モハ100-811 | 長野 | 1984年7月20日 | 三鷹 |
クモヤ145-119 | モハ101-116 | 幡生 | 1983年9月21日 | 豊田 |
クモヤ145-120 | クモハ100-129 | 幡生 | 1983年12月7日 | 豊田 |
クモヤ145-121 | クモハ100-116 | 名古屋 | 1984年1月24日 | 大垣 |
クモヤ145-122 | モハ100-93 | 幡生 | 1984年2月10日 | 静岡 |
クモヤ145-123 | クモハ100-157 | 広島 | 1985年4月28日 | 森ノ宮 |
クモヤ145-124 | クモハ101-114 | 吹田 | 1985年6月14日 | 淀川 |
クモヤ145-125 | モハ101-197 | 鷹取 | 1986年3月31日 | 小山 |
クモヤ145-126 | モハ100-158 | 鷹取 | 1986年5月28日 | 福知山 |
2020年(令和2年)までに廃車または1000番台に改造され、廃区分番台となった。
クモヤ145形200番台
編集車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモヤ145-201 | クモハ101-23 | 広島 | 1982年8月5日 | 向日町 |
1999年(平成11年)に1000番台に改造されて廃区分番台となった。
クモヤ145形600番台
編集1983年(昭和58年)度にクモハ100形・モハ100形各1両を種車に2両が改造製作された。狭小断面トンネルがある身延線での使用を考慮して、最低作用高さの低いPS23形パンタグラフが搭載され、さらにその取付部の屋根の高さが20 mm低い3,960 mmとなっている[24]。
車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモヤ145-601 | モハ100-806 | 広島 | 1983年11月9日 | 沼津 |
クモヤ145-602 | クモハ100-163 | 幡生 | 1984年3月29日 | 豊橋 |
国鉄分割民営化後は、601は静岡運転所、602は豊橋電車区に配置されていたが、1988年(昭和63年)に2両ともクモハ123形600番台に改造されて廃区分番台となった。
クモヤ145形の再改造車
編集クモヤ145形50番台
編集車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモヤ145-51 | クモヤ145-5 | 吹田 | 1987年2月4日 | 向日町 |
クモヤ145-52 | クモヤ145-8 | 吹田 | 1986年12月27日 | 宮原 |
2000年(平成12年)に1000番台に改造され、廃区分番台となった。
クモヤ145形1000番台
編集車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモヤ145-1001 | クモヤ145-1 | 吹田 | 2000年3月14日 | 吹田 |
クモヤ145-1003 | クモヤ145-3 | 吹田 | 2001年1月22日 | 吹田 |
クモヤ145-1004 | クモヤ145-4 | 吹田 | 2000年5月15日 | 宮原 |
クモヤ145-1006 | クモヤ145-6 | 吹田 | 2001年5月31日 | 吹田 |
クモヤ145-1007 | クモヤ145-7 | 吹田 | 2000年9月26日 | 吹田 |
クモヤ145-1009 | クモヤ145-9 | 吹田 | 2000年12月14日 | 吹田 |
クモヤ145-1051 | クモヤ145-51 | 吹田 | 2000年6月16日 | 京都 |
クモヤ145-1052 | クモヤ145-52 | 吹田 | 2000年10月30日 | 吹田 |
クモヤ145-1102 | クモヤ145-102 | 下関 | 2009年1月30日 | 広島 |
クモヤ145-1103 | クモヤ145-103 | 網干 | 2001年9月8日 | 岡山 |
クモヤ145-1104 | クモヤ145-104 | 吹田 | 2000年5月8日 | 奈良 |
クモヤ145-1105 | クモヤ145-105 | 後藤 | 2010年8月11日 | 出雲 |
クモヤ145-1106 | クモヤ145-106 | 吹田 | 2002年5月31日 | 日根野 |
クモヤ145-1108 | クモヤ145-108 | 網干 | 2000年12月4日 | 網干 |
クモヤ145-1109 | クモヤ145-109 | 網干 | 2000年9月11日 | 明石 |
クモヤ145-1123 | クモヤ145-123 | 吹田 | 1998年12月18日 | 森ノ宮 |
クモヤ145-1124 | クモヤ145-124 | 下関 | 2001年10月3日 | 下関 |
クモヤ145-1126 | クモヤ145-126 | 吹田 | 2000年6月15日 | 福知山 |
クモヤ145-1201 | クモヤ145-201 | 吹田 | 1999年1月29日 | 京都 |
クモハ123形600番台
編集クモヤ145形の運用
編集国鉄時代のクモヤ145形
編集JR東日本のクモヤ145形
編集JR東海のクモヤ145形
編集東海旅客鉄道(JR東海)では100番台3両と600番台2両が継承された。1988年度に600番台2両がクモハ123形に改造され、100番台のみが残っていたが、2008年に全車廃車された[33]。
JR西日本のクモヤ145形
編集クモユニ147形
編集国鉄クモユニ147形電車 | |
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1986年 大垣電車区所属時 東海道線113系に併結 | |
基本情報 | |
運用者 | 日本国有鉄道 |
種車 | 101系 |
改造所 | 幡生工場、名古屋工場、吹田工場、広島工場 |
改造年 | 1983年 |
改造数 | 5両 |
消滅 | 1987年(クモハ123形に改造) |
主要諸元 | |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流1,500 V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 100 km/h |
荷重 |
郵便室 4.45 t 荷物室 3.93 t |
車両重量 | 44.0 t |
全長 | 20,000 mm |
全幅 | 2,800 mm |
全高 | 3,960 mm |
車体 | 普通鋼 |
台車 |
軸箱守(ペデスタル)方式(ウイングばね)台車 DT21 |
主電動機 |
直流直巻電動機 MT46A形 |
主電動機出力 | 100 kW × 4 |
駆動方式 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
歯車比 | 15:84(1:5.60) |
定格速度 | 51.0 km/h |
制御方式 | 抵抗制御、直並列組合せ制御、弱界磁制御 |
制御装置 | CS54A |
制動装置 |
発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(SEL・抑速ブレーキ付) 手ブレーキ |
保安装置 | ATS-S |
1983年、飯田線の新性能化にともない、101系電車から5両が改造製作された郵便・荷物合造車である。
クモユニ147形導入の経緯
編集車両番号 | 種車 | 改造所 | 改造竣工 | 落成配置 |
---|---|---|---|---|
クモユニ147-1 | モハ101-141 | 幡生 | 1983年3月29日 | 豊橋 |
クモユニ147-2 | クモハ100-139 | 幡生 | 1983年5月13日 | 豊橋 |
クモユニ147-3 | モハ101-149 | 名古屋 | 1983年6月29日 | 豊橋 |
クモユニ147-4 | モハ101-131 | 吹田 | 1983年6月24日 | 豊橋 |
クモユニ147-5 | モハ100-132 | 広島 | 1983年6月24日 | 豊橋 |
クモユニ147形の構造
編集クモユニ147形の運用
編集改造車
編集車両性能に関連する改造を記載する。
旅客車への改造
編集主電動機の換装
編集出典
編集参考文献
編集- 『鉄道ピクトリアル』2012年4月号(No. 861)「特集:新性能1M国電」電気車研究会
- 『鉄道ピクトリアル』2012年9月号(No. 866)「特集:事業用車両」電気車研究会
- 『鉄道ピクトリアル』2013年4月号(No. 874)「特集:101系電車」電気車研究会
- 日向旭「国鉄新性能1M電車の系譜4 クモヤ145形式 職用制御電動車」pp.37 - 40
- 日向旭「国鉄新性能1M電車の系譜4 クモヤ145形式 職用制御電動車」『鉄道ピクトリアル』2013年7月号(No. 877)、pp.154 - 163
- 『鉄道ピクトリアル』2017年6月号別冊「国鉄形車両の記録 鋼製郵便荷物電車」電気車研究会
- 『鉄道ピクトリアル』2018年9月号(No. 950)「特集:配給電車」電気車研究会
- 平石大貴「クモル145・クル144形のあゆみ」pp.65 - 71
関連項目
編集
- ^ “地球環境保全への貢献”. 東海旅客鉄道. 2023年11月29日閲覧。