歩兵に比べて地形や防御陣地に依存せずに戦闘をする事が可能である。攻勢局面では、その機動性と衝撃力から敵に立ち直る隙を与えず、一気に畳み掛ける事ができる。また、防御局面でも火消役として重用され、機動防御戦術が可能となる。
第一次世界大戦で歩兵の正面攻撃には限界が証明され、戦線を突破する兵器として戦車が発明された。また、戦術として浸透戦術が行われるようになり、縦深突破の概念が萌芽した。第一次大戦では戦車は戦線突破専用兵器であり、歩兵支援兵器であったが、戦後、性能向上に伴いその性格を変えて行く。そして、ドイツとその影響を受けたソ連で戦車を中核として歩兵側を随伴させる戦略思想が生まれ、機甲師団が編成された。
第二次世界大戦が始まると、ドイツ機甲師団が電撃戦を展開してフランスを短期間で屈服させ世界を驚かせた。この戦争で装甲部隊の地位は確立され、戦後も各国陸軍で重要な位置を占める事になる。