酵母

食品の発酵に用いるものとして一般に知られる菌

酵母(こうぼ)またはイースト: yeast)は、広義には生活環の一定期間において栄養体単細胞性を示す真菌類の総称である。

酵母

S.cerevisiae : 右上は出芽中

分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 菌界 Fungi
  • 子嚢菌門
    • サッカロマイセスSaccharomyces
    • カンジダCandida
    • トルロプシス属 Torulopsis
    • ジゴサッカロマイセス属 Zygosaccharomyces
    • シゾサッカロマイセスSchizosaccharomyces
    • ピチアPichia
    • ヤロウィア属 Yarrowia
    • ハンセヌラ属 Hansenula
    • クルイウェロマイセス属 Kluyveromyces
    • デバリオマイセス属 Debaryomyces
    • ゲオトリクム属 Geotrichum
    • ウィッケルハミア属 Wickerhamia
    • フェロマイセス属 Fellomyces
  • 担子菌門
    • スポロボロマイセス属 Sporobolomyces

Saccharomyces cerevisiae: : 使

名称について

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1

yeast 

特徴

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類似の生物

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単細胞で運動性が無く、周囲の栄養を吸収して増殖するものは酵母と見なされることがある。たとえばプロトテカはそれであり、現在ではこれはクロレラに近縁で、緑藻葉緑体を失ったものと考えられている。

系統の問題

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酵母は単細胞であるために菌類の中で原始的なものとの判断もかつてはあった。しかし、上記のように酵母とされる生物は複数の群に分類され、酵母はむしろ生活のあり方に対する適応による形の一つと見なされる。

他方で子嚢菌類では半子嚢菌、および古生子嚢菌に分類されるものに酵母型、および酵母型に近い糸状菌といった特殊なものが多く、子嚢菌類や担子菌類の祖先がやはり酵母であった可能性も指摘されている。

歴史

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[1] 

調

191825使使

18391839(Reess)186830

利害

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(Saccharomyces)(Schizosaccharomyces)(Debaryomyces)



湿[2](Pneumocystis jiroveci) 

種類

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広義の酵母に含まれるものとしては例えば以下の種があげられる。

脚注

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  1. ^ 発酵の発見と利用の歴史 古代から酒づくりなどに使われた「神の恵み」の発酵サントリー ウィスキーミュージアム(2019年11月17日閲覧)
  2. ^ Malassezia の菌学 (PDF) 日本医真菌学会『真菌誌』48(4),177-190,2007
  3. ^ 東和男、山本泰、好井久雄「耐塩性酵母の微細構造」『日本釀造協會雜誌』Vol.82 (1987) No.2 P.121-124, doi:10.6013/jbrewsocjapan1915.82.121

参考文献

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  • H.J.Phaff,M.W.Miller&E.M.Mrak (長井進訳)『酵母菌の生活』1982年、学会出版センター

関連項目

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外部リンク

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