集合の代数学(しゅうごうのだいすうがく、: algebra of sets)は、集合の集まりを結び交わり補演算といった集合演算、集合の相等関係包含関係のような二項関係などを持つ体系として捉えたものである。集合の代数学を考えることで、集合に関する基本的な性質・法則を明らかにし、これらの演算や関係に伴って必要となる式の評価や計算の実行に関して系統的な扱いができるようになる。

はじめに

編集










集合の代数学の基本法則

編集

3

1:  ABC 

:
 

 

:
 

 

:
 

 



323universal set

2:  U A

identity laws:
 

 

complement laws:
 

 

 0 1  U



5

双対原理

編集

    U

principle of dualityU   self-dual

和集合と共通部分の追加規則

編集

次の命題は、和集合と共通部分に関する6つの重要な法則を示している。

命題 3: 普遍集合 U の任意の部分集合 AB について、以下が成り立つ。

等冪法則(idempotent laws):
  •  
  •  
統治法則(domination laws):
  •  
  •  
吸収法則(absorption laws):
  •  
  •  

前述の通り、命題3の各法則は命題1および命題2の基本法則から導出できる。例として、以下に和集合の等冪法則の証明を示す。

証明:

    共通部分の同一性の規則による
  和集合の相補性の規則による
  共通部分に対する和集合の分配法則による
  共通部分の相補性の規則による
  和集合の同一性の規則による

次の証明は、上記の和集合の等冪法則の証明と双対関係にあり、共通部分の等冪法則の証明となっている。

証明:

    和集合の同一性の規則による
  共通部分の相補性の規則による
  和集合に対する共通部分の分配法則による
  和集合の相補性の規則による
  共通部分の同一性の規則による

補集合の追加規則

編集

5

4: A B U

:
 

 

:
 

:
 

 





5: A B U
補集合の普遍性:
  •   で、かつ   なら、  が成り立つ。

包含の代数学

編集



6:  ABC 

:
 

:
        

:
       

 S

7:  ABC  S

:
 

:
 

       

:
 

       

   使

8: 2 A B

 

 

 

 

 


差集合の代数学

編集

      

9:  U ABC 
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  

関連項目

編集

参考文献

編集

外部リンク

編集