「エアブラシ」の版間の差分
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[[File:Airbrush a.jpg|thumb|200px|エアブラシのハンドピースと交換用塗料カップ。下方向に伸びている管にエアーホースを接続して使う。]]
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圧縮した[[空気]]などの[[気体]](以下、エアと表記)の圧力によって[[塗料]]・[[絵具]]等を霧状に噴射する器具。またそれを用いて描画や着色をする技法のことも指す。 |
圧縮した[[空気]]などの[[気体]](以下、エアと表記)の圧力によって[[塗料]]・[[絵具]]等を霧状に噴射する器具。またそれを用いて描画や着色をする技法のことも指す。 |
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缶スプレーなどと違い、噴射する塗料などは使う器具を変えずに任意に使い分けることができる。 |
缶スプレーなどと違い、噴射する塗料などは使う器具を変えずに任意に使い分けることができる。 |
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塗料の流量は、ノズルを塞いでいるニードル︵針︶弁の前後動により、ノズルとニードルの隙間の調整することで行う。ノズルから出る塗料は、その外側にあるエアキャップを通ってきたエアと混ざり合い霧状となって吹き出される。
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塗料の流量は、ノズルを塞いでいるニードル︵針︶弁の前後動により、ノズルとニードルの隙間の調整することで行う。ノズルから出る塗料は、その外側にあるエアキャップを通ってきたエアと混ざり合い霧状となって吹き出される。
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吹き付けパターンの大きさ︵面積︶はエアブラシと吹き付け対象物の距離によって変わり、ノズル口径によってもその大きさは異なる。利用の多いノズル口径 0.3mm では丸形のパターンで、サイズは 3cm 程度である。太い線や面を塗る場合はエアブラシを対象から離し、細い線で細部を描き込むような場合は数ミリ程度にまで近づける。この際、適切な量を塗布するためにニードルのコントロールが不可欠であり、エアブラシを移動させる速度とも深く関係する。また、エアブラシ先端のニードルキャップと呼ぶニードルの先端を保護する部品の有無で霧の状態が変わることを利用したり、エア圧とエア流量 |
吹き付けパターンの大きさ︵面積︶はエアブラシと吹き付け対象物の距離によって変わり、ノズル口径によってもその大きさは異なる。利用の多いノズル口径 0.3mm では丸形のパターンで、サイズは 3cm 程度である。太い線や面を塗る場合はエアブラシを対象から離し、細い線で細部を描き込むような場合は数ミリ程度にまで近づける。この際、適切な量を塗布するためにニードルのコントロールが不可欠であり、エアブラシを移動させる速度とも深く関係する。また、エアブラシ先端のニードルキャップと呼ぶニードルの先端を保護する部品の有無で霧の状態が変わることを利用したり、エア圧とエア流量を下げて粗い粒子を作りテクスチャ︵[[スパッタリング]]のような粒子感が出る︶として利用することもある。
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ハンドピースの機構は3種類に大別される。 |
ハンドピースの機構は3種類に大別される。 |
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;トリガーアクション:ダブルアクションのレバーをピストルのような引き金に変えたものと、レバーの形状も位置も変わらないものがある。スライドカムを介してエア流量と塗料流量の変更を行うため、自動的に適切な量が決まる。また、引き金を引くだけの単純な動作(ただし、ダブルアクションと同じ2段階の動作を連続した動作で行っている)で初心者でも扱いやすい。しかしスライドカムがあることによって微細な調整ができないという点ではダブルアクションほどの繊細さが出ない。また部品が変わってしまうため高価なものが多い。 |
;トリガーアクション:ダブルアクションのレバーをピストルのような引き金に変えたものと、レバーの形状も位置も変わらないものがある。スライドカムを介してエア流量と塗料流量の変更を行うため、自動的に適切な量が決まる。また、引き金を引くだけの単純な動作(ただし、ダブルアクションと同じ2段階の動作を連続した動作で行っている)で初心者でも扱いやすい。しかしスライドカムがあることによって微細な調整ができないという点ではダブルアクションほどの繊細さが出ない。また部品が変わってしまうため高価なものが多い。 |
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;シングルアクション:ダブルアクションを簡易化したもので、簡易式エアブラシなどとも称される。エア流量の操作をレバーでおこない、塗料の流量は変えらないか、かえられる場合は本体後方に調整ダイアルがついているものが多い。レバー操作が一つ減るためシングルアクションと呼ばれる。一定量の吹き付けを行うには適しているが、強弱をつける操作が出来ないため細部の塗装などには向かない。その性質上安価なものが多い。
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;シングルアクション:ダブルアクションを簡易化したもので、簡易式エアブラシなどとも称される。エア流量の操作をレバーでおこない、塗料の流量は変えらないか、かえられる場合は本体後方に調整ダイアルがついているものが多い。レバー操作が一つ減るためシングルアクションと呼ばれる。一定量の吹き付けを行うには適しているが、強弱をつける操作が出来ないため細部の塗装などには向かない。その性質上安価なものが多い。
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また、簡易なものとして[[コピック]]などの[[ペン]]([[フェルトペン]])のペン先に圧縮空気、圧縮ガスを噴射させるなどして利用するものもある。 |
また、簡易なものとして[[コピック]]などの[[ペン]]([[フェルトペン]])のペン先に圧縮空気、圧縮ガスを噴射させるなどして利用するものもある。 |
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用いられる色材は、[[水彩絵具]]・[[油絵具]]・[[アクリル絵具]]および日本画用に用いられる岩絵具を含む色材、墨汁やドローイングイング︵カラー︶[[インク]]、染料、ホビー向けの水性塗料や油性塗料、家庭用塗料などほとんどの色材、塗料が使われている。
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用いられる色材は、[[水彩絵具]]・[[油絵具]]・[[アクリル絵具]]および日本画用に用いられる岩絵具を含む色材、墨汁やドローイングイング︵カラー︶[[インク]]、染料、ホビー向けの水性塗料や油性塗料、家庭用塗料などほとんどの色材、塗料が使われている。
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[[Category:工具]] |
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[[Category:美術の技法]] |
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[[Category:画材]] |
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2010年2月7日 (日) 03:27時点における版
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3d/Airbrush_a.jpg/200px-Airbrush_a.jpg)