キャブレター

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Bendix-Technico 製の ストロンバーグ式1バレル ダウンドラフトキャブレターModel.BXUV-3と、部品各部の名称
1979年式 Evinrude Type I 船舶用サイドドラフトキャブレター

 (: carburetor, carburettor) [1]

[]


carburet-or-er[2]LPG

(: fuel chamber)

調[3]

使使[?]使

[]

1961250TR Type125 62121


[]

Model#2280 2
24

1124221

422V842

2242V-MAXV

[]


1
2
3
1925Pelapone PD6
KPGC10GT-RS2023


ホリゾンタルドラフト(サイドドラフト)
吸入空気がキャブレター側面より入り、反対側へ混合気が送り出される。オートバイや船舶用船外機でもこの形式が多い。
アップドラフト
吸入空気がキャブレター下部より入り、上方へ混合気が送り出される。自動車用としては1930年代以前の古いエンジンで多く利用された。当時は直列式サイドバルブエンジンに高い位置のタンクからポンプなしで燃料を重力供給する手法が多く採られており、エンジン脇の低位置にキャブレターを置き、サイドバルブエンジンのインテークに混合気を送るレイアウトが多く、これにアップドラフト式の構造が適していたことによる。気化効率やレスポンスにおいてサイドドラフトやダウンドラフトに大きく劣るため、1940年代以降は自動車用としては廃れていった。現在は、一部の航空機用エンジンでこの形式が使われている。
ダウンドラフト
吸入空気がキャブレター上部より入り、下方へ混合気が送り出される。キャブレターの配置はエンジン直上または側面高位置となり、燃料ポンプを要するが、効率やレスポンスに優れることから、V型8気筒エンジンやOHV方式の普及が進んだ1940年代以降のアメリカ製乗用車に広く採用され、20世紀後半における自動車用の世界的主流となった。1980年代以降は燃料噴射装置が一般化したため姿を消していったが、軽自動車の廉価グレードでは1990年代の中盤まで、小型普通自動車のごく一部の商用車では2000年代の初頭まで、それぞれキャブレター仕様が存在していた。

ベンチュリ形式の種類[編集]

ウェーバー製固定ベンチュリキャブレター(55DCO-SP型)
キムコ製スクーター用のCV型キャブレター
ケイヒン製ピストンバルブ型キャブレター
強制開閉式の一例、ケイヒン製FCRスライドバルブ型キャブレター
固定ベンチュリ式
スロットル操作によらずベンチュリの開口面積が常に一定の方式である。
自動車用としては高性能エンジン用のウェーバーソレックスをはじめ、多くのアメリカ車日本車の一部のダウンドラフトキャブレターにみられる。今日ではこのタイプのキャブレターを製造するメーカーは少なくなっているが、日本国内ではオーイーアール(OER)が旧式のソレックスなどの更新向けにこのタイプのキャブレターの製造販売を続けている。オートバイにおいては、ハーレーダビッドソン1989年までこの形式のキャブレターを使用し続けていた。また、戦前から戦後間もなくにかけて使用されたリンカート(Linkart)キャブレターは、日本製の陸王でも日本気化器のライセンス生産品が搭載されていた。しかし、陸王が倒産した1960年代からは、日本製オートバイではこの形式のキャブレターが採用されることはなくなった。(四輪では固定ベンチュリー式、二輪では可変ベンチュリー式が一般的)
可変ベンチュリ式

VMCV2

SU使

VM

VM (Villiers Monoblock  Variable Manifold) 調2

CV

CVConstant Velocity  Constant Vacuum調調2

2



2VV(Variable Venturi)[4]MOTORCRAFT.VV19771991

[]

1950Visi-Flo Model.1904

調





調調







[5]

[]


1980O2ECU(ECC)[6]NA

CAFE()53197853()197954O2

ECC(EFI)ECCEFIECU[7]ECC19801990

[]

1990MA10S

(101DA52T)200212CB1VCB2V42006

調調調調

64226661

[]


調

1

[]




1

[]


 


[]




[8]調

2422


加速ポンプ[編集]

パワージェットが高回転域での全般的な燃料増量補正を行うのに対して、加速ポンプは加速時などでスロットルバルブが急速に開かれた際に補正する。

チョーク系統[編集]

スターター系統とも呼ばれ、エンジン始動時に空燃比を濃くする機構である。チョークの代わりにティクラーが用いられる場合もある。自動車用のキャブレターではオートチョーク機構が組み込まれている場合もあり、オートチョークを動作させる操作としてエンジンを始動する前にアクセルを数回踏むことがユーザーマニュアルに記載されていた。

その他[編集]

EFEヒーターを裏面からみたところ。1985年式オールズモビル・Cutlass Supreme Broughamの2バレルダウンドラフトキャブレターに用いられていたもの。

一部の車両は冷間始動時の始動性向上を目的に初期燃料気化促進装置(EFE)と呼ばれる機構を持つものがある。これはインテークマニホールドとキャブレターの間に挟み込まれる格子状の電熱ヒーターであり、燃料の気化をより促進する効果がある。

キャブレターと過給器(キャブターボ)[編集]

キャブレターに過給器を取り付ける場合には、スロットルバタフライがキャブレター本体に内蔵されている関係上、通常は過給器とインテークマニホールドの間にキャブレターが置かれる。キャブレターのフロートチャンバーにもブーストが掛かれば、ベンチュリにブーストが掛かってもフロートの動作には問題はない

V型8気筒エンジンにスーパーチャージャーを搭載する場合は過給器の後ろにキャブレターを取り付けるレイアウトに比べて構成上バックタービンが発生しないメリットがあるとされるが、過給器内部に混合気が吹き込まれ圧縮される。

1962年式シボレー・コルヴェアの「モンザ・スパイダー」キャブターボエンジン
1968年式AMC・AMXのドラッグレース仕様

キャブレターの調整[編集]

混合気における空気と燃料の比率は空燃比と呼ばれ、たとえばガソリンの場合は14.7が理論空燃比であるが、環境条件によって異なる空気密度に応じて燃料を送る量を調整したり、運転条件によっては理論空燃比とは異なる空燃比の混合気を送る必要がある。キャブレターでは燃料や空気の流路を調整することで状況に応じて空燃比を調整できる。航空機の場合は高度によって空気密度が変化するため、操縦室内に空燃比計と共にキャブレターを調整する操作盤が設けられていることも多い。メイン系統ではジェットニードルの固定位置を変化させてニードルジェットホルダとの隙間を変化させたり、メインジェットを内径の大きな物に交換したりする。アイドリング系統ではパイロットスクリュなどのニードルバルブで流量が調整される。場合によってはブースターベンチュリを交換したり、フロート油面の調整が行われる。1つのエンジンに複数の負圧型キャブレターが装備されている場合は負圧計を用いて、すべてのキャブレターでスロットルバルブが同調するように調整される。

キャブレターの空燃比が最適かどうかを確認するためには、ガス分析装置を使用して排気ガスに含まれる一酸化炭素炭化水素および酸素含有量を測定する方法があるが、点火プラグの碍子や電極の焼け色を見ることである程度まで空燃比を推測することが可能である。もしもプラグの碍子が乾燥して黒く煤けている場合には燃調が濃すぎることを示し、白か薄いグレーを示している場合には燃調が薄すぎることを示していて、狐色か茶色に近いグレーが最適な燃焼状態とされている。あるいはガラス状の透明な碍子を持つ点火プラグを通して燃焼室の炎を直接目視する方法がある[9]

特有の不具合[編集]


 (: run-on)

 (: dieseling)

 (: overflow)

調

 (: icing)



 (: percolation)






[]

[]





  
LinkertOEM


FCR-MX 

FCR

PE / PJ / PWK / PWM 2

PD

PC

PB

NCV CV

CV CVK CV

CVHD/OEM32, 30


KEIHIN H-D1989OEM


TM

TMR

VM

BW / BV 

BS / BST / BSR ATV

BN 




TM-MJN28, 26, 24

TMR-MJN

FCR-MJN39, 28

SU

TK

(OER) 

[]


Pierburg

Villiers



 



使SU




[]


 

Rochester

Carter GMIHC

BendixCarter

Bing Power Systems



Briggs & Stratton

Walbro and Tillotson



Demon Carburetion

Lectron Fuel Systems[10]

Autolite19671973

[]


Argelite

[]



(一)^  V-8 []

(二)^ Random House Dictionary

(三)^ Principles of Gas Carburetion.  Alternate Fuels Technologies, Inc. 201425

(四)^ Ford Motercraft 2

(五)^ [1]

(六)^ PGM-CARB

(七)^   - 

(八)^ HRC RS125R/RS250R

(九)^ Colortune.  Autoexpertproducts.com. 200995[]

(十)^ Expolded view.  Lectronfuelsystems.com. 200995

特許関係[編集]

アメリカ[編集]

その他[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]