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*[http://www.geocities.jp/hgonzaemon/BelloGallia.html ガリア戦記を読む] |
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2018年7月29日 (日) 11:07時点における版
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/1e/Julii_Caesaris_quae_exstant.tif/lossy-page1-220px-Julii_Caesaris_quae_exstant.tif.jpg)
﹃ガリア戦記﹄︵ガリアせんき、ラテン語: Commentarii de Bello Gallico︶は、共和政ローマ期の政治家・軍人のガイウス・ユリウス・カエサルが自らの手で書き記した、﹁ガリア戦争﹂の遠征記録である。続篇として、ルビコン渡河以降の﹁ローマ内戦﹂を記録した﹃内乱記﹄がある。
指揮官カエサル自らが書いた本書は、もともとは元老院への戦況報告の体裁を取っていたと考えられ、文中において自己に言及するときは﹁カエサル﹂もしくは三人称で書かれていることが特徴である。また文中の所々にガリア人・ゲルマン人の風俗についての記述がある。
タイトル
中世の写本などから、カエサルが刊行した当初の題名は、﹃ガイウス・ユリウス・カエサルの業績に関する覚書﹄︵C.Iulii Caesaris Commentarii Rerum Gestarum︶であり、今日では﹃ガリア戦記﹄と分離されている続篇﹃内乱記﹄とひとまとめの書物であったと推測される。後に便宜上、﹃ガリア戦記﹄の方を﹁~ de Bello Gallico﹂、﹃内乱記﹄の方を﹁~ de Bello Civili﹂等と区別・分離するようになっていった。ルネサンス以降の刊行における題名は﹃カエサルのガリア戦争に関する覚書﹄︵Caesaris Commentarii de Bello Gallico︶であり、さらに省略され今日流布している題名になった。構成
本書は全8巻からなり、紀元前58年から同51年にかけて8年間にわたるガリア、ゲルマニア、ブリタンニアへの遠征について記述している。なお、第8巻のみカエサルでは無く、カエサルと同時代のアウルス・ヒルティウスが執筆している。
●第1巻︵紀元前58年︶ - ヘルウェティイ族との戦闘、アリオウィストゥス率いるゲルマニア人との戦い
●第2巻︵紀元前57年︶ - ガリア北東部︵ベルガエ人たちの居住地︶への遠征
●第3巻︵紀元前56年︶ - 大西洋岸諸部族との戦争
●第4巻︵紀元前55年︶ - 第一次ゲルマニア遠征、第一次ブリタンニア遠征
●第5巻︵紀元前54年︶ - 第二次ブリタンニア遠征、ガリア遠征初の大敗
●第6巻︵紀元前53年︶ - 第二次ゲルマニア遠征
●第7巻︵紀元前52年︶ - ウェルキンゲトリクス率いるガリア人の大反攻、アレシアの戦い
●第8巻︵紀元前51年︶ - 戦後処理。本巻のみアウルス・ヒルティウスの著
日本語訳
●﹃ガリア戦記﹄ 近山金次訳、岩波文庫、改版2010年。ワイド版1991年[1] ●﹃ガリア戦記﹄ 國原吉之助訳、講談社学術文庫、1994年[2] ●﹃新訳 ガリア戦記﹄ 中倉玄喜訳・解説、PHP研究所、2008年。普及版︵同・新書判、上・下︶、2013年 ●﹃ガリア戦記﹄ 石垣憲一ほか訳、解説青柳正規、平凡社ライブラリー、2009年 ●﹃カエサル戦記集 ガリア戦記﹄ 高橋宏幸訳・注解、岩波書店、2015年参考文献
- 高橋宏幸 『カエサル「ガリア戦記」 歴史を刻む剣とペン』(書物誕生:岩波書店、2009年)
- 『ケルト文明とローマ帝国 ガリア戦記の舞台』(「知の再発見」双書:創元社、2004年)
- フランソワーズ・ベック、エレーヌ・シュー、遠藤ゆかり訳、鶴岡真弓監修
- トム・ホランド 『ルビコン 共和政ローマ崩壊への物語』