ローヌ川

ローヌ川
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延長	812 km
水源の標高	1,753 m
平均流量	1,820 m³/s
流域面積	95,500 km²
水源	スイス
河口	地中海
流域	スイス フランス

ローヌ川︵Rhône︶は、フランス4大河川の一つで、主としてフランス南部を流れて地中海に注ぐ唯一の川である。そのためか、4大河川のうち唯一の男性名詞である。全長812kmのうち、フランス国内を流れるのは581kmである。フランスを流れる川としては長さ・流域面積とも屈指のものとなっている。

ローヌ︵Rhône︶の語源はラテン語のロダヌス川︵flumen Rhodanus︶であり、さらには古典ギリシア語のロダノス︵ροδανός ;Rhodanos︶に遡れるが、これはケルト語の河川名RotoあるいはRodoの音写と考えられている。

プロヴァンス地方の名物北風ミストラルは、大西洋からフランス国土に流れ込みアルプス山脈にぶつかって方向を変え、この流域を地中海へ強烈に吹き降ろす。このとき、気温を10度近く下げ、歩くことも困難になるため、人々はひっそりとこの北風の怒りが収まるのを待つ。3の倍数日吹き続けるという。その対策として、プロヴァンスの古い家屋では北側に窓がないほどだ。

また、鉄道や飛行機が登場する前は、ローヌ川は物資の大動脈としてフランスの南北を結んだ。例えば、ワインがギリシア人によって最初にマルセイユに持ち込まれると、カエサル率いるローマ軍の進軍とカトリック修道院の繁栄ともに北に西に運ばれ、ブルゴーニュやボルドーといった名産地に伝播した。そのためこの流域には、プロヴァンス、コート・ド・ローヌ、ブルゴーニュとワインの産地が連なっている。

地理

概要

ローヌ川の流域

ローヌ川はスイスのサン＝ゴタール山塊ローヌ氷河に端を発し、レマン湖を経由して、フランス国内に入る。フランス国内では曲がりくねって流れ、リヨンでソーヌ川と合流する。その後南下し、いくつかの川と合流した上でアルル付近で二手に分かれて三角州地帯のカマルグを形成し、地中海に注ぐ︵二手に分かれたあとの東の方をグラン・ローヌ、西側の方をプティ・ローヌという︶。

ローヌ川に合流する川

• アルヴ川(l'Arve)- 左岸に合流
• アン川(l'Ain)
• ソーヌ川(la Saône)- リヨンで右岸に合流
• イゼール川(l'Isère)- ヴァランス付近、ポン＝ド＝リゼール(Pont-de-l'Isère)で左岸に合流
• ドローム川(la Drôme)- ロリオル＝シュル＝ドローム(Loriol-sur-Drôme)付近で、左岸に合流
• アルデーシュ川(l'Ardèche)- ポン＝サン＝テスプリ(Pont-Saint-Esprit)付近で右岸に合流
• デュランス川(la Durance)- アヴィニョン付近で左岸に合流
• エーグ川(l'Aigue)
• ウヴェーズ川(l'Ouvèze)
• ガルドン川(la Gardon)（別名ガール川(la Gard)）- ボーケールで右岸に合流

流量

ローヌ川の流量は春と秋に最大となり、夏に最小となる。冬はしばしば安定した流量を示すが、目立ったものではない。ボーケールにおける平均流量は毎秒1900立方メートルであるが、増水したときには毎秒5000立方メートルにもなる。正式な記録がつけられるようになってからの最高記録は2003年12月に示した毎秒14000立方メートルである。

ローヌ川の歴史

ローヌ川は、地中海と北部のヨーロッパを結んでいる唯一の流れである。ローヌ川は、ロードス島・フェニキア時代以来、人口と商品の循環において中心を成している。流域では、人は、先史時代から占領の痕跡を見つけることができる。