「ローマの噴水」の版間の差分
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[[サンタ・チェチーリア音楽院]]の作曲科教授に就任したレスピーギは、[[1913年]]に出身地の[[ボローニャ]]から[[ローマ]]に移り住み、ここで受けた刺激を元に「ローマ三部作」を作曲した。その第1作である『ローマの噴水』は[[1916年]]に作曲された。 |
[[サンタ・チェチーリア音楽院]]の[[作曲]]科[[教授]]に就任したレスピーギは、[[1913年]]に[[出身]]地の[[ボローニャ]]から[[ローマ]]に移り住み、ここで受けた刺激を元に「ローマ三部作」を作曲した。その第1作である『ローマの噴水』は[[1916年]]に作曲された。 |
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スコアの冒頭の序文には次のような説明がある。 |
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「ローマの噴水の四つで、その特徴が周囲の風物と最もよく調和している時刻、あるいは眺める人にとってその美しさが、最も印象深く |
﹁ローマの[[噴水]]の四つで、その特徴が周囲の風物と最もよく調和している[[時刻]]、あるいは眺める人にとってその美しさが、最も印象深く出る時刻に注目して受けた[[感情]]と[[幻想]]に、[[表現]]を与えようとした。﹂<ref name = meikyoku>﹃最新名曲解説全集︵6︶[[管弦楽]]曲III ﹄[[音楽之友社]]、1980年</ref>
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従来の交響詩の自由な形式ではなく、古典的な[[交響曲]]にみられる4楽章構成をとっており<ref name=meikyoku></ref>、それぞれは「夜明け」、「朝」、「真昼」、「黄昏」の時間帯と、ローマの名所4箇所の噴水が当てはめられている。なお、4つの部分は連続して演奏される。 |
従来の交響詩の自由な形式ではなく、古典的な[[交響曲]]にみられる4[[楽章]]構成をとっており<ref name=meikyoku></ref>、それぞれは﹁[[夜明け]]﹂、﹁[[朝]]﹂、﹁[[真昼]]﹂、﹁[[黄昏]]﹂の時間帯と、ローマの名所4箇所の噴水が当てはめられている。なお、4つの部分は連続して演奏される。
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レスピーギはかつてロシア帝国劇場管弦楽団の首席ヴィオラ奏者を務めていた時 |
レスピーギはかつてロシア帝国劇場管弦楽団の首席[[ヴィオラ]]奏者を務めていた時に、[[ニコライ・リムスキー=コルサコフ]]から作曲の指導を受けており、この作品にはリムスキー=コルサコフの[[管弦楽法]]の影響が見られる<ref name=meikyoku></ref>。 |
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[[1917年]]3月11日にローマのアウグステオ学堂において行われた初演の際には評論家の嘲笑を買っていたが、その後、[[1918年]]2月11日に[[アルトゥーロ・トスカニーニ]]が[[ミラノ]]において行った再演が大成功し、その後もっとも有名な交響詩の一例として知られるようになった。 |
[[1917年]]3月11日にローマのアウグステオ学堂において行われた初演の際には[[評論]]家の嘲笑を買っていたが、その後、[[1918年]][[2月11日]]に[[アルトゥーロ・トスカニーニ]]が[[ミラノ]]において行った再演が大成功し、その後もっとも有名な交響詩の一例として知られるようになった。 |
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演奏時間は約15分。 |
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2013年7月11日 (木) 14:41時点における版
概説
サンタ・チェチーリア音楽院の作曲科教授に就任したレスピーギは、1913年に出身地のボローニャからローマに移り住み、ここで受けた刺激を元に﹁ローマ三部作﹂を作曲した。その第1作である﹃ローマの噴水﹄は1916年に作曲された。 スコアの冒頭の序文には次のような説明がある。 ﹁ローマの噴水の四つで、その特徴が周囲の風物と最もよく調和している時刻、あるいは眺める人にとってその美しさが、最も印象深く出る時刻に注目して受けた感情と幻想に、表現を与えようとした。﹂[1] 従来の交響詩の自由な形式ではなく、古典的な交響曲にみられる4楽章構成をとっており[1]、それぞれは﹁夜明け﹂、﹁朝﹂、﹁真昼﹂、﹁黄昏﹂の時間帯と、ローマの名所4箇所の噴水が当てはめられている。なお、4つの部分は連続して演奏される。 レスピーギはかつてロシア帝国劇場管弦楽団の首席ヴィオラ奏者を務めていた時に、ニコライ・リムスキー=コルサコフから作曲の指導を受けており、この作品にはリムスキー=コルサコフの管弦楽法の影響が見られる[1]。 1917年3月11日にローマのアウグステオ学堂において行われた初演の際には評論家の嘲笑を買っていたが、その後、1918年2月11日にアルトゥーロ・トスカニーニがミラノにおいて行った再演が大成功し、その後もっとも有名な交響詩の一例として知られるようになった。 演奏時間は約15分。楽器編成
●ピッコロ1 ●フルート2 ●オーボエ2 ●コーラングレ1 ●クラリネット2 ●バスクラリネット1 ●ファゴット2 ●ホルン4 ●トランペット3 ●トロンボーン3 ●チューバ1 ●ティンパニ ●シンバル ●トライアングル ●チューブラベル︵ニ音のもの︶1本 ●グロッケンシュピール ●オルガン︵任意︶ ●ピアノ ●チェレスタ ●ハープ2 ●弦五部構成
第1部 夜明けのジュリアの谷の噴水
︵伊: La fontana di Valle Giulia all'alba︶ 牧歌的な光景にたたずむ夜明けの噴水が描かれ、朝ぼらけのなか家畜が通過する。第2部 朝のトリトンの噴水
︵伊: La fontana del Tritone alla mattina︶ ベルニーニのトリトンの噴水に見られるような、朝の日差しの中で踊るナイアデスとトリトンが描かれている。ホルンは、神々や女神たちがほら貝を吹き鳴らすさまを示している。第3部 真昼のトレヴィの泉
︵伊: La fontana di Trevi al pomeriggio︶ ネプチューンの新たな勝利を告げる凱旋式に導かれて始まる。第4部 黄昏のメディチ荘の噴水
︵伊: La fontana di Villa Medici al tramonto︶ よりメランコリーに沈んだような雰囲気を伝えつつ、輝かしい夕焼けが消えていく風景を描く。脚注
関連項目
- ローマ三部作を成す作品群