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[[古代ローマ]]で共和制の末期には、人々の間で本を自宅で多数持つことが流行したので、書籍を扱う商人も栄えた。 |
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中世のヨーロッパにおいて書籍を大量に持っていたのは[[修道院]]であり、修道院内で[[写本]]の作成などが行われていた。この段階では書籍を扱う業者が出る幕はあまりなかったわけであるが、[[グーテンベルク]]の[[印刷]]技術が実現し、[[キリスト教]]関連の書籍である『[[聖書]]』、[[聖歌集]]等々が日常語で大量に印刷されて人々に大量に届けられる必要が出てきた段階で書店(書籍取り扱い業者)の役割が大きくなっていった |
中世のヨーロッパにおいて書籍を大量に持っていたのは[[修道院]]であり、修道院内で[[写本]]の作成などが行われていた。この段階では書籍を扱う業者が出る幕はあまりなかったわけであるが、[[グーテンベルク]]の[[印刷]]技術が実現し、[[キリスト教]]関連の書籍である『[[聖書]]』、[[聖歌集]]等々が日常語で大量に印刷されて人々に大量に届けられる必要が出てきた段階で書店(書籍取り扱い業者)の役割が大きくなっていった。 |
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=== アメリカ合衆国 === |
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=== 日本 === |
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日本では中世まで書物は寺院や朝廷が所蔵するもので外にはなかなか出ないものだった<ref name="2013B">「[http://www.book-seishindo.jp/seikei_tanq/tanq_2013B-08.pdf 成蹊大学 日本探求特別講義 B 橋口 侯之介「第8回 本を伝える古書の世界」]」誠心堂書店、2020年5月22日閲覧。</ref>。個人の所蔵する本などが子孫に伝わらず何らかの事情で売らざるを得なくなることを「沽却」といったが、それは不名誉なことで表には出にくかった<ref name="2013B" />。12世紀になると京都で経などの造本を行う経師が本の売買も手がけるようになった<ref name="2013B" />。 |
日本では中世まで書物は寺院や朝廷が所蔵するもので外にはなかなか出ないものだった<ref name="2013B">「[http://www.book-seishindo.jp/seikei_tanq/tanq_2013B-08.pdf 成蹊大学 日本探求特別講義 B 橋口 侯之介「第8回 本を伝える古書の世界」]」誠心堂書店、2020年5月22日閲覧。</ref>。個人の所蔵する本などが子孫に伝わらず何らかの事情で売らざるを得なくなることを「沽却」といったが、それは不名誉なことで表には出にくかった<ref name="2013B" />。12世紀になると京都で経などの造本を行う経師が本の売買も手がけるようになった<ref name="2013B" />。 |
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江戸時代になると京都で出版を兼ねた書店(書林)が出現した<ref name="2013B" />。大坂や江戸では古本の販売が先に始まり、17世紀後半になって出版も行うようになった<ref name="2013B" />。 |
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== 各国の書店および各国で主な書店 == |
== 各国の書店および各国で主な書店 == |
2020年5月22日 (金) 02:56時点における版
概説
書店とは、本の店、という意味で、より具体的には書籍や雑誌の小売店や卸業者や出版社である。 書籍を扱う業者と言っても、本を作る出版社、出版社から本を大量に仕入れ各地の小売店に卸売をする業者、本を実際に読むなどして使うことになる個人や組織に販売する業者がいるわけである。なお、出版・印刷業界では、出版社を﹁版元︵はんもと︶﹂、卸業者を﹁取次︵とりつぎ︶﹂、小売店を﹁小売書店﹂などと呼び分けている。このうち、一般消費者に特に馴染み深いのは、直接目にすることの多い小売書店、ということになる。 古代ローマ時代にはすでに書籍を扱う業者がいたことが知られている。→#歴史 以下、本稿では、小売書店を中心に概説する。歴史
古代ローマで共和制の末期には、人々の間で本を自宅で多数持つことが流行したので、書籍を扱う商人も栄えた。 中世のヨーロッパにおいて書籍を大量に持っていたのは修道院であり、修道院内で写本の作成などが行われていた。この段階では書籍を扱う業者が出る幕はあまりなかったわけであるが、グーテンベルクの印刷技術が実現し、キリスト教関連の書籍である﹃聖書﹄、聖歌集等々が日常語で大量に印刷されて人々に大量に届けられる必要が出てきた段階で書店︵書籍取り扱い業者︶の役割が大きくなっていった。アメリカ合衆国
アメリカ合衆国では小売書店以外の販売ルートが数多くあったため、昔から小売書店の地位は日本ほど高くない。例えば1930年代、マスマーケット・ペーパーバックが登場したが、新聞スタンドが取り扱った。第二次世界大戦後もブック・クラブのような通信販売が人気を博した。書籍販売に占める小売書店の割合は歴史的に3割程度で、現在でも割合に変化はない。 小売書店は1960年代まではハードカバーを取り扱う、個人書店が主流だった。1970年代、ビー・ドルトンやウォルデンブックスのような大型チェーン書店・郊外型書店が登場し、急速に発展した。両社はマス・ペーパーバックの販売に力を入れた。また新刊書や超ベストセラー︵ブロックバスター︶を重視し、回転率を至上命令とした。返本が問題となった。 1980年代、ビー・ドルトンやウォルデンブックスは更に発展した。マス・ペーパーバックだけでなく、雑誌販売にも力を入れた。副商品としてビデオソフトやコンピューターゲーム、カレンダーの販売も始まった。一方で書籍の大幅割引︵1~3割︶を行う、クラウン書店が一世を風靡した。また買取制が始まった。 1990年代、10万点以上の在庫を持つ、超大型書店︵スーパーストア︶が流行した。一方でコストコの親会社であるウェアハウス・クラブが食料品や雑貨などと共に、書籍の大幅割引︵4~9割︶を行った。業界再編が行われた[1]。ビー・ドルトンはバーンズ・アンド・ノーブルに、ウォルデンブックスはボーダーズ・グループに、クラウン書店もランダムハウスに買収された。 2011年現在、アメリカでは書店ビジネスそのものが消滅の危機に瀕している[2]。上述のボーダーズ・グループはアメリカで2位の書店チェーンだったが、連邦倒産法の適用を申請して倒産した[3]。背景にはインターネットでの書籍販売や電子書籍の普及が指摘されている[4]。日本
日本では中世まで書物は寺院や朝廷が所蔵するもので外にはなかなか出ないものだった[5]。個人の所蔵する本などが子孫に伝わらず何らかの事情で売らざるを得なくなることを﹁沽却﹂といったが、それは不名誉なことで表には出にくかった[5]。12世紀になると京都で経などの造本を行う経師が本の売買も手がけるようになった[5]。 江戸時代になると京都で出版を兼ねた書店︵書林︶が出現した[5]。大坂や江戸では古本の販売が先に始まり、17世紀後半になって出版も行うようになった[5]。各国の書店および各国で主な書店
アメリカ合衆国
●バーンズ・アンド・ノーブル ●ボーダーズ・グループイギリス
●W・H・スミス ●ウォーターストーンズフランス
ドイツ
●DBH ●タリア ●フーゲンドゥーベル香港
●商務印書館 ●中華書局台湾
●誠品書店韓国
●教保文庫日本
→#日本の主な書店日本
三省堂︵三省堂書店︶や岩波書店、東京堂出版︵東京堂書店︶のように、明治期、大正期から続く出版社は小売書店︵古書店を含む︶をその祖に持つものも多く、また、現在でも大規模小売書店や大手卸業者の多くが出版部門を持っていることから、厳密な分類は困難かつ無意味という面がある。 書籍と雑誌を両方販売している。欧米では、雑誌は新聞スタンドやキヨスクで売られている。 再販制度による定価販売制と出版社からの委託販売制を取っている。 2000年から2018年の18年間で[6]半減し1万2026店であった[7]。種類
新書店
商店街に店を構える小規模店や、駅前の百貨店や郊外の大型店の内部に店を構える店舗、都市の中心となる地場書店、広い駐車場を確保して車での利用者を狙うチェーン店、レンタルビデオやテレビゲーム︵ハード・ソフト︶などを同時に扱う店舗などがしのぎを削る。看板には店舗名より﹁本﹂の文字を大きく掲げている店舗が多い。雑誌を揃えて長時間営業を行うコンビニエンスストアも広い意味では競合相手である。また、一部の書店では、特定の領域に特化した品揃えを行うことによって差別化を図っている。古書店
コンビニエンスストア
出版物の2割はコンビニルートで販売される。その殆どが雑誌であり、コンビニエンスストアは、日本の雑誌の実に4割近くを販売している。大手数社で管理されるため、コンビニ本部へのキャッシュバックは書店の比では無い 昔は週刊誌上でのキヨスクを擁する国鉄批判は無理と言われていたが、現在のコンビニ批判は、それを超えてタブー視されている。
オンライン書店
インターネット黎明期の1995年12月に、つるや書店が取次を経由してインターネットを利用したツルヤオンラインブックショップを開設。[8]
日本の主な書店
書店チェーンとしてはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(書籍・雑誌の販売額1308億円[9])が紀伊国屋書店(2016年8月期売上高1059億円)を上回る国内最大手である[10]。
順位 | 会社名 | 本社所在地 | 設立(創業) | 売上高 |
---|---|---|---|---|
1 | 紀伊國屋書店 | 東京都新宿区 | 1946(1927) | 1086億3200万円 |
2 | 丸善ジュンク堂書店 | 東京都中央区 | 2010 | 759億 700万円 |
3 | 未来屋書店 | 千葉県千葉市 | 1985 | 548億4600万円 |
4 | 有隣堂 | 神奈川県横浜市 | 1953(1909) | 524億1500万円 |
5 | フタバ図書 | 広島県広島市 | 1951(1913) | 348億2100万円 |
6 | トップカルチャー | 新潟県新潟市 | 1986 | 323億5400万円 |
7 | 文教堂 | 神奈川県川崎市 | 2008(1949) | 304億7400万円 |
8 | 宮脇書店 | 香川県高松市 | 1947 | 245億 900万円 |
9 | 三省堂書店 | 東京都千代田区 | 1928(1881) | 216億2300万円 |
10 | くまざわ書店 | 東京都八王子市 | 1952(1890) | 211億9400万円 |