正親町公和

正親町 公和︵おおぎまち きんかず、1881年10月14日 - 1960年12月7日︶は、華族、実業家、﹃白樺﹄初期の文学者。

西園寺家から分かれた貴族の正親町実正の長男として東京に生まれた。父は養子で、埼玉県知事、貴族院議員、侍従長を歴任した。弟の正親町実慶も﹃白樺﹄の作家で、日下諗の筆名を持った。学習院初等科に入り、高等科の時に志賀直哉、武者小路実篤、木下利玄と知り合う。﹃学習院輔仁会雑誌﹄の編輯委員となり小品を発表。1906年高等科を卒業して東京帝国大学英文科に入るが中退。1908年志賀らと回覧雑誌﹃暴矢﹄を始め、1910年﹃白樺﹄創刊に参画、ほかに里見弴・園池公致・児島喜久雄らと交わる。始めの一年編集兼発行人となり﹁萬屋﹂などを発表。1913年筆を折り八千代生命に入社、以後、東京電工などに勤務。鎌倉にて死去。その分業は﹃明治文学全集 初期白樺派文学集﹄に収められている。