王家に捧ぐ歌
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﹃王家に捧ぐ歌﹄︵おうけにささぐうた︶は、宝塚歌劇団のミュージカル作品の一つ。脚本・演出は木村信司[1][2]、作曲は甲斐正人。
ヴェルディ作曲のオペラ﹃アイーダ﹄を宝塚版として新たな脚本・音楽で書き直した作品。
ラダメスとアイーダそしてアムネリスの恋物語を中心にしながらも、﹁戦いは新たな戦いをうむだけ﹂をテーマに平和への祈りを高らかに歌い上げる。
登場人物[編集]
ラダメス エジプトの若き武将 アイーダ エジプトの囚人、実はエチオピアの王女 アムネリス エジプト王ファラオの娘 アモナスロ エチオピアの王、アイーダの父 ファラオ エジプトの王、アムネリスの父 ウバルド エチオピアの王子、アイーダの兄 カマンテ、サウフェ エチオピア王家の元家臣 ケペル、メレルカ エジプトの兵士、ラダメスの親友楽曲[編集]
第一幕[編集]
●甦る魂 ●新たな戦い ●エジプトは領地を広げている ●終わる 終わらない ●ナイルの流れのように ●お前は奴隷 ●アイーダの信念 ●ファラオの娘だから ●アムネリスの詰問 ●女官たちのいたぶり ●アムネリスの宣告 ●世界に求む-王家に捧ぐ歌-第二幕[編集]
●ラダメスの告白 ●愛している ●忘れている ●ラダメスの決意 ●月の満ちるころ ●虫けら ●神の許し ●三度の銅鑼 ●ファラオの暗殺 ●戦士たちの動揺 ●アムネリスの命令 ●エチオピアの滅亡 ●狂気のアモナスロ ●アイーダの決意 ●ラダメスとアイーダ ●世界に求む-王家に捧ぐ歌-宝塚歌劇団での上演 [編集]
2003年 - 星組公演︵初演︶ ●湖月わたる・檀れいトップコンビお披露目公演として、7月11日から8月18日︵新人公演は7月29日︶に宝塚大劇場、9月19日から11月3日︵新人公演は9月30日︶に東京宝塚劇場で上演。 ●正式タイトルは﹃三井住友VISAシアター グランド・ロマンス﹁王家に捧ぐ歌﹂―オペラ﹁アイーダ﹂より―[1][2]﹄。 ●公演ポスターは森村泰昌が担当。振付にロシアの名バレリーナ、マイヤ・プリセツカヤを招聘した。 ●2003年度文化庁芸術祭演劇部門で優秀賞を受賞[3]。 ●専門誌﹁ミュージカル﹂の﹁2003年ミュージカル・ベストテン﹂第1位に選ばれたほか、演出家賞も木村信司が受賞した。 2005年 - 星組公演 ●星組選抜メンバーにより2月2日から2月24日まで中日劇場公演として上演。 2015年 - 宙組公演 ●朝夏まなとトップお披露目公演として、6月5日から7月13日︵新人公演は6月23日︶に宝塚大劇場、7月31日から8月30日︵新人公演は8月13日︶に東京宝塚劇場で上演。 ●トップ娘役の実咲凜音がアイーダ役を務めた。 2016年 - 宙組公演 ●宙組選抜メンバーにより、5月5日から5月28日まで博多座公演として上演。 2022年 - 星組公演 ●星組選抜メンバーにより、2月8日から2月27日まで御園座公演として上演。主な配役[編集]
青背景が主演男役、ピンク背景が主演娘役を示す。2003年星組 | 2005年星組 中日公演 |
2015年宙組 | 2016年宙組 博多座公演 |
2022年星組
御園座公演 | |
---|---|---|---|---|---|
ラダメス | 湖月わたる[1][4] | 朝夏まなと[5][6] | 礼真琴[7] | ||
アムネリス | 檀れい[1][4] | 伶美うらら[5] | 彩花まり[6] | 有沙瞳[7] | |
アイーダ | 安蘭けい[1][4] | 実咲凜音[5][6] | 舞空瞳[7] | ||
アモナスロ | 一樹千尋[1][4][5][6] | 輝咲玲央[7] | |||
ファラオ | 箙かおる[1][4][5][6] | 悠真倫[7] | |||
ウバルド | 汐美真帆[1] | 真飛聖[4] | 真風涼帆[5] | 桜木みなと[6] | 極美慎[7] |
ケペル | 立樹遥[1] | 嶺恵斗[4] | 愛月ひかる[5] | 澄輝さやと[6] | 天華えま[7] |
メレルカ | 柚希礼音 | 大真みらん[4] | 桜木みなと[5] | 瑠風輝[6] | 天飛華音[7] |
カマンテ | 真飛聖[1] | 綺華れい[4] | 澄輝さやと[5] | 蒼羽りく[6] | ひろ香祐[7] |
サウフェ | 涼紫央 | 麻尋しゅん[4] | 蒼羽りく[5] | 星吹彩翔[6] | 碧海さりお[7] |
ネセル | 英真なおき | 英真なおき [4] | 寿つかさ[5][6] | 天寿光希[7] | |
神官ヘレウ | にしき愛 | にしき愛[4] | 凛城きら[5][6] | 朝水りょう[7] | |
神官メウ | 高央りお | 高央りお[4] | 松風輝[5] | 朝央れん[6] | 遥斗勇帆[7] |
女官アウウィル | 叶千佳 | 陽月華[4] | 瀬音リサ[5][6] | 二條華[7] | |
女官ターニ | 陽月華 | 南海まり[4] | 遥羽らら[5][6] | 瑠璃花夏[7] | |
ファトマ | 万里柚美 | 万里柚美 [4] | 美風舞良[5] | 純矢ちとせ[6] | 白妙なつ[7] |
2003年星組 | 2015年宙組 | |
---|---|---|
ラダメス | 柚希礼音[8] | 桜木みなと[5] |
アムネリス | 陽月華[8] | 遥羽らら[5] |
アイーダ | 麻尋しゅん[8] | 星風まどか[5] |
アモナスロ | 真汐薪[8] | 穂稀せり[5] |
ファラオ | 祐穂さとる[8] | 留依蒔世[5] |
ウバルド | 大真みらん[8] | 瑠風輝[5] |
ケペル | 綺華れい[8] | 和希そら[5] |
メレルカ | 夢乃聖夏 | 秋音光[5] |
カマンテ | 彩海早矢[8] | 七生眞希[5] |
サウフェ | 鶴美舞夕 | 潤奈すばる[5] |
ネセル | 美城れん | 実羚淳[5] |
神官ヘレウ | 大河睦 | 朝央れん[5] |
神官メウ | 天霧真世 | 澄風なぎ[5] |
女官アウウィル | 仙堂花歩 | 真みや涼子[5] |
女官ターニ | 陽色萌 | 美桜エリナ[5] |
ファトマ | 琴まりえ | 彩花まり[5] |
スタッフ[編集]
2003年[編集]
出典は90年史[9][2]。スタッフ名の後ろに﹁宝塚﹂﹁東京﹂の文字がなければ両劇場共通。
●脚本・演出‥木村信司
●演出担当︵新人公演︶‥齋藤吉正
●作曲・編曲‥甲斐正人
●音楽指揮‥岡田良機︵宝塚︶・御﨑惠︵宝塚︶、西野淳︵東京︶
●振付‥マイヤ・プリセツカヤ・羽山紀代美・竹邑類・若央りさ
●ファイティング・コーディネーター‥渥美博
●装置‥大田創
●衣装‥有村淳
●照明‥勝柴次朗
●音響‥大坪正仁
●小道具‥伊集院撤也
●効果‥木多美生
●歌唱指導‥楊淑美
●シンセサイザー・プログラマー‥甲斐光徳
●演出助手‥齋藤吉正︵宝塚︶、鈴木圭︵東京︶
●振付補‥ワレリー・コフトン
●振付助手‥仲本智代
●ファイティング助手‥亀山ゆうみ
●装置補‥広森守
●衣装助手‥川崎千絵
●振付招聘協力‥越智實・西尾智子
●舞台進行‥恵見和弘・濱野文宏
●舞台美術製作‥株式会社 宝塚舞台
●演奏‥宝塚歌劇オーケストラ
●演奏コーディネート‥新音楽協会︵東京︶
●制作‥村上信夫
●特別協賛‥VISAジャパングループ
2015年[編集]
宝塚大劇場公演 ●脚本・演出‥木村信司 ●作曲・編曲‥甲斐正人 ●音楽指揮‥佐々田愛一郎 ●振付‥羽山紀代美・竹邑類・麻咲梨乃・百花沙里 ●ファイティング・コーディネーター‥渥美博 ●装置‥大田創 ●衣装‥有村淳 ●照明‥勝柴次朗 ●音響‥大坪正仁 ●小道具‥西川昌希 ●歌唱指導‥やまぐちあきこ ●演出補‥大野拓史 ●演出助手‥樫畑亜依子 ●衣装補‥加藤真美 ●舞台進行‥荒川陽平︵第一幕︶、庄司哲久︵第二幕︶ ●舞台美術製作‥株式会社 宝塚舞台 ●演奏‥宝塚オーケストラ ●制作‥谷風宗範 ●制作補‥三木規靖 ●制作・著作‥宝塚歌劇団 ●主催‥株式会社 阪急電鉄 ●特別協賛‥VJAグループ 参考資料‥宝塚大劇場公演プログラム外部での上演[編集]
2009年に﹃The Musical AIDA -宝塚歌劇﹁王家に捧ぐ歌﹂より-﹄が上演された。脚本・演出は宝塚版と同じく木村が担当。主演は宝塚版でアイーダ役を務めた安蘭けい。宝塚版はラダメスが主役に対し、本作はアイーダが主役となるように脚本と演出が変更された。主なキャスト[編集]
2009年 | |
---|---|
アイーダ | 安蘭けい |
ラダメス | 伊礼彼方 |
アムネリス | ANZA |
アモナスロ | 沢木順 |
ファラオ | 光枝明彦 |
ウバルド | 宮川浩 |
脚注[編集]
(一)^ abcdefghij90年史 2004, p. 163.
(二)^ abc90年史 2004, p. 166.
(三)^ 2018年5月1日中日劇場(中日新聞文化芸能局)発行﹁中日劇場全記録﹂
(四)^ abcdefghijklmnop2005年中日キャスト︵宝塚公式︶ 2020年2月27日閲覧。
(五)^ abcdefghijklmnopqrstuvwxyzaaabacadaeaf2015年キャスト︵宝塚公式︶ 2020年2月27日閲覧。
(六)^ abcdefghijklmnop2016年博多座キャスト︵宝塚公式︶ 2016年2月27日閲覧。
(七)^ abcdefghijklmnop“2022年御園座キャスト︵宝塚公式︶”. 2022年5月16日閲覧。
(八)^ abcdefgh90年史 2004, p. 164.
(九)^ 90年史 2004, p. 163-164.