矢合観音
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矢合観音 | |
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所在地 | 愛知県稲沢市矢合町2664 |
本尊 | 十一面観世音菩薩 |
矢合観音︵やわせかんのん︶は、愛知県稲沢市にある観音。本尊は十一面観世音菩薩。
江戸時代より、ここの井戸水は万病に効くという民間信仰がある。現在でも多くの参拝者が訪れ、井戸水を汲みにくる。
寺というより民家の中に祀られている。
小規模ながら門前町があり、飲食店、土産物店がある。
由緒
●諸説あるが、安土桃山時代、現在の稲沢市片原一色町に存在した一色城の城主である橋本道一︵橋本伊賀守︶の弟で、矢合城城主、橋本大膳が、この地に観音菩薩を祀ったのが始まりという。
●別の説として、江戸時代後期の本郷村農民が祀ったという説もある︵後述の矢合の昔話を参照︶
万病に効く井戸水
●江戸時代から続く民間信仰で、ここの井戸水は万病に効くとされている。特に皮膚病に効果があるという。
●参拝者は各自ビンやペットボトル等の容器︵門前町の土産物店で入手可︶を持参し、ここの井戸水を容器にいれる。この水と共に祈祷を受ける。
●祈祷を受けた水を持ち帰る。この水を患部に付けたり、飲むことで効果があるという。
矢合の昔話
江戸時代後期︵1850年頃?︶この近くに諸国巡礼をしている行者が通りかかった。夜になり、どこか泊まる場所を探していると、一軒の家にたどりついた。行者が﹁一晩泊めていただけませんか﹂と頼むと、この家の主人は、行者のみすぼらしい姿を見るなり戸を閉め、追い払ってしまった。行者はその行動に対し、﹁やがてこの家は滅びるだろう﹂と嘆いた。
行者は本郷村︵現在の稲沢市矢合町?︶の一軒の家にたどりつき、﹁一晩泊めていただけませんか﹂と頼んだ。この家の主人は心の広い人で、﹁たいしたもてなしは出来ませんが、どうぞ﹂と、行者を招きいれた。
あくる日、行者はお礼を述べ、再び巡礼に向かった。主人がふと見ると、小さな小箱が部屋に置かれてあるのに気づいた。小箱を開けると、小さな観音像があった。主人は﹁あの方は高貴な方に違いない﹂と思い、この観音像をおまつりした。この観音像が矢合観音の始まりだという。
行者の頼みを断った家は、やがて不幸が重なり、とうとう滅びてしまったという。
所在地
愛知県稲沢市矢合町2664
交通手段
- 名古屋鉄道名古屋本線国府宮駅下車。国府宮駅バスターミナルより名鉄バス矢合線に乗り換え、「矢合観音前」バス停下車。