出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シンプル・シンフォニー︵単純な交響曲、Simple Symphony︶作品4は、ベンジャミン・ブリテンが1933年から1934年にかけて作曲した、弦楽オーケストラまたは弦楽四重奏のための、4楽章から成る楽曲である。ブリテンが1923年から1926年に書いた習作的なピアノ曲をもとにして作られている。
楽器編成[編集]
●第1ヴァイオリン
●第2ヴァイオリン
●ヴィオラ
●チェロ
●コントラバス
弦楽四重奏で演奏するときには、第1ヴァイオリンからチェロまで各1人が演奏する。弦楽オーケストラで演奏する場合には、それぞれ複数置かれ、コントラバスが加わる。なお、楽譜には、コントラバスはあってもなくても良いとされている。
各楽章の原曲のタイトルは全て頭文字が韻を踏んでいると共に、曲名の原題も同様に韻を踏んでいる。
第1楽章[編集]
Boisterous Bourrée, Allegro ritmico︵騒々しいブーレ、快速に、リズミカルに︶
1926年の組曲第1番、1923年の﹁歌﹂によるソナタ形式。
第2楽章[編集]
Playful Pizzicato, Presto possibile pizzicato sempre︵遊び好きのピチカート、できる限り急速に、つねにピチカートで︶
1924年のスケルツォ、同年の﹁歌﹂による複合三部形式。
第3楽章[編集]
Sentimental Saraband, Poco lento e pesante︵感傷的なサラバンド、少し遅く、そして重々しく︶
1925年の組曲第3番、1923年のワルツによる複合三部形式。哀愁を帯びた美しい旋律で知られる。
第4楽章[編集]
Frolicsome Finale, Prestissimo con fuoco︵浮かれ気分の終曲、極めて急速に、火のように︶
- 1926年のピアノソナタ第9番、1925年の「歌」によるソナタ形式。