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ソナチネ 嬰ヘ短調 M. 40 は、モーリス・ラヴェルが1903年から1905年に作曲したピアノ曲。
本作品は作曲者のお気に入りのポーランド人兄弟、イダ・ゴデブスカとシーパ・ゴデブスキに献呈されており[1]、ラヴェルはこの作品を、今は廃刊されたある雑誌が主催した作曲コンクールのために書き上げた︵入選したのはラヴェルただ1人だった︶。
なお、﹁ソナチネ﹂という名前は必ずしも作品の難度ではなく、彼の古典様式への傾斜を映し出しているに過ぎない。
楽曲構成[編集]
以下の3楽章から構成される。
●第1楽章 中庸に ︵Modéré ︶︵嬰ヘ短調︶
●第2楽章 メヌエットの動きで ︵Mouvt de Menuet ︶︵変ニ長調︶
●第3楽章 活き活きと ︵Animé ︶︵嬰ヘ短調︶
それぞれ、美しい旋律に満ち溢れたソナチネ形式の第1楽章、モーツァルト風の不規則な楽節構造に始まる第2楽章、時折り変拍子が織り込まれたリズミカルな第3楽章、という順で構成されている。
- ^ 後に、シーパの子供ジャンとミミは、連弾のための組曲《マ・メール・ロワ》を献呈されている。
外部リンク[編集]