ノート:佐々木喜善
佐々木喜善(ささき きぜん)[編集]
1886年︵明治19年︶ - 1933年︵昭和8年︶
日本の民話・伝説・習俗の蒐集、研究家。オシラサマ・ザシキワラシなどの研究と、400編以上に上る昔話の蒐集は、日本民俗学・口承文芸研究の大きな功績で、﹁日本のグリム﹂と称される。
土淵村︵現在の岩手県遠野市土淵︶の裕福な農家に育ち、上京して哲学館︵現在の東洋大学︶に入学するが、文学を志し早稲田大学文学科に転じる。明治38年頃から佐々木鏡石︵きょうせき︶の筆名で小説を発表し始める。明治41年頃から柳田国男に知己を得、喜善の語った遠野の話を基に柳田が﹃遠野物語﹄を著す。明治43年に病気で大学を休学し郷里に帰る。その後も作家活動と民話蒐集と研究を続ける傍ら、土淵村村会議員・村長を務めるが、負債を負い一家で仙台に移住。以後生来の病弱に加え生活は困窮し、48歳で病没。
主な著作に、昔話集﹃紫波郡昔話﹄﹃江刺郡昔話﹄﹃東奥異聞﹄﹃農民俚譚﹄﹃聴耳草紙﹄﹃老媼夜譚﹄。研究・随筆には﹃奥州のザシキワラシの話﹄﹃オシラ神に就いての小報告﹄ほか多数あり、ほとんどの著作は﹃佐々木喜善全集﹄︵遠野市立博物館発行︶で読むことができる。