ハルコロ

ハルコロ︵Harukor︶は、﹁haru-kor＝食べ物・持つ﹂を意味し、﹁食べ物に困らないように﹂という願いをこめて命名されたアイヌ語の名詞。

(一)本多勝一の﹃アイヌ民族﹄︵朝日新聞社、1993年︶を原作とし、アイヌ女性の半生を描いた石坂啓の長編漫画。萱野茂が監修で、ハルコロは主人公の名前である。潮出版社から1992-1993年に全2冊で刊行され、2021年に岩波現代文庫から同じく全2冊で刊行された。

(二)日本の東京都新宿区百人町に2011年5月に開店したアイヌ料理および北海道創作料理の店。

本記事では、東京都のアイヌ料理店について記述する。

ハルコロの店内

概要

﹁ハルコロ﹂は現在、東京で唯一のアイヌ料理・北海道創作料理店である。﹁レラ・チセ︵風の家︶﹂︵1994 - 2009︶に関わっていた母子︵宇佐タミエ・宇佐照代︶が、アイヌ料理を広め、アイヌが集う場を維持したいと2011年に開店した。アイヌ料理の提供に留まらず、首都圏に暮らすアイヌやその他の人々との交流の場、アイヌ文化の拠点的な役割を果たす。﹁チャランケ祭﹂などのイベントにも出店する。店内に﹃ゴールデンカムイ﹄の作者・野田サトルのサインがあり、作品のファンも訪れる。

店名は、アイヌ語で﹁ハル︵食べ物︶﹂と﹁コロ︵持つ︶﹂を意味し、﹁食べ物に困らないように﹂という願いをこめて命名された。Harukorのカタカナ表記は、正確には﹁ハルコㇿ﹂となり、﹁ロ﹂が小さく書かれる。

メディア掲載、登場

●﹃ゴールデンカムイ 公式ファンブック 探究者たちの記録﹄集英社、2020年。オハウ、ムニニイモなどのレシピを監修

●﹃月刊MOE﹄2022年12月号﹁ゴールデンカムイ特集﹂白泉社。アシリパさんが作るチタタプ、オハウなどのレシピを監修。

●﹁NHKニュース おはよう日本﹂2015年1月27日。

●﹁NHK小さな旅﹂“東京エスニックタウン”～新大久保駅界わい～、2019年4月13日。

関連項目

●アイヌ料理

●レラ・チセ

●﹃ゴールデンカムイ﹄

脚注

外部リンク

• 朝日新聞2011年10月1日記事より - 新宿「ハルコロ」母の志継ぎ、店きりもり - アイヌウタリ連絡会
• アイヌ料理が東京で食べられる!?「ハルコロ」潜入レポ
• ヒンナヒンナ…「東京に住むアイヌ」の喜びと悲しみを知っていますか 現代ビジネス
• アイヌ集う場所を東京にも…亡き祖母の思い引き継ぐ　新大久保の料理店 SankeiBiz
• ハルコロ (@harukoro522) - X（旧Twitter）