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グロワール級装甲艦
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艦級概観
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艦種 |
装甲フリゲート
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前級 |
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次級 |
クーロンヌ(英語版)
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性能諸元
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排水量 |
5,630 トン
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全長 |
77.8 m
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全幅 |
17 m
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吃水 |
8.4 m
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機関 |
帆走 形式不明石炭専焼缶8基 +レシプロ機関1基1軸推進
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最大出力 |
2,500 hp
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最大速力 |
13 ノット(機関航行時)
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航続距離 |
(石炭:665 トン)
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乗員 |
570 名
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兵装 |
(竣工時: 1858/60年型 163 mm 前装ライフル砲 36門) (1866年改装時: 1864年型 239 mm 後装砲 8門 1866年型 193 mm 後装砲 6門)
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装甲 |
舷側:110 - 119 mm
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グロワール︵Gloire︶は、西洋初の﹁外洋航行可能な﹂装甲艦である。﹁ラ・グロワール﹂と呼ばれることもあるが、﹁ラ・﹂はフランス語の定冠詞に過ぎず、必ずしも要しない。
グロワールはフランス海軍が建造し、1858年4月に起工、1859年︵クリミア戦争の直後︶11月24日に進水、1860年8月に就役した。装備したペクサン砲とライフル砲は、その炸裂砲弾により、非装甲の木造船に対して極めて効果的であった。
設計は造船技師のアンリ・デュピュイ・ド・ロームによってなされた。設計自体は3本マストの帆機走木造フリゲートであった。アルヘシラス級︵classe Algésiras︶戦列艦に着想を得た設計で、砲を置く甲板は一層だが、舷側のほぼ全てが喫水線まで厚さ119 mmの錬鉄で覆われていた︵ただし砲を守る部分のみ110 mmとなっていた︶。
グロワールの就役は、既存の全ての戦列艦を陳腐化させ、各国の海軍間に軍備競争を惹き起こした。そして1861年、当時最強の海軍力を持っていたイギリス海軍も、対抗上必然的に、装甲艦 HMS ウォーリアを竣工させた。
グロワールは、船体の木造部分が鉄板個所に比べ急速に劣化したため、1879年に除籍され、1883年に解体された。
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