出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ローヌ・プーラン︵フランス語: Rhône-Poulenc、[ʁon pulɛ̃k]︶とは、かつて存在したフランスの化学・製薬企業。
1928年に、ローヌ化学工場会社︵Société des Usines Chimiques du Rhône︶とプーランク兄弟社︵Établissements Poulenc Frères︶が合併してローヌ・プーランクを称した。ローヌ社は1895年にローヌ川流域の化学工場が合同しリヨンで創業された。プーランク社はパリで薬種商エチエンヌ・プーランクにより創業され、その息子エミール︵作曲家フランシス・プーランク[1]の父に当たる︶とカミーユ兄弟の代︵1900年︶に製薬会社として設立された。
その後、フランスを代表する総合化学・製薬企業として発展し、1980-90年代には国策企業として国有化された。これ以後、医薬品を中心に据える方針をとった。
1990年には、アメリカ合衆国の製薬企業であるローラー︵Rorer︶を合併し、グループの中核である医薬品部門はローヌ・プーランク・ローラー︵Rhône-Poulenc-Rorer︶となった。1997年には、化学品部門が分離しローディア︵Rhodia︶となるが、2011年にソルベイに買収されソルベイ傘下企業となった[5]。1999年、ローヌ・プーランクはヘキストと合併しアベンティス︵Aventis︶となった。さらにアベンティスは2004年、サノフィ・サンテラボ︵Sanofi-Synthélabo︶と合併し、サノフィ・アベンティスとなった。農薬部門はヘキストとの合併により、アベンティス・クロップサイエンス︵Aventis CropScience︶となり、さらに2002年にはバイエルに買収された。
ローヌ・プーランクにより創設された賞として、ローヌ・プーランク科学図書賞︵その後アベンティス科学図書賞、現在は王立協会科学図書賞 Royal Society Prizes for Science Books︶がある。